岡﨑乾二郎「メディアとは？芸術とは？」
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四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 57 The medium is the message.――Mc Luhan http://www.youtube.com/watch?v=RtycdRBAbXk, けれど、このメッセージ自体はデータとしてメディアに位置づけられない（パフォーマティブな効果に留まる）。
2010-03-22 20:00:06
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 58 メディアは、メディア自身の形式の刷新、その差異を価値（interest＝面白さ、利潤として）づけることで最大の効果を得る。しかし、これによりメディアはメディアとして自壊する（メディアでなくなる＝媒介たりえなくなる）。
2010-03-22 23:00:22
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 59 制度の基盤としてのメディア。しかし制度はこの基盤の刷新こそを（制度の必要性を正当化するメッセージとして）必要とする。
2010-03-23 02:00:18
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 60 制度は自己基盤（としてのメディア）の持続的刷新（切断的刷新ではない）によって、はじめて存続する。ゆえに、あらゆる制度は（コンセプチュアルアートでいわれる意味で）コンセプチュアルである。
2010-03-23 05:00:17
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 61 データを位置づける媒体（e.g.データベース）を破壊、刷新することで、制度はみずからの記憶（記録）を失なう危機をみずから招く。その速度は加速している。
2010-03-23 08:00:08
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 62 加速の結果、古いメディアよりも新しいメディアに基づくデータ（１０００年前の表現形式に基づくデータよりも２０年前の表現形式に基づくデータ）のほうが早く減衰する。（e.g.再生困難なジョン・ケージによるオープンリール・テープによる作品）。
2010-03-23 11:00:05
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 63 おまけ。いずれにせよハイテクノロジーアートも、メディアアートも短命である（すぐ再現不能になる）。
2010-03-23 11:05:04
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 65 メディアの刷新はその核心において、データを解読し位置づけるパラメータ（媒介変数）の入れ替え（追加、削除、組み替え）として行われる。
2010-03-23 14:00:04
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 66 パラメータが表現形式を規定する。パラメータの変化により過去のデータから新しい情報が引き出される。同時に、パラメータの変化によって過去のデータは復元不可能になる。
2010-03-23 17:00:04
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 67 博物館はそのパラメータの違いにより、植物園、動物園、図書館、美術館とジャンル弁別され、展開してきた。このジャンルの弁別はすでに無効化している。（e.g.シネコンと化した美術館、共通データベースを見失った図書館）
2010-03-23 20:00:07
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 69 .メディアミュージアム は、既存の美術館から分岐した一部門としては位置づけられない。むしろメディアミュージアムから分岐した諸部門として美術館や図書館、植物園などがあると考えるべきである（１８世紀ディドロなどによる百科全書にメディアミュージアムのモデルがある）。
2010-03-24 01:00:27
四谷アート･ステュディウム
@art_studium
○ 70 メディアを解読復元し、あるいは生成増殖させ、そして管理調整する場（あるいはそのプロセス＝二次過程そのもの）としての、メディアミュージアムを保持しない制度（e.g.国家）は存在しえない。
2010-03-24 04:00:15
@art_studium
○○《 メディア・アートとは何か》要旨の連載は、○70でひとまず終了します。ご愛読ありがとうございました。（続きも含め）連載をまとめた《要旨全体》を近日中に公式サイト http://artstudium.org/にアップします。
2010-03-24 04:05:08