「反省」と「自白」の悩ましい関係
取調べの可視化をすると、不当違法な取調べが抑止されて虚偽自白の防止に役立つ、その結果として冤罪を減少させることができる。以上の点については、事実そうだし、素人の皆さんにも分かりやすい話です。しかし、可視化の影響はそれにとどまらない。影響の全体像は素人にはとても分かりにくいです。
2011-02-19 21:00:22制度改革というのは制度のどこをどのように変えたら制度全体にどのような影響が生じるのかを予測しないと、とんでもない結果が生じかねません。しかし、今の可視化論は、冤罪防止以外の効果ないし影響を殆ど考慮していないように見えます。冤罪防止だけを考えるのなら刑事裁判を廃止するのが最善です。
2011-02-19 21:05:10制度論として可視化を論じる以上、虚偽自白防止とともに、真実の自白の獲得にどのような影響が生じるのか、影響が生じる可能性があると認める場合、それが刑事裁判にどのような影響が生じるのか、生じてもいいのか、悪影響を最小限に押さえるにはどうすればいいか、などが問題になります。
2011-02-19 21:17:47@motoken_tw 反省と自白について、このあと連続ツイートします。モトケン先生の問題提起への回答のつもりで書きました。
2011-02-19 21:22:311)後悔の気持ちから自白する人はいるでしょうし、それを促すために被害者がどれほど悲しみ苦しみ、あるいは恐怖しているかなどを、取調官が被疑者に伝えることは、大いにありうることと思っています。でも、だからといって、反省・悔悟させるのが捜査官の役割とか、取り調べの目的とは思いません。
2011-02-19 21:23:332)また、刑事司法に携わる人(含むマスコミ)は、安易に「反省」という言葉を使いますが、人間はそんなに簡単に反省するとは思えません。自白が反省に基づく告白・懺悔と信じている警察・検察関係者には、なぜ、反省=自白した人たちの少なくない人が、再び罪を犯すのか説明していただきたいです。
2011-02-19 21:24:283)反省の言葉を述べて、素直に自白すれば「俺の調べで反省した」と思うのは、人が良すぎるのではないでしょうか。また、発達障害などで「反省」という行為が苦手な人たちの事件もあります。これについては、共同通信社から出版された『死刑でいいです』が参考になります。
2011-02-19 21:25:004)反省させようとするより、捜査官が行うべきは、事案の解明。そして、法務省の矯正担当者が考えるべきは、その人が反省しようがしまいが、再び犯罪を行わないように教育し、更正させること。もちろん、反省はした方がいいと思いますしが、本来、その役割は矯正担当者にあると思います。
2011-02-19 21:25:275)少なくとも、検察官に期待される役割ではないでしょう。たまたま相性がよく、検察官の人格が高潔で、そのために被疑者が反省したなら、それはラッキー。反省→自白という事例がゼロとはいいません。でも、取り調べとはそういうもの、と思っている警察・検察の元トップの言葉は、困ったものです
2011-02-19 21:25:456)そういう発想では、反省してない者かから、事実を語らせ、事案の真相解明をすることができなくなってしまいます。人間は、まったく反省しなくても事実を語ることがあります。諦めだったり、様々な計算・打算だったり、自己顕示だったり、お上への従順・無抵抗だったり…
2011-02-19 21:26:02字数制限がありますから説明してませんけど、反省というのは言葉で「すみません。」ということじゃありません。RT @amneris84: 2)また、刑事司法に携わる人(含むマスコミ)は、安易に「反省」という言葉を使いますが、…
2011-02-19 21:27:207)捜査機関には、そうしたあらゆる状況に対応した捜査を行える力量を持って欲しいというのが、私の希望です。検察改革に関しても、冤罪防止という観点と合わせて、そうした考えに基づいて意見を述べていきたいと思っています。
2011-02-19 21:27:43.@amneris84 江川さんは人間というものがそんなに簡単に変わるものと思ってるんですか?変わろうと必死に努力しても自分に負ける人のことが理解できませんか?一度勝ってもまた負ける、ということの繰り返しじゃないんでしょうか。それでも自分に勝ちたいという気持ちを信じたいです。
2011-02-19 21:30:03力強い呟きで、改めて「しょこたにすと」になりました! RT @amneris84 7)捜査機関には、そうしたあらゆる状況に対応した捜査を行える力量を持って欲しいというのが、私の希望です。検察改革に関しても、冤罪防止という観点と合わせて、そうした考えに基づいて意見を述べていきたい…
2011-02-19 21:32:21思っていないからこそ、「反省してほしいと思って取り調べた」「反省して自白した後、みるみる顔色も変り食欲も出て眠れるようになった」とか語る検察元幹部の発言に違和感を覚えるわけです RT @motoken_tw 江川さんは人間というものがそんなに簡単に変わるものと思ってるんですか?
2011-02-19 21:33:27@amneris84 よほどの覚悟でないとできない重罪を犯しておいて、簡単に「反省」しちゃう人の方が、よほど危ないと私はいつも思うのですが(またいつ態度が翻るかわからない…)「しおらしい態度」を犯人に求める傾向がありますよね。取り調べ側にも報道機関にも。
2011-02-19 21:34:15そういう話は信じられませんか?つまり嘘だと?RT @amneris84: 思っていないからこそ、「反省してほしいと思って取り調べた」「反省して自白した後、みるみる顔色も変り食欲も出て眠れるようになった」とか語る検察元幹部の発言に違和感を覚えるわけです
2011-02-19 21:34:45そう思います。制度改革と人の改革が必要と思います。RT @hharukun0615: 司法、特に裁判所にはそうあって欲しいもの 現状は余りにも冤罪が多い @motoken_tw @aphros67 RT 例え万人の悪人を取り逃がすとも一人の冤罪者を出すなかれ
2011-02-19 21:36:02@amneris84 冤罪を防止する、という観点から見れば「反省」という言葉が出てくること自体が検察が全く「反省」していない証拠。
2011-02-19 21:38:19@motoken_tw 事件の犯人であっても、その詳細について検察側の筋書きを押し付けられたことで反発し、被害者に対する謝罪の気持ちより、検察との戦闘モードになってしまった人もいます。捜査側がその筋書きに沿った「反省」を強いることが、逆効果になることも。
2011-02-19 21:39:39@motoken_tw 嘘とは思いません。けど、申し訳ないが、ナイーブだな、と。モトケン先生もおっしゃっるように、人間の気持ちはすごく複雑だし、いったん後悔しても、また別の気持ちになったり、いろんな経緯を経ると思います。
2011-02-19 21:42:56@amneris84 そんなに簡単に役割分担出来るのでしょうか。反省しないで更生というのはどのような場合が想定できるのでしょうか。
2011-02-19 21:43:10@amneris84 反省について。裁判で「反省してない」とかで重い判決になることがあります。逆に反省してれば情状酌量で軽くなったりする。冤罪の場合は反省のしようもなく、重くなってしまう矛盾がありますね。
2011-02-19 21:43:33そういう事実を制度設計にどう反映させるべきだとお考えですか?RT @amneris84: @motoken_tw 事件の犯人であっても、その詳細について検察側の筋書きを押し付けられたことで反発し、被害者に対する謝罪の気持ちより、検察との戦闘モードになってしまった人もいます。捜査…
2011-02-19 21:43:53