シー・ノー・イーヴル・ニンジャ #5

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(キョートの地底、コフーン遺跡に眠る神器発掘の指揮をとっていた考古学者ウミノ。彼を追う二者あり。ひとりは酷薄なるザイバツの幹部級ニンジャ、イグゾーション。もう一人はニンジャスレイヤー、フジキド・ケンジ。神器の秘密を握って刑務所に身を潜めたウミノであるが、ついに暴かれる日は訪れた)

2011-08-08 07:41:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(プリズンにあえて投獄され、ニンジャ仮病を用いて独房棟へ運ばれたニンジャスレイヤーは、ついにウミノの独房へ到達する。だが既にそこではイグゾーションによる悪魔的尋問行為が行われていた!ニンジャスレイヤーのジュー・ジツは、このザイバツ・グランドマスター ・ニンジャに勝てるのか!?)

2011-08-08 07:49:12
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「マカーコの奇襲は目の覚めるようなものだった。君のワザマエを疑いはすまい」「アバーッ!」「アバーッ!」ナムアミダブツ!掴まれた二人の看守は目、口、鼻、耳から激しく発光!ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え警戒!「……充填完了だ。さあ、バリキ・ジツだ。ニンジャスレイヤー=サン」

2011-08-08 07:52:12
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

イグゾーションは看守二人から手を離した。「これがどうなるかというと……」「「アバーッ!」」突然看守二人はバネじかけオモチャめいて両手をバンザイした!「「アバーッ!」」そして、ナムアミダブツ!ニンジャスレイヤーめがけ二人がバンザイしたまま突進開始!「「アバーッ!」」「ヌウウッ!?」

2011-08-08 07:56:49
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

なにかマズイ!ニンジャスレイヤーは素早く回転ジャンプして看守二人を飛び越える!「「アバーッ!?」」看守二人がさらに激しく発光!そしてカブーン!スマートボムめいて輝きながら爆発四散!「グワーッ!?」空中に避けながらも爆風はニンジャスレイヤーを襲う!吹き飛ぶニンジャスレイヤー!

2011-08-08 07:59:33
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ハッハハハ!これがバリキ・ジツだ!」イグゾーションは笑った。「君のカラテはこのジツを破れはしない!そして私が求める『弾薬』はきっとこの先にあるだろう!」「ヌ……待て!イグゾーション=サン!」「ハッハハハ!」ナムサン!イグゾーションは余裕の体で身を翻し、通路を走り去る!

2011-08-08 08:03:32
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーはイグゾーションを追う。この先は食堂そしてグラウンドだ。無数の囚人がいるはずだ。イグゾーションのバリキ・ジツはどうやら人間をああして時間差で爆発させる効果を持つと見た。彼の目的はあまりにも明らか。囚人を爆弾にしてニンジャスレイヤーへ次々にぶつけようというのだ!

2011-08-08 08:16:26
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ウミノは独房で拘束されたままである。どのみちここは刑務所だ、動けはすまい。今はただイグゾーション殺すべし!いかな囚人といえど、ゴミのように爆弾として消費される謂れは彼らには無いのだ!

2011-08-08 08:22:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

イグゾーションを追って角を曲がると、早速その悪魔的洗礼がニンジャスレイヤーを出迎えた。「アバーッ!」「アバーッ!」「アバーッ!」「アバーッ!」「アバーッ!」食堂廊下をバンザイしながら走ってくる囚人達!その目、鼻、耳、口が激しく輝くさまはまるで黄金のトーチライト爆弾群!無慈悲!

2011-08-08 09:00:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投擲!あやまたぬ狙いで彼らの脳天にスリケンが突き刺さるが、バンザイ突進の勢いは止まらない。なんらかのカナシバリ・ジツを応用しているのだろうか、彼らは機械的決断力でニンジャスレイヤーへ 突進してくるのだ!

2011-08-08 09:04:19
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アバーッ!」「……イヤーッ!」迫る囚人めがけ、ニンジャスレイヤーは槍めいたサイドキックを繰り出した。爆発する前に蹴り飛ばそうというのだ。「アバーッ!」カブーン!蹴りを受けて吹き飛んだ囚人は壁に激突、その瞬間に爆弾四散!さらに次の囚人が迫る!「イヤーッ!」「アバーッ!」カブーン!

2011-08-08 09:08:31
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

さらに次の囚人が迫る!「イヤーッ!」「アバーッ!」蹴り飛ばす!カブーン!さらに次の囚人が迫る!「イヤーッ!」「アバーッ!」蹴り飛ばす!カブーン!さらに次の囚人が迫る!「イヤーッ!」「アバーッ!」蹴り飛ばす!カブーン!「どこだ……どこだイグゾーション=サン!」

2011-08-08 09:10:32
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「世はなべてこともなし!」どこからかイグゾーションの嘲笑が響く。姿は無い!食堂から次々にバンザイで飛び出してくる囚人達!「「アバーッ!」」「アバーッ!」「アバーッ!」先頭の男二人は……ナムアミダブツ……同室のタケオ兄弟に他ならぬ。

2011-08-08 09:28:25
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーの脳裏に一瞬、作業の合間に双子ジョークを披露するタケオ兄弟の姿がよぎった。「イヤーッ!」一度に10枚のスリケンを連続投擲、二人の両脚をスリケンで破壊!「「アバーッ!」」バンザイしたまま転倒する彼らに後続の囚人が次々につまずく!そしてまとめて爆発!カブーン!

2011-08-08 09:33:09
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

うずたかく積もる囚人達の無惨な死骸を踏み越え、さらに多くの囚人達が食堂から飛び出してくる。「アバーッ!」「アバーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはガラスショウジ戸を突き破ってグラウンドへ退避した。さいわいグラウンドは既に無人だ。開けた場所へ出ればあるいは……!

2011-08-08 09:39:57
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「当然そうするであろう」姿無きイグゾーションが嘲笑う。「そして君に逃げ場はなくなった事だ!」ナムサン……グラウンドに接する全ての戸口から次々に現れるバンザイ囚人達!これを凌ぎ切れるのか?ウカツ?いや、行動選択の余地は無い。恐るべきはイグゾーションのアドバンスド将棋めいた包囲戦術!

2011-08-08 09:50:48
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アバーッ!」「アバーッ!」「アッバーッ!」グラウンドにつながる昇降口は四つ!その全てからバンザイ囚人が飛び込んでくる!ニンジャスレイヤーは片膝をつき、スリケンを機関銃めいた速度で連続投擲!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」狙いはバンザイ囚人達の脚だ!

2011-08-08 15:31:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アバッ!アババッ!アバババッ……」スリケンで膝下を破壊され、崩れてゆく囚人達!後続の者たちがそこへ殺到、次々に転倒しながら爆発四散!カブーン!爆発四散!カブーン!爆発四散!カブーン!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「アババッ!アババッ!アババッ!」

2011-08-08 15:33:44
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

四つの出入り口のどれかから囚人が姿を現すたび、ニンジャスレイヤーは素早くその膝下へ照準しスリケンを投擲、転倒・自爆させる。ニンジャスレイヤーは逡巡を押し殺す。彼らは犠牲者にすぎない、これは虐殺ではないか?否、彼らは既にイグゾーションのジツのエジキとなっている。死体と同じ!同じだ!

2011-08-08 15:46:51
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「アババッ!アババッ!アババッ!アババッ!」カブーン!カブーン!カブーン!カブーン!この地獄絵図はいつまで続く?防戦一方……果たして攻めに転ずるきっかけはどこにある?なんたる陰惨……なんたるサツバツか!そして……おお……現れた巨体……!

2011-08-08 17:09:51
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーは己の心を昆虫めいて無感情に保った。スリケンを連続投擲した。バンザイしながら突進してくるジャイゴの顔は目・鼻の穴・口から激しく発せられる光によって窺い知る事ができぬ。それが幸いである。膝下へスリケン。五枚。十枚。十五枚。崩れぬ。スモトリだからだ。

2011-08-08 17:15:03
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」40枚……崩れぬ……崩れぬ……!50枚!「アババーッ!」ついにジャイゴは膝をつく。しかし、これによりニンジャスレイヤーは複数の囚人の接近を許してしまう事となった。爆風の届く距離に!壁だ!壁を蹴って三角跳びで逃れる……カブーン!カブーン!

2011-08-08 17:21:34
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

カブーン!カブーン!「アババッ!」「アババッ!」「アババッ!」「グワーッ!」カブーン!カブーン!「グワーッ!」ニンジャスレイヤーへ折り重なる囚人達……爆発……ナ……ナムアミダブツ……ナムアミダブツ……!

2011-08-08 17:34:28
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「……なんと。入念にもほどがある重点攻撃で、実際オーバーキルと考えたのだが。これでは自信喪失だよ」闇の中、ニンジャスレイヤーの聴覚は接近する足音とイグゾーションの声を聞く。「原形を残しているとは。なんたるニンジャ耐久力か、ニンジャスレイヤー=サン」

2011-08-08 17:45:03