そのときは、Aちゃんは引きこもって、月日も季節もぼんやりとした中で生活してて、手紙の数も曖昧なんだと思った。それだけ大変なんだと思った。数年して思う。本当に受け取っていなかったかもしれない。 #月の沙漠
2016-07-21 22:07:10本当に10通くらいしか、届いてなかったかもしれない。そう思って私は腹が立った。彼女が嫌がったのなら、それでもいい。嬉しそうだったのに、どうして。 #月の沙漠
2016-07-21 22:09:273通目の手紙は、バイトを始めたという内容。私は、Aちゃんがバイトをするなんて思ってもみなかった自分を恥じた。けれど、その手紙を最後に、手紙を出し続けても返事は来なくなった。そのうち、Aちゃんちから怒鳴り声が聞こえるようになった。私は手紙が悪影響を及ぼすことを恐れた。 #月の沙漠
2016-07-21 22:13:40月の沙漠を聞くとAちゃんを思い出す。学校に行ってない子に出会うと思い出す。自分の臆病さを恐ろしく思う。Aちゃんは今どうしているんだろう。手紙をまた出したい衝動にかられる。どこに。 #月の沙漠
2016-07-21 22:21:43この年になって、一つ思い直すことがある。届かなかった手紙が数十に及んでなお、10通も突破したんだということ。何者かの手をかいくぐって、届いた手紙がおよそ10通、確かにあったこと。彼女が3通も返事をくれたこと。どんな状況で手紙をくれたのだろうか。 #月の沙漠
2016-07-21 22:25:08迷惑ではなかっただろうか。重荷ではなかっただろうか。負担ではなかっただろうか。未だにそう迷いながら、「嬉しかった」と言ってくれたその言葉をそのまま受け取らないければいけないと自分に言い聞かせる。 #月の沙漠
2016-07-21 22:27:58@yutaro_today お泊まり保育でこどもたちの寝息に囲まれながら月の砂漠の物語を読んでます。この話をしてくれてありがとう。胃が痛くなるような胸が苦しくなるような、でもうれしいような気持ちになっています。これから月の砂漠の歌を聞くとゆたさんとAちゃんのことを思います。
2016-07-21 22:12:12@yutaro_today タイミングとか巡り合わせとか、人にはどうしようもないことってありますよね。 わたしは運命論者ではありませんが、こればかりは、努力とか意思とかでどうこう出来るものではないと思います。 Aちゃん、元気にしてるといいですね。
2016-07-21 22:44:42