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いままで書いたプラスのまとめ
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このん @knn_x

「…お前も俺から離れるのか」その言葉は、いつものあのジンからは想像もできないくらい弱弱しいものだった。不安なんて今まで、見せようともしなかったのに。#コナンプラス 「……離れたりなんてしないよ」わたしの返事にそうか、と少し安堵した表情だったけれど―絡めた指先はどこか、震えていた。

2016-06-13 22:59:34
このん @knn_x

すきなひとには恋人がいる。彼は彼女だけなのに、彼女は彼だけではなくて。黒い噂だって幾度となく耳に入る、けれど彼は…手放そうとはしない。#コナンプラス 「あいつは必ず俺のもとに戻ってくる」だから何でも許せるんだ、だなんて。…真っすぐ、赤井さんのことしか想ってないひとがここにいるのに

2016-06-14 18:02:12
このん @knn_x

今日も疲れたなと肩を落としていると。少し先に見慣れた赤い車。…指を指して騒ぐひとたちも多数いて。―そんな、まさか。#コナンプラス 「ど、どうしたの?」驚きながら問うと、たまたま通りかかったという。「…ついでだから送ってやる」なんて―ほんとうに嘘が下手なんだから、赤井さんってば。

2016-06-14 20:19:23
このん @knn_x

わたしはきっと、このひとのことをきちんと理解していなかったのだろう。だから別れたいだなんて言葉がついて出て、こうやって―ジンに、見下げられている。#コナンプラス 「…俺がお前を離すと思うか?」上がる口角に背筋が凍ってゆく。―ああ、そうか。わたしはこのひとから、逃げられないのだ。

2016-06-16 00:13:38
このん @knn_x

「ジンさん、…愛しています」そう言葉を綴る彼女の笑顔がひどく眩しすぎて―むしろ、痛かった。あれほど欲しかった奴にあれほど欲しかった言葉を告われて、どうして嬉しさが上回ってくれない。#コナンプラス 机上に散らばる錠剤に現実を見せられる。―魔法が解けるまで、あとどれくらいだろうか。

2016-06-16 23:31:39
このん @knn_x

飲み会に行くと云っても快く送り出す秀に、ほんのちょっぴりだけもやもやしてしまう。…嫉妬、なんて―このひとがするはずない、か。#コナンプラス 「今日は近いから大丈夫だよ」とやんわり迎えを断ろうとしても、断固として譲らない。「…他の輩に付き添われるなんて、たまったものじゃないんでな」

2016-06-17 22:02:18
このん @knn_x

「秀…いつもごめんね」たとえ何度謝ろうと、相談するのを止めようとはしなくて。とはいえここで「お前には彼氏がいるだろう」なんて野暮な投げ返しはできるわけがない。#コナンプラス きっと彼女には俺がいないとだめだ。だからこそ願っているのだ、それが―〝俺でなくてはいけない〟に変わるのを。

2016-06-18 16:48:59
このん @knn_x

夜道をひとりで歩いていて後ろからついてくる足音に怖くなっていたところを、車で拾われたのがついさっき。…ジンが自ら運転するなんて―久しぶりに見た気がする。#コナンプラス 「…帰るときは連絡しろっつってんだろうが」ごめん、と謝ってもこのひとに通じるわけもなく。「仕置きが必要だな?」

2016-06-19 00:19:48
このん @knn_x

このまま死してもいいとさえ思えた。たとえ一瞬でも、幸せだと噛み締めてしまうくらいには。#コナンプラス …だが、見下ろした首筋にはあの男がつけたであろう無数の痕。たまらなくなって上書きするかのように、唇を寄せる。「っ、あ、赤井さ…ん、」―なあ、いつになったら俺のもとへ来てくれるんだ

2016-06-19 20:44:43
このん @knn_x

どうやら彼女のなかで、俺は虫退治係らしい。たとえ真夜中だろうと、すぐに電話に出てしまうことがなんだか悔しいけれど。#コナンプラス 「もう赤井さんと一緒に住もうかなあ」そう云ってのける彼女に思わずどきりとする。「…なんてね、」―間違ってもそんなことは云うなよ。本気にするだろう。

2016-06-20 22:27:49
このん @knn_x

―たいせつなひとが離れてゆく夢を見た。ひどく恐ろしくなって、ちょうど部屋に入ってきた彼に思わず飛びつく。#コナンプラス 「…ジンさん、ひとりにしないで」懇願するかのように言葉を紡いでも何も云ってくれない。至って無言のまま、抱きしめられるだけ。…お願いだから、わたしを離さないでいて

2016-06-21 10:10:33
このん @knn_x

それはあまりに非道だった。彼女の優しさにつけ込んで、その肩書きを手に入れてしまったのだから。#コナンプラス 「…すきだ、」そうして愛を伝えて、逃げ場を奪っている。「…っ、うん」俺はもう…彼女の知る赤井秀一ではない。―なあ、許してくれ。きみを手放さないためには、これしかないんだ。

2016-06-21 20:05:32
このん @knn_x

持ち帰った仕事を片づけていると、後ろから腰に手が伸びてきてそのまま体重が預けられた。「…秀一さん、」彼女がこうやって甘えてくるなんてひどく珍しい。#コナンプラス 「疲れちゃった」その言葉に手を止め、彼女と向き合う。「…どうしてほしい?」「……抱きしめて」―仰せのままに、お姫さま。

2016-06-21 23:52:22
このん @knn_x

身請け話が正式に決まった夜だった。遠くを見つめる横顔には涙が光っている。「…愛したひとと結ばれたいのに」#コナンプラス 愚かな皇女だ、こんな格下に恋をしたのだから。「…ねえ秀、わたしを攫って」そして俺も―身の程知らずだろう。「そのつもりだ」―攫って、気の済むまでお前を愛してやる。

2016-06-22 14:24:20
このん @knn_x

どのくらいかかったことだろう。やっとの思いで、手に入れることができた奴だった。これからはあいつの心も身体も全て―俺のものだ。誰にも渡さない触れさせない。#コナンプラス 「…責任を、とってちょうだい」あなたを、ジンを、すきになってしまった責任を。「…ああ」―骨の髄まで愛してやるよ。

2016-06-22 19:51:46
このん @knn_x

「てめえ…この俺を待たせるとは、随分なご身分じゃねえか」約束の時間よりも1時間遅れて着いたら、大層ご立腹なジンがいた。…正直ーいるとは思わなかったのだけど。#コナンプラス 「帰ったかと思った」―でも、わたしだから待っててくれたんだよね。「うるせえな、早く乗れ」…ありがと、すきだよ

2016-06-22 21:21:37
このん @knn_x

普段は髪を下ろしていて見えないうなじが、料理のときには惜しげもなくさらされている。そんな姿にさえ泡立つのは最早重症だろうか。#コナンプラス 後ろから近づき、そのうなじに静かに唇を落とす。「やっ…秀一さん…!」料理できないよ、と身体を捩られたけれど。「…後にしよう」―まずはお前を、

2016-06-23 19:16:47
このん @knn_x

めずらしくスーツに袖を通す秀一さんに思わずどきりとする。「…かっこいい」ついそんな心の声が出てしまった。#コナンプラス つかつかと歩いてきたかと思えば、あっという間に壁に追いやられてしまって。「…朝から煽るのは止めてくれないか」そしてそのままキスを。「……今はこれだけにしてやる」

2016-06-24 08:29:31
このん @knn_x

あれから髪を結うのは止めたらしい。隠されてしまったあのうなじに、どことなく淋しさを感じる。#コナンプラス 「…髪下ろしたままなのか」だって秀一さんがと云いかけた彼女の後ろに回り、うなじに指を這わせる。「それとも―これのせい、か…?」つけた痕に触れるとびくりと肩が跳ねて。「…ばか」

2016-06-24 17:23:55
このん @knn_x

浮気を重ねられた彼女は当然人間不信になっていた。「愛は嘘で塗り固められているのよ」なんて―そんな悲しいことを、云うな。#コナンプラス 「…今までお前に嘘をついたことがあったか?」「…秀、」「だから信じろ、俺を」お願いだから君に、愛を、愛していてほしい。「俺は―お前だけのものだよ」

2016-06-24 23:40:24
このん @knn_x

帰ったときまず目についたのは、ソファで腕組みをしながら眠る彼だった。電気をつけたままなんてよほど疲れているんだろう。寝室から布団を持ってきてかけた瞬間―あっという間にソファへ倒されて。#コナンプラス 「ちょっとジン…起きてたの!?」「…残念だったな」―ああ、彼に食べられてしまう。

2016-06-25 18:32:12
このん @knn_x

―ずっと一緒に居たい。ありのままをさらけ出すと勢いよくベッドに倒され、首を掴まれる。…その手は微かに震えていた。#コナンプラス 「お前は―俺の全てを引き受ける覚悟があるのか」ああ、このひとは離れられるのを恐れているんだ。「当たり前でしょう」ジンに逢ったときから、もう覚悟してたよ。

2016-06-25 20:17:30
このん @knn_x

「すきなひとのすきなひとになりたかったし、そのひとの一番にもなりたかったんです」―それが赤井さんで、わたしは本当に幸せ者ですね。そんな言葉を、こちらの気も知らず素面のまま、そして笑顔で云うものだから。「…お前を離せなくなるだろう」#コナンプラス 抑えきれなくなってしまうではないか

2016-06-25 21:45:08
このん @knn_x

彼女は朝がすこぶる苦手だ。いつも時間ぎりぎりまで寝ている。揺すったとしても、秀一さん寝かせて、と駄々を。…遅刻してもいいのか。#コナンプラス 「…起きないと襲うぞ」耳元で囁けば、飛び起きて。こちらが笑ってしまうほど勢いよく。「それは止めて」…少しだけ無念なのは秘密にしておこうか。

2016-06-26 11:04:09
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