日本縮小について

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

うーん、だからＮスペって見たくないんだよなぁ。内容を見ていない段階で言うのも良くないんだけど、何時ものパターンで「ミクロ現実の取材や対策として、それなりに妥当」であっても、基本それオンリーの「ミクロでは悪い縮小しか続きません」を暗に言っている番組構成になってしまう。

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つまり「年収２００万円じゃあ子供なんてつくれませんね」を前提とした上で、それは改善しないという「最悪の前提の元」で「ミクロ縮小に耐えるのが現実的な政策だ」みたいな話に、製作者の意図とは別に「そのように訴えかけてしまう」効果がある。それは民進党的な「負担を分かち合う社会」論になる。

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もちろん、僕だって景気回復すれば、この手の問題は解決すると言いたいわけでは無い。地方の問題は特に景気回復しても、何らかのマクロ政策によって、色々な統廃合 を進める必要はあると思う。でも、その統廃合をしたところで「年収２００万円じゃあ子供なんてつくれませんね」を解決しない限り無駄。

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そう、それが民進党とか石破茂あたりの「景気回復は虚構で、もっと日本のリアルな縮小の現実に目を向けようぜ」みたいな話に繋がるんだよね。もちろん、地方の統廃合の問題というのは、景気回復とは関係なく何れ訪れる問題だが、経済の回復抜きに地方の統廃合を続けたところで地獄のしか繋がらない。

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ここらへん、ゼロ年代エロゲのシナリオ重視作品の典型的なテーマであるところの「虚構の楽天的な現実と、本物の悲惨な現実」がテン年代にも繰り返されていて、かなりウンザリするよなぁ。

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何故かこの手の話って「世の中に隠された悲惨な現実があって、それに対処する必要があります。現実に帰れ！」話だけなら、まぁそれなりに正しい部分はあるんだが、それが「その悲惨な現実の改善は無理で、それに耐えるしかありません」話に繋がってしまうことが多いわけで。

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ここらへんも、僕は宮台真司さんあたりが原因だと思うけど、矢鱈に「絶望を直視する俺様ってエライ」感はあるんだよな。その絶望を直視してそれに堪えていくしかないんだ！みたいな。だから現実的に可能な経済政策やマクロ政策を取り違えて「常に最悪を想定するが故に」最悪な政策を訴え続ける。

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そこらへんも含めて、何だかオール・オア・ナッシングなんですよね。激しい経済成長か、それとも全く成熟した精神的な豊かさを目指す社会なのかみたいな。未だに「経済成長率を毎年２～３％維持する」を日本以外の先進国はゼロ年代でも普通に維持していた、当たり前の話は前提にならない。

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たぶん、緊縮政策を支持する人って、ある意味では現在のシバキ主義社会に完璧に適応しているような人で、そういう人の根っ子にある認識って「世の中には必要なモノと不必要なモノがあり、前者を増やして後者を削れば、世の中は良くなる」みたいな思考パターンだと思うんだよな。

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それはその人のミクロな仕事や活動では、それなりに正しいことで、僕も基本的にはそういう仕事をしているし、ぶっちゃけその点ではかなり得意だったりする。会社の電気代や（人経費を除く）諸経費を毎年カットしているくらいだし、その手の計算をするだけに楽しいと言えば楽しいわけだ。

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でも、そういう風に、どんどんミクロ合理化を突き詰めていくと、人間的には自分が嫌な人間というか、詰まらない人間に成っていくんだよな。真面目な話、僕は栄養という観点をクリアすれば、毎日同じメシを食べても全く不満は感じない人間なので、そうなると「外食」ですら「不必要なモノ」となる。

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そうして、その不必要なモノとされた人たちは、基本的に賃金を得ることは難しくなるから、全体の需要はどんどん低下して「不必要なモノ」は増えて「必要なモノ」は減っていく。つまり、このサイクルを繰り返していくと経済そのものは常に縮小し続けていくわけだ。

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そうした世界に住む人間は「必要なモノ」を限定し「不必要なモノ」を減らす生存環境に身を置いているからこそ、先のような「世の中には必要なモノと不必要なモノがあり、前者を増やして後者を削れば、世の中は良くなる」みたいな正当化を捻り出し、そしてそれが全体の自滅を呼びこんでいくのだと思う。

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「世の中には必要なモノと不必要なモノがある」その判断も、社会の経済環境によって変わる話だが、人はそこで貧しければ貧しいほどに「普遍的に必要なモノを求める」という幻想を産み出し、ついには自分が不必要と認識して自ら命を絶っていく。人は自分の命よりもその環境に適応した正しい答を求める。

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

そう考えると、僕が緊縮主義を批判するのは、もちろんその政策が基本的に間違っている（その主義者の主張通りには逝かない）のもそうだけど、基本的には僕がエロゲスキーだからだと思う。今の現実の可能性が唯一正しい現実だと言わんばかりの主張は、本能的にそれは間違っていると反発するわけだ。

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

さいきんこういう話は言われなくなったよねー。皆が博打に寛容になったのか、それともこの手の闇黒話にフタをしめたのか。今でもリアルだとこういう話は結構多いんだけど。

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

僕がソシャゲのガチャ話を（規制が確立する前）結構批判するのも、現実でこの手の 「わかっちゃいるけどやめられない」による一家崩壊話や闇黒話を身近で結構経験していたからで。ああいうのは、正直、そこまで表に出して良い話だとは思えないんだよなぁ。個人的にはエロ話よりも博打話の方が拙い。

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

はるおとはクリアしたその日に、エロゲオタ同士の掲示板みたいなところ（２ｃｈではない）「何がリアルな社会を描いたじゃあ。単にへっぽこが振られて、コネで教員になってメンヘラ気味に手を出して揉めるモノの、最後は一生賢明頑張って幸せになりました妄想話だろ」と言ったらそうスカン喰らっての。

偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

まぁでも確かに、ある意味でゼロ年代前半の感性を象徴する作品だと言えなくもない。「繊細な自分の屈託心」と「避けられない現実社会人の辛さ」を絶妙に退避させて、だけど基本は「こんな世の中でもがむしゃらに頑張れば希望はある」というアメ玉を吊してブラック社蓄の皆さんに媚びる作品な。