『自己犠牲』から見る『魔法少女まどか☆マギカ』と『少女革命ウテナ』

『まどか☆マギカ』最終話視聴後の私の連投Tweetまとめです。 まどマギ関連まとめ:  堀井とき氏の『まどか☆マギカ』最終話感想Tweet   http://togetter.com/li/126631 続きを読む
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切り取り線 @kiri_tori

✄------------ PM 3:00 ------------✄

2011-04-26 14:59:59
烏蛇 @crowserpent

さて、そろそろ再開。「ウテナ」と「マギカ」の両タイトルに入っている「少女」概念について、やはり語っておかなきゃいけない。#madoka_magica

2011-04-26 15:26:25
烏蛇 @crowserpent

田中ユタカ氏・たまごまご氏は「少女がなるのは魔女ではなく、母だ」と言う。http://d.hatena.ne.jp/makaronisan/20110425/1303689150 この「魔女か母か」の2択こそが、「少女」を袋小路に陥らせる根源だ。#madoka_magica

2011-04-26 15:39:02
烏蛇 @crowserpent

「少女」という言葉には、それが示す年齢以上の意味が否応なく塗りたくられている。「少女はいずれ母になる」も「少女の時代は特別だ」も、同じように外から過剰に付けられた意味付けに他ならない。#madoka_magica

2011-04-26 15:56:48
烏蛇 @crowserpent

「ウテナ」はある意味で、「少女」への意味付けそのものを巡る物語だった。一方の「マギカ」は「少女」であることをどのように捉えていたのか。#madoka_magica

2011-04-26 16:09:36
烏蛇 @crowserpent

@3zaru まずは「ウテナ」から見ていこう。「少女」の概念は、「薔薇の花嫁」の役割(≒「少女」の意味性)を引き受け続けたアンシーと、「少女」から「王子様」になることに憧れ続けたウテナ、の二人に集約される。#madoka_magica

2011-04-26 16:21:05
烏蛇 @crowserpent

@3zaru 「王子様」は「少女」の意味性を反転させたものであり、ウテナが「王子様」であろうとする限り、「少女」から決して逃れられない。「王子様」は「守るべき者」を常に必要とするからだ。このことを「薔薇の花嫁システム」と呼ぶことにしよう。#madoka_magica

2011-04-26 16:26:55
烏蛇 @crowserpent

@3zaru 「ウテナ」最終回では、「少女」に塗り込まれた意味性を拒絶したアンシーによって、「少女」は文字通りアンシーの手で「革命」される。世界が変わったわけではない。でも、アンシーは「これからの時間」を自分の手で作っていく力を得た。それこそが革命だ。#madoka_magica

2011-04-26 16:44:05
烏蛇 @crowserpent

@3zaru 翻って「マギカ」における「少女」を考えてみよう。QBは「少女の感情のエネルギーは宇宙を救う価値がある(だから犠牲になってほしい)」と言う。これ自体は、「少女は特別」という「少女」に被せられる一種のテンプレだ。#madoka_magica

2011-04-26 16:50:02
烏蛇 @crowserpent

@3zaru ただし、「少女から薔薇の花嫁」と「少女から魔法少女」という階段は同じではない。前者は「少女」に塗り込まれた意味性の既定路線だが、後者は「普通の少女」から逃れるための手段のようにも読み取れる。そう読み取ると「魔法少女」の意味も変わってくる。#madoka_magica

2011-04-26 16:57:42
烏蛇 @crowserpent

@3zaru 再び美樹さやかを思い起こしてみよう。彼女は佐倉杏子や暁美ほむらに対して「あんたたちみたいな魔法少女にはならない」と言い放つ。このさやかのセリフに対しては色々言われてはいるが、彼女が「なりたくなかった」ものは明白だと思う。#madoka_magica

2011-04-26 17:05:00
烏蛇 @crowserpent

@3zaru さやかが拒絶したかったものとは、「少女から母へ」に象徴されるように、あるいは電車で出会ったホスト達の会話に象徴されるように、「少女」が最終的に既定路線に回収されてしまうこと、ではないか。#madoka_magica

2011-04-26 17:15:13
烏蛇 @crowserpent

@3zaru そう考えると、「魔法少女」とは、「少女」に特別な役割を与えることで、「少女」を既定路線の意味付けから解き放つものの象徴だと言える。しかしその「魔法少女」の解放は、いわばまやかしだったわけだ。#madoka_magica

2011-04-26 17:24:05
烏蛇 @crowserpent

@3zaru こうして「少女」と「魔法少女」の関係を考えていくとき、連想するのが「前世少女」なのね。http://noraneko.s70.xrea.com/mt/archives/2007/0319000906.php #madoka_magica

2011-04-26 17:36:40
烏蛇 @crowserpent

@3zaru 「前世少女」達はおそらく、現実の「少女」である自分達に被せられる意味付けから逃れたかった人たちなんじゃないかな、と思う。「魔法少女」さやかがそうであったように。#madoka_magica

2011-04-26 17:36:56
烏蛇 @crowserpent

@3zaru さやかは、「少女」が「母(あるいは『少女』に紐づけられている既定の何か)」でなければ「魔女」になるしかない、自分はどこまでいっても自分本位の感情(とさやかが考えたもの)から逃れられないと知って絶望した。#madoka_magica

2011-04-26 17:41:19
烏蛇 @crowserpent

@3zaru とすれば、まどかの「願い」もまた別の意味を持ってくる。意味を塗りたくられた既定の路線ではない「特別な存在としての魔法少女」という夢を、少女達の手に取り戻すこと。#madoka_magica

2011-04-26 17:46:22
烏蛇 @crowserpent

@3zaru こう考えてくると、最終話でのまどかを「母」と形容するのはいかにもそぐわない。魔法少女は、他のいかなる意味付けも拒んで、ただ魔法少女なのだ。#madoka_magica

2011-04-26 17:59:34