アニメプロデューサー・舛本和也氏のアニメを観て憧れることと、業界に入って制作することの印象の違いを「富士山」で例えて

アニメスタジオTRIGGERの取締役でもあり、「ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン」「キルラキル」「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」などのプロデューサーである舛本和也さんがアニメを観て楽しむことと、実際に仕事としてアニメを作ることを「富士山」を使って印象のギャップを例えられたツイートをまとめさせていただきました。本当にそうだと思う分かりやすいお話なのでアニメに興味のある人は是非読んで欲しいです。
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舛本和也 @kenji2413

TRIGGER常務取締役「GRIDMAN UNIVERSE」「SSSS.DYNAZENON」他、制作統括。「プロメア」「SSSS.GRIDMAN」「キルラキル」「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」他、アニメーションプロデューサー。「天元突破グレンラガン」デスク&ラインP。星海社『アニメを仕事に!』著。

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舛本和也 @kenji2413

「アニメを視聴者として観て憧れること」と、「実際アニメ業界に入って制作すること」の印象のギャップを例えると、「富士山」のようなものだと思う。視聴者としてアニメを観ることはいわば写真の美しい「富士山」を観ていることと似ている。もし写真をみて「富士山に登りたい」と思ったなら(続く)

2015-12-25 02:36:03
舛本和也 @kenji2413

実際「富士山」に登ってみるといい。5合目までは車で登ることができる。いわばここまでが専門学校や大学なのだろう。そして5合目からは自分の足で登らなければならない。もちろんちゃんとした靴や防寒着も用意しなくてはいけない。いわばこれは画力だったり基礎的な知識だったりするものである(続く

2015-12-25 02:39:51
舛本和也 @kenji2413

そして登山途中は写真で観た「富士山」とは比べものにならないほどの光景だ。岩や石ばかりだし、寒いし、辛いし。でも一歩一歩自分で歩かないと登れはしない。そして8合目を過ぎると道ですらなくなってくる。岩肌むき出しの道を登らなくてはならない。体力も無いと登れない。(続く)

2015-12-25 02:43:39
舛本和也 @kenji2413

そしてやっと頂上に着いたとき、その時に感じる達成感と満足感と「見える景色」はきっと写真で観た富士山とは全く違うものだ。「写真で観た富士山」が好きならば視聴者とでいい。富士山を登った後で、また登山がしたい!と思えるかどうかが需要だ。アニメを観ることが好きなことと、(続く)

2015-12-25 02:48:43
舛本和也 @kenji2413

アニメを作ることが好きなことの違いは、「富士山を観ること」が好きなことと「富士山に登ること」が好きなことの違いと同じだと思う。 だからこそ業界に入る前に一度作品作りを体験してほしい。多くの仲間と作品を作ってみて、また作りたいと思ったら業界を目指せばいい。逆に楽しくなければ(続く

2015-12-25 02:53:00
舛本和也 @kenji2413

それは作ることにむいて無いということだと思う。それならば作り手以外の道を選べばいい。宣伝だって、営業だって、販売だってある。アニメに関わる仕事はいろいろある。登山をすることだけが山を楽しむことでは無いはず!

2015-12-25 02:55:57