漫画家・佐藤秀峰氏が語る「漫画家の平均印税収入」

マンガ家もピンからキリまでとは言いますが… 漫画家・佐藤秀峰氏(@mangaonweb)「2009年に単行本を発行した漫画家さんの数は、約5300人」
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電書バト【公式】 @densho810info

少し前の話ですが、とある漫画研究者の方にお会いしたんですよ。 その方の調べたところによると、2009年に単行本を発行した漫画家さんの数は、約5300人だったそうです。まぁ、そのくらいだろうなぁ、という印象です。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:22:44
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その2 では、ここで問題です。2009年に単行本を発行した漫画家5300人の内、トップ100人の印税収入の平均はいくらでしょうか?(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:24:38
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その3 正解は約7000万円です。 さすが、売り上げトップ100ともなると、結構、いいですよね。 では、残りの5200人の印税収入の平均額はいくらでしょうか?(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:27:43
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その5 残りの5200人の漫画家の平均印税収入は、約280万円だそうです。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:29:21
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ありゃりゃ、「その4」とするところを、「その5」にしちゃった。。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:32:06
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改めて、その5 2009年の日本のサラリーマンの平均年収は409万円ですから、漫画家の場合、原稿料は経費で使い切ってしまうか、赤なので、単行本を出せている漫画家さんでも、年収はサラリーマンの7割以下ということになります。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:40:42
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その6 漫画家が平均的なサラリーマンと同じ生活をするためには、毎年1冊以上、単行本を発行し、かつ、年間累計発行部数が12万部を超える必要があるそうです。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:45:11
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その7 漫画家として、一生を全うするのは、ほぼ無理、というお話でした。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:48:18
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その8 ちなみに単行本1冊あたりの平均発行部数は、3万部くらいだったかな?正確な数字がすぐに出てこないけど。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:54:10
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

原作者になった年は99万ちょいでした。翌年も150万にギリギリ届かず。ようやく200万を超えたのは4年目だったかな。現実は厳しい。 RT @mangaonweb: その5 残りの5200人の漫画家の平均印税収入は、約280万円だそうです。(佐藤秀峰)

2011-05-28 22:59:24
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原作者は、原稿料で黒が出るので、漫画家よりちょっとだけ有利ですよね。それにしても厳しいです。。(佐藤秀峰)@mogura2001 原作者になった年は99万ちょいでした。翌年も150万にギリギリ届かず。ようやく200万を超えたのは4年目だったかな。現実は厳しい。

2011-05-28 23:02:46
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb アシスタント代はいりませんが、原稿料の相場が漫画家よりはるかに低いので。トップクラスでも中堅どころの漫画家より安いです(−_−;) 数をこなせないと食えませんが、数をこなすには売れっ子でないとダメという矛盾。

2011-05-28 23:35:29
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お返事ありがとうございます。 漫画家も原作者も厳しいですよね。 ところで、漫画家は一人で描く場合、作画分の原稿料が出ますが、原作+作画分の原稿料とならないのはなぜだと思いますか? よろしければ、お考えをお聞きしたいです。(佐藤秀峰)@mogura2001

2011-05-28 23:47:58
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb 原作がついたらアイデア部分を他人に任せているので、原作付き作品は漫画家の原稿料をその分割引くべきだけど、慣例として漫画家の原稿料はなぜか満額出ている、と考えてはいかがでしょう。それなら得してる気分になりませんかね? 原稿料は作画+アイデアの対価と。

2011-05-28 23:59:51
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複数の編集部に確認したことがあって、文章でも残っているのですが、原稿料は雑誌掲載における作画の対価で、アイデアの対価は単行本の印税で支払っているという考え方らしいですよ。その論理も変だとは思っているのですが。。(佐藤秀峰)@mogura2001

2011-05-29 00:10:44
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb それは…おかしいですね。だって漫画界はある時期まで雑誌連載をまとめた単行本という概念はなく、その頃の単行本は書き下ろし単行本という形で印税が発生する物ですから(だから、複数の作品が雑多にまとめられた雑誌ではなく、著者単独で刊行する本という意味がある)。

2011-05-29 00:31:25
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb 昔は雑誌に一度掲載された作品を単行本にまとめても売れるはずがないという事で、漫画は読み捨てる物でしたが、サンデーコミックスなどが大きな利益をあげたので、各出版社が独自ブランドを立ち上げました。その理論なら、それ以前は漫画にアイデア料はなかった事になります。

2011-05-29 00:35:54
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb ここら辺は、レコード登場以前は音楽家はライブの演奏で稼ぐものだったのに、レコードの登場で歌唱印税という概念が生まれ、ビートルズのようにアルバムの売り上げで食えるので何年もツアーやらないなんて状態だった点と、近いのかもしれませんね。旧来の文化と新文化の混乱。

2011-05-29 00:41:10
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb ただ、CDが売れない時代は、プリンスの様にCDをただで配布し、コンサートツアーで莫大な利益を得るという、音楽本来(旧来?)の在り方に回帰しています。本は音楽とは違うのですが、やや参考になる気はします。寄席の利益分配システムも。電子書籍時代には特に。

2011-05-29 00:47:47
電書バト【公式】 @densho810info

モーニングからの回答だと、「原稿料は作画の報酬で、作家の評価×実績で算出されるものであり、アイデアの対価としては、印税を支払っており、それによって作家を保護している」となっていますね。。http://bit.ly/9NYTPA(佐藤秀峰)@mogura2001

2011-05-29 00:39:32
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb モーニング編集部の考えをジャッジする立場にはないですが、自分個人は原稿料は変動制雑誌掲載料であり、単行本印税は歩合制の著者単独雑誌掲載料(漫画の単行本は書籍ではなく雑誌扱いだから)と考えます。雑誌は総制作費が決まっており、原稿料は相対的に決まるかと。

2011-05-29 00:58:13
電書バト【公式】 @densho810info

後付けの論理な感は否めないですよね。ちなみに、「原稿料が作画料ならば、なぜ原作者に原稿料が支払われるのか?」と質問した所、「サービスだ」と言われましたよ。(佐藤秀峰)@mogura2001

2011-05-29 00:46:10
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb …サービスって(笑)。わしら編集部の慈悲の心で原稿料を恵んでもらってる存在か。編集者はあんがい雑誌の歴史とか疎いですからね。その場しのぎで言い繕ってたら、お馬さんの脚がニュッと顔を見せちゃったんではないかと。

2011-05-29 01:04:08
電書バト【公式】 @densho810info

漫画におけるライブって、何になるんでしょうね?(佐藤秀峰)@mogura2001

2011-05-29 00:49:45
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@mangaonweb 昔は雑誌だったのでしょう。本来は寄席のように、雑誌の総売上の中から制作費や人件費などの諸経費を引いて、その黒字の中から人気に応じた原稿料が払われるべきなのですが、ある時期から雑誌が赤字でも単行本で莫大な利益が出る様になり、システムがおかしくなりました。

2011-05-29 01:08:50