- Kiyosuke0418
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エネ庁の通称ツイッター監視の事業が、 @mikiyakatooo さんをはじめとする方々にぶったたかれまくっており、調子に乗って経産省の中の人もぶったたきまくっていると聞いたので、とりあえず、昨日、エネ庁の担当者に事業内容を取材してきたよ。
2011-07-22 09:55:02結論からいえば、事業内容はごくごくまっとうなもので、福島の事故を受けて原発に関する情報発信の強化が求められている中で、まずはしっかりと傾聴から始めないといけないということで、ソーシャルリスニングをしっかりと行って、疑問点等にアプローチできる発信を行っていこうというもの。
2011-07-22 09:55:43ただ、これを、ネット上の不正確情報監視と言ってしまったのが、問題でしたね。担当者に悪意はないのですが、まあ、無自覚にこういう言葉を使ってしまうということは、無自覚に事業がそういう方向になってしまう危険性もあるということで、そこは、何に気をつけないといけないかをアドバイスしました。
2011-07-22 09:56:53あと事業費2億円っていうのは、誤り情報。手続的に現時点で額を言っていい状況ではないようですし、私も完全に正確な額を知りえる立場にないので、コメントは差し控えますが、問題のない範囲でいえば、半分以下ですよ。
2011-07-22 09:58:03まあ、アウトソーシング代としては、妥当性のある範囲の事業額なのではないかと思います。ここは、一部推測入れてのコメントなので、正確な額が確定し、公表されたら再評価する必要がありますが。
2011-07-22 09:58:412億円というのは、おそらく予算額の情報ですね。これは、目的指向の区分けのまとまりでこれだけの額ということで、実際は、この中に、他にもいくつもの事業がぶらさがっているんですよ。だから個別の事業額で評価するべきですね。
2011-07-22 09:59:44ついでに言えば、まあ、ここのところ、政府情報に対する信頼というのは、ガタ落ちなわけですが、有事に際して、政府が情報発信に対して、留意すべき点は、私の考える限り、以下の3点ではないかと。
2011-07-22 11:01:11情報プロジェクト室では、震災後に、公共機関のTwitterアカウントの認証スキームを作ったけれど、これは、こうした観点からの対策の一環。
2011-07-22 11:01:502点目は、「まずは生データをしっかりと出す」ということ。結局、解釈情報というのは、信じるか信じないかの2択になってしまうので、誰もが検証を行えるように、生データをしっかりと出すことが重要。
2011-07-22 11:02:11まあ、最近だと、生データにしても、政府がデータ改ざんしているんじゃないかと疑われるのでしょうが、とりあえずは、生データを出すという姿勢を示すことだけでも重要。
2011-07-22 11:02:35あと、その際は、できる限り、分析等を自動処理できるように2次利用可能な形式で出すことも重要ですね。こういう点が、信頼の醸成には重要なんですよね。
2011-07-22 11:02:58その上で、3点目は、リスク等に関しての政府見解をしっかりと発信していくことなんですが、この際気をつけないといけないのは、(1)主語を明確にすること、(2)根拠とする生データへの参照をつけること。
2011-07-22 11:03:35(1)主語を明確にするというのは、要は、「事実」と「解釈」をしっかりと区分けして、解釈の発信である際には、「政府は」こう考える、というスタンスで、政府見解を積極的に発信していくべきということ。ここを、「真理としてこれは間違い」というような断定的な言い方をしてはいけないわけです。
2011-07-22 11:04:27あまつさえ、「不正確な情報が流れているから削除だ」とかやっちゃうのは最悪で、逆効果。政府は、不正確な情報が流れていると思うのであれば、それに対する、政府見解をしっかりと「1人称」で主張すればいい。
2011-07-22 11:05:20解釈というのは、10人いれば、10通りの解釈があるわけで、とはいっても、やっぱり解釈の平均値というのは、あるわけです。だから、いろんな人に解釈してもらえるようにしておくことが重要。
2011-07-22 11:06:34あと、この3点の他に、さらに2点付け加えるとすると、追加の1点目は、発信の一方通行だけではなくて、聴くという受信もあわせておこなっていくことが重要という点ですね。
2011-07-22 11:07:23ただ、ここはコスト面から難しいことがあるのも事実。1人1人の声に耳を傾けていくことは理想ですが、そうするとコストが爆発してしまうこともある。なので、ここは、マスマーケティングのような技術もうまく使っていくことが必要かと。方法はいくつかあると思います。
2011-07-22 11:07:51あと、追加の2点目は、これは政府が行うべき対策かどうか(特に政府の信頼性が低下している場合は)微妙なのですが、集合知がうまく形成される場を作るということです。
2011-07-22 11:08:28これは、すべての課題に適用できるわけではなくて、限界はしっかりと理解しておく必要はあり、専門知でやらないといけないものも多いのですが、ある種のものには有効なところ。
2011-07-22 11:09:16とはいっても、有象無象、玉石混交の知が乱立していても、どうにもならず、ここのところは、まずは、できるだけ人間の思考を挟まずに、オートマチックに処理して、整理を行う技術が必要とされているのだと思います。Google的な考え方ですね。
2011-07-22 11:10:06とはいうものの、最後の追加2点目は、相当難しい。私自身も、今の状況下で、どのような仕組みを作ればよいかということに関しては、答えを持っているわけではなく、ハードルが高いですね。ぜひ、叡智を持った方々にチャレンジしていただきたく思っている次第。(無責任ですいません。)
2011-07-22 11:11:26