空想の街　氷涼祭2016　#なごみ茶屋 #明代と柚木 ＃天真少年 ＃魔術師アル まとめ

nonHrk @Non_Haruki

「でも、なんでも魔法で解決するなよ。特に人の命はさ」 「……私がどれだけの人の死を見送ってきたか、わかるかい天真範？」 「わかんない。わかる前に、俺もきっと死んじゃう」 ポンポン、と天真はアルの頭を叩いた。 「だから俺が死ぬときは、一緒に死のう？」 #天真少年 #魔術師アル

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「……は？」 「もしその時に、一緒に生きたいと思う人がいなかったら、でいいよ……」 アルの返答を待たずに、天真はスースーと寝息をたててしまった。アルの頭に、手は添えられたまま。 「……全く」 アルは頭を振って、天真の手を地面に落とした。 #天真少年 #魔術師アル

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少し身をよじり、アルは頭を天真の二の腕に乗せる。そして目を瞑る。 全く、無防備すぎる。野宿のために火は焚いたが、周囲の野性動物に備えた警戒線は張っていない。念のため、半径50mは生物が入れない結界を張ったが。天真爛漫は、その辺はもっと優秀だった。 #天真少年 #魔術師アル

nonHrk @Non_Haruki

『孫の範じゃ。よろしく頼むよ』 天真爛漫が私の元へこの少年を連れてきた事に、何の意味があったのか。はじめは理解できなかったが、少しずつ、何かが解ってきたような気がする。 答えがあるなら、辿り着くまで追い求める。 それが魔術師としての私の性分。 #天真少年 #魔術師アル

nonHrk @Non_Haruki

答えが見つかるまでは、この子と共に行動してあげよう。 もし天真爛漫も、天真範も生きている間に見つからなかった、その時は。 「それもいいだろう」 アルの返事は、少年の耳まで届かない。 #天真少年 #魔術師アル 【番外編 終わり】