弓指寛治展Sur-Vive！「＜救済＞なき時代のアートを巡って ゲスト：堀浩哉（美術家）＋黒瀬陽平［メモ書き］

みそむーおでん @misoni_2013

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堀「作り続ける限りは作品が救済で見てくれる人がいる限りは自己証明ができ、それが他者に届く表現になったが、でも作り続けるのは大変であり社会的でワタクシ（私）だけのことでなくワタクシ（私）では保証できなくなる。 堀「3331でアキバタマビ21を作ったが… ＜一部削除＞

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堀「しかし続かない人が多い。作ってる間は自分を持たせることができる。その条件が絶たれた時に生きることすら難しくなる。それを弓指の作品を見た時色々思い出された。

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堀「自己救済が出発であるが、そのレベルでないことが歴然としているものの、鳥の作品を作り続ける祈りの構造と…

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堀「この絵馬は売れた？ 弓指「ちょくちょく売れてる 堀「売れたことは届いたことなので重要だ。届くこと、それは売れるだけではないが、他者に届かない自己救済だけになれば難しいが、どこにどんな精神構造もってるのか…強靭だ…

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黒瀬「タフなのだが鈍感ともいえる。僕は何年も高校生へ教えてるので堀と同様なことは起きてる。高校生なのにめちゃくちゃいい絵を描く、その人の作品を何点も買ったことがありカオスへ出したりしてもらったが、でもその人は絵を描くのをやめた。つまり絵を描くのがつらくてやめた。

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黒瀬「その人は絵と自分が繋がりすぎてつらい。絵が自分の分身以上で、生身の自分では何も出来ない。絵の中に別の世界があってそこで代弁させることが生きる理由だった。 なので絵に対して責任重大だ。そこでその重みに耐えられなくなった。

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黒瀬「その人は社会的仕事が見つかったから良かったが。 堀「その人は社会的な居場所が見つかりよかった。脅迫的に絵に… 黒瀬「それを考えればなんて僕はなんて感性がないのか。そこまで絵とつながれるのは恐ろしい。

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堀「アウトサイダー・アートとその境界、健常者とアウトサイダー・アートを描く人の差はどこにあるのか、と 3331ではポコラートをしているが、そこでは中村政人と話合い障害のある人でも作品を売ることにしており、それが生活や施設の足しになるだろうと。価格をつけるのはむずかしい。

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堀「弓指作品の価格は誰が決めたの？ 黒瀬「話し合って。一般的に考えこの価格だろうと決めました 堀「始まりとしては本当によい値段だ。

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堀「ある障害者はその人の施設長の人生を引き直すように描いてく。今や生きがい、生きがいといえるのかどうかすらわかない。写真を提供してくれる人がいるから作品ができる。のめり込める込る人は社会性がない人が多い。描けなくなると死ぬしか無い。そこに外部、他者性がないと。

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堀「自分とは違う外部、他者と出会わないと…。 黒瀬「本当に自己救済のみ求める人にとっては… ＜一部削除＞

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堀「表現する上では欲望も表現もかわらない。何がしか苦しみを抱えてる。その救済を自分でプロデュースしないといけない。

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黒瀬「自分で救済を開発する、それがアウトサイダーでなく、アートなのではないか、と。救済を他人に頼ってるのはアウトサイダーに過ぎないと思う。 堀「才能あるのにそれが出来ない人はできない。

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黒瀬「そんな人はアートで救うことは出来ない。僕も教師してると100%ある段階でカウンセリングが始まってしまう。余った時間が無償の個別カウンセリングになってしまう。 聞いてもないのにめちゃくちゃ重いことを背負うことに。自分をお払いに行きたくなる。

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黒瀬「30人いれば30人の人生をそのまま預けられてしまう。それは自分のいるアート領域と異なると思う。自分と他者があれば表現でコンフリクトは起きる。自分にとって重要だとしても。 ではこうしたらどうかと生存戦略を立てる気がなく誰かへ頼るのではアートがきない。

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堀「（ある生徒の展示で作品にクレームがつき）引き下げることも撤去もさせないが、ゾーニングをしてそれを本人が受け入れるならあるいは露悪的な表現を分かりやすい皮肉な表現で隠すのであるなら…と提案したとき、自らどうすれば展示できるか考えた。それをみてギリギリすり抜けたと思った。

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黒瀬「別の比喩でいえば昨今の表現規制と近い。ろくでなし子やキセイノセイキ、愛知の鷹野隆大。鷹野隆大は堀のやり方と同じで良い方法だと思う。日本の美術館でやったとき警察来たなら腰巻きしそれで展示が可能となった日本らしい例だ。

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黒瀬「他の例はアウトサイダーだと思う。普通考えればキセイノセイキやろくでなし子がアウトサイダーとは思えない。キセイノセイキ出展作家は西欧的アート素養をトップクラスで身につけたアーティストが多いわけだし。

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黒瀬「（キセイノセイキの人たちは）何かあれば西欧ではこれが当たり前とだ言い、アートなんだから自分が守られて当然、自分たちより上位クラスの制度が守って当然だと言ってるだけ。

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堀「（キセイノセイキは）規制を織り込んだ上で自主規制はこういうものだと展示した。しかし自主規制と会田一家は違う。

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黒瀬「（会田一家は）安倍政権的なこと言って… 堀「会田一家は規制されると思いもせず、担当学芸員も乗ってやったはずだ。しかしまさかこの内容で規制されるとは､と驚いたはずだ。

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堀「だからこそ（会田一家は）正当に抗議した。しかしあいまいに撤回されて終わってしまった。だから（キセイノセイキのように）これが規制でしょって展示するのは違う。

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黒瀬「なんでキセイノセイキのような展示見ないといけないのか…美術館という最も保守的で、これならこうかわしますよっていうマニュアルでしかなく、天皇扱った作品は撤去されていて…

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堀「あれは天皇描いてない。引っかかった理由は本当にあるのか。天皇がいたいろんなシーンから天皇を消した。日本の官憲的ならひっかからないはず。自分で規制したのでは…？ 黒瀬「企画を進める時点で否定されたのでは？天皇扱うというそれ時点で否定された。