貧困と受験と進路と

全部RTしたいのでまとめました
7
水無月尽 @minaduki__jin

私の実家は申請すれば生活保護が貰えるレベルの貧困家庭だ。芸術もスポーツも勿論出来ない。親は忙しいので部活動への協力も一切できない。コネもないので、貧困の連鎖を避けるために唯一できることは国公立大学へ(学費免除で)進学することのみ。母親がそれを知っていた分だけ、私と兄弟は幸運だった

2016-08-20 23:08:41
水無月尽 @minaduki__jin

とんでもない貧困家庭だったけど、公立中高の教育がとても良質な地域だったのと、特別なコネも才能も運も才覚もない、貧困家庭の子どもには、国公立大学に進学するのが最も安全(それでも裕福な家の子どもが圧倒的に有利だが)だと考えた親のおかげで、とりあえず今のところは何とかなってる。

2016-08-20 23:13:25
水無月尽 @minaduki__jin

貧困家庭の子には、スポーツも芸術も無理。親や教師が少しでも事情を分かっていれば、国数英社理の受験勉強ならできる。でも、受験の競争だって、貧困家庭の子と裕福な家庭の子では全然違う。受験産業で働くようになって、「ここまでサポートして貰う子がいるのか」と驚愕したよ。

2016-08-20 23:16:53
水無月尽 @minaduki__jin

私の実家は四国の田舎だ。昔は塾も予備校もなかったし、公立学校の教員は他の仕事よりも待遇が良かったから見識とやる気のある先生が比較的多かった。私が通った田舎の中学は普通の公立だけど、7時40分登校で実質0時間目(自習)があり、3年生は長期休暇も習熟度別クラスで補習だった。

2016-08-20 23:39:28
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 大阪で学生をやっているとき、大阪市の南部で教室を展開している塾でバイトをした。曜日毎に教室を回って授業する。私は中学2・3年の国語と社会。同じテキスト・カリキュラム・講師なのに、教室間の平均点には大きな差が出る。中学の学区による差だ。

2016-08-20 23:46:47
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 中学校の授業進度にはとんでもなく差がある。分かりやすいのは社会。経済的に苦しい家庭が多い地域の中学校は荒れていて授業が成り立たない。勿論模試の平均点も低い。「集団指導の塾に通っている中学生」だけで比べても、地域差(家庭の経済力による差)がはっきり出る。

2016-08-20 23:49:36
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin そもそも塾に通わせることができない家庭も多い。大阪の公立中学なら、塾はほとんど必須だけど。酷い低学力なら集団指導の塾には通えない。個別指導になる。

2016-08-20 23:50:51
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 自分が通った田舎の公立中学が、ものすごく手厚く良質な教育をしていたのだと思い知ったのは大阪に出てきてからだ。授業が成り立たない中学も多いし、そうでなくても受験指導は塾にまかせている。塾に行けない家庭の子は高校進学からして不利だ。

2016-08-20 23:53:31
水無月尽 @minaduki__jin

スポーツ・芸術分野を目指すのは、貧困家庭の子にはとても危険な「夢」「冒険」だ。その分野を目指せるのは「安心して失敗できる」ような人間だけ。私は絵が好きだったが、親は上記のことをよく分かっていたので、その分野へ進むことを考えるのさえ絶対禁止だった。

2016-08-21 00:10:44
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 私の母は現実をよくわかっていた。国立大進学以外は全て諦めるべき、必ず現役で国立大に進学するべき、金も時間もない母親も苦しかったし、私たち兄弟も幸せではなかったが、あれが唯一目指せる「現実的な」進路だった。でも、それを分かっていない、実行できない親も多い

2016-08-21 00:17:38
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 「金をかけずに目指せる」「失敗の可能性が少ない」進路しか目指せないなら、選択肢はとても少なくなる。しかも、それを判断するにも知識や経験は必要だ。親にそれだけの見識があるとは限らない。加えてその「手堅い」分野でも、教育費をかけられた子どもは圧倒的に有利だ

2016-08-21 00:20:33
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 携帯電話もゲームも制服以外の服もなく、スポーツや芸術も満足にはできない。予備校の世話にならずに(予備校がない田舎だったが)現役で国立大学へ。幸せな子ども時代ではなかったし、そのせいで手に入らなかったものはたくさんある。でも、親の判断は現実的だった。

2016-08-21 00:22:20
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 私の母は現実をよくわかっていた。国立大進学以外は全て諦めるべき、必ず現役で国立大に進学するべき、金も時間もない母親も苦しかったし、私たち兄弟も幸せではなかったが、あれが唯一目指せる「現実的な」進路だった。でも、それを分かっていない、実行できない親も多い

2016-08-21 00:24:34
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 「金をかけずに目指せる」「失敗の可能性が少ない」進路しか目指せないなら、選択肢はとても少なくなる。しかも、それを判断するにも知識や経験は必要だ。親にそれだけの見識があるとは限らない。加えてその「手堅い」分野でも、教育費をかけられた子どもは圧倒的に有利だ

2016-08-21 00:24:57
水無月尽 @minaduki__jin

@minaduki_jin 携帯電話もゲームも制服以外の服もなく、スポーツや芸術も満足にはできない。予備校の世話にならずに(予備校がない田舎だったが)現役で国立大学へ。幸せな子ども時代ではなかったし、そのせいで手に入らなかったものはたくさんある。でも、親の判断は現実的だった。

2016-08-21 00:25:33
水無月尽 @minaduki__jin

スポーツでも芸術でも、「何かを身につける」レベルで「がんばる」には、かなりお金がかかるんだよ。世の中で価値を認められている分野であるほど、高水準になるほど、その金額は高くなる。

2016-08-20 22:57:05
水無月尽 @minaduki__jin

子どもが、スポーツなり芸術なりに「全力で打ち込む」には、ものすごくお金がかかるんだよ。部活動は(教員の人生や生命を削り取るような強制労働のおかげで)かなり安価になってるけど、それでも高レベルになると数十万単位の負担になる。道具もいるし、遠征や検定の費用もあるかもしれない。

2016-08-20 22:54:56
水無月尽 @minaduki__jin

「金をかけられない」「失敗できない」なら、進路の選択肢はとても少なくなる。そして、その「手堅い」分野での競争でさえ、教育費をかけてもらえる子どもは圧倒的に有利だ。しかもそういう判断ができる親ばかりとは限らない。親の経済力と見識が、子どもの将来を左右する。

2016-08-21 00:33:45