第3回 気象サイエンスカフェinかごしま「ヒトは生き残れるか? 地球温暖化・100年後の未来」(2016/1/30)

コーヒーやケーキを楽しみながら、地球温暖化が進むと将来の地球はどうなるのか一緒に考えてみませんか? 講師:清水建司さん(一般財団法人 鹿児島県環境技術協会 企画監) 案内人:塚越礼奈さん(KKB鹿児島放送アナウンサー)、高橋隆三さん(気象予報士)
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気象サイエンスカフェ @meteocafe

清水「もしも世界が100人の村だったらという本を見たことがありますか?それによると日本人は1~2人です。みなさんも世界の1員なので、問題をしっかり認識することは大切ですね」

2016-01-30 16:33:17
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清水「あと、陸地の森が減っていることも問題です。森が吸収する二酸化炭素が減っています。アマゾンの写真を見ると、森が減っているのがわかりますね。世界でみると、ヨーロッパやロシアは少しだけ増えていますが、アフリカや南米は大きく減っていますね」

2016-01-30 16:34:36
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清水「これは外国のことではありません。日本人は多くの木を外国から買っていますね。」

2016-01-30 16:35:34
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清水「ではここで、ちょっとお茶しましょう。ちょっと、この2つのお茶を飲み比べてもらいますね。」 お客さん「味が違う。ん。。。。温度が違う!」

2016-01-30 16:36:47
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清水「そうです。実はこちらは紙コップをたくさん重ねていたので、温かいですね。こちらは普通の紙コップなのでぬるくなってしまいました。」 p.twipple.jp/AmooE

2016-01-30 16:38:44
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清水「二酸化炭素で温度があがるというのは、この紙コップのようなもの。紙コップ(二酸化炭素)が多いと保温されてしまう、つまり、地球の熱が宇宙に逃げずに、どんどん熱がたまっていくような感じなんです」

2016-01-30 16:39:22
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清水「地球の温度がどれだけ上がるかはみんなの努力次第です。地球のみんながこのままだったら100年後には地球の温度が2~4℃前後も上がってしまうかもしれません。でも、最大限努力したら、1℃くらいに上昇をおさえられるかもしれません」

2016-01-30 16:40:54
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清水「地球の温度の変化を1950年から2100年にかけて動かしてみると、北極でどんどん上がっていますね。地球全体の気温もあがってるのも、シミュレーションの動画でわかると思います。そして、2つの動画を比べると、みんなが努力した時と、しない時で差がありますね」

2016-01-30 16:42:23
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清水「さて、きょうは100年後に人は生き残れるかというテーマですが・・・ 仮に1℃上がると、アメリカの作物が減って、クイーンズランド熱帯雨林が減ってしまう。 2℃あがると、水不足が起きて、最大2億人が飢餓に。サンゴの97%が死んでしまいそう」

2016-01-30 16:43:56
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清水「3℃あがると、世界人口の半数がデング熱に感染。 4℃あがるとオーストラリアの農業が崩壊して、6億人が飢餓の危機に・・・ いろんなシミュレーションはありますが、こういう予想もあるんです」

2016-01-30 16:45:19
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清水「日本で、ブナの木を例に見ていきますと… 現在は九州の産地でもブナの木は生育可能な状態ですが、 気温が上がると、北海道でしか生育できない状態なのがわかりますね。これは大変な問題です。」

2016-01-30 16:46:36
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清水「人間だったら、気温が上がったら移動できますが、植物は移動することができません。木が種を飛ばして移動できる距離は、せいぜい100年で1~2キロです。しかし、気温が100年で1℃あがると、気候帯は2~5キロぐらいも移動してしまいます」

2016-01-30 16:48:39
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清水「つまり、気温が上がると、育つことができなくなる植物が多くなってしまうという、ちょっと怖い試算もあるんです」

2016-01-30 16:49:11
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清水「鹿児島の場合は、100年で3℃あがるという試算があります。鹿児島でどういうことが起きるのかはわかりませんが、現在と生活や植物などが、かなり状況がかわってしまうのかもしれません」

2016-01-30 16:50:23
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清水「鹿児島市が、現在の奄美大島とおなじ気候になるんですね」 高橋「昔、名瀬測候所(奄美大島)にいたんですけど、冬でも半袖でした」

2016-01-30 16:51:11
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清水「やっぱり、これはなんとかしないといけいませんね」 塚越「便利な生活もいいんですが、やっぱり考えないといけないですね。最近の世界的な動きはどうなんでしょうか?」

2016-01-30 16:52:20
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清水「先日、パリに世界中の人が集まって、この中で世界共通の目標を100年で2℃の上昇におさえるということも確認しました。日本は26%の二酸化炭素の排出を減らす、発展途上国に環境技術などの支援を行うことになりました」

2016-01-30 16:53:53
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清水「この100年で2℃というのは、鍵でして… 2℃上昇すると、永久凍土が溶けて、そこからメタンガス(温室効果ガス)が出てきて、さらに温暖化を加速させるおそれがでてきます。また、熱を宇宙に反射する氷が90%溶けるので、さらに太陽の熱を地球に蓄積しやすくなるなどの影響が出ます」

2016-01-30 16:55:23
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清水「また、食料も対策が必要です。ブドウやお米などは、温暖化に強いように品種改良がすすめられています。また、できるだけ温度があがらないようにするために、植林をしたり、二酸化炭素をできるだけ出さない燃料を使ったり、リサイクル、リユースなども必要です」

2016-01-30 16:57:04
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清水「家も省エネ家電を使ったりして、二酸化炭素を出しにくい暮らしをするのが大切です。会社も大切で、パソコンのモニターの明るさを減らすだけでも、みんながすることで、大きな力になります。電気のつけっぱなしを気にするようにするオフィスの工夫もあります」

2016-01-30 16:58:50
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清水「あと、家でグリーンカーテンを育てるというのもいい取り組みです。小さな取り組みがとても大切なんです。」

2016-01-30 16:59:24
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清水「最近の考え方でカーボンオフセットという考え方があります。二酸化炭素を出さない生活というのは無理ですが、たとえば、そのぶんどこかで植林をして、排出した二酸化炭素を帳消しにする仕組みもあります。」

2016-01-30 17:00:47
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清水「ちょっとカーボンオフセットを具体的に見ていきましょう… テレビを1時間見ると130gの二酸化炭素が出てしまいます。 そのためにはどうしたらいいでしょう? 1)トイレを6日我慢する 2)エアコンを40分つけない 3)レジ袋を5回もらわない どれでしょう?」

2016-01-30 17:02:14
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清水「会場は2番の方が多いようですが・・・ 実はこれ、全部、正解なんです。130gの二酸化炭素を帳消しするには、こういう取り組みがあるんですね。さすがにトイレを我慢するのは、難しいですが・・・」

2016-01-30 17:03:10
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清水「カーボンオフセットは商品にもなっています。JTBは屋久島に植林する商品を売っています。 指宿の菜の花マラソンでも、大会で排出する二酸化炭素を植林で減らす仕組みがあります」

2016-01-30 17:05:01