松山俊太郎「法華経講義」より

@sakahachigaku さんがレポートしてくださっている、新宿・常円寺の公開講座【松山俊太郎「法華経講義」より】をまとめました。松山氏の法華経研究が早期に単行本化されることを祈念して。
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坂八岳 @sakahachigaku

インド学者・松山俊太郎さんの『法華経講義』は、明日5月13日午後4時より、西新宿の常円寺にて開催。http://joenji.blogzine.jp/new/

2010-05-12 13:18:50
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎 『法華経講義』は明日(5月13日)西新宿の常円寺で午後4時より開催。法華経、インド学の神髄に触れたい方は来たれ。http://joenji.blogzine.jp/new/

2010-05-12 22:13:47
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん『法華経講義』より、如来経寿量品にみえる作者の苦悩。歴史的人格としての釈迦を維持しつつ、外来の神を信仰する宗教に対抗しうるもの、釈迦の人間味を残しつつ神的なものに並立させる内容を作り上げねばならなかった苦心が見える。

2010-05-16 22:31:23
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんの蓮文化論・法華経研究に関する比較的まとまった論考に「ハスと仏教」(北村文雄・阪本祐二『花蓮』1972年に所収)がある。リグ・ヴェーダから説き起こし、大地母神・蓮女神の伝統、大乗仏典に至る文化史を論じる。短いが読み応えのある内容。

2010-05-20 19:00:19
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんの「ハスと仏教」(『花蓮』所収)は、著者名の上に「中村元閲」と付されているが、当初中村元との共著にするよう求められたが、松山さんが断ったと『福神』誌掲載のインタヴューで述べているので、基本的にはご本人の書き下ろし。

2010-05-20 21:52:44
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん「法華経講義」より。法華経では弥勒を求名(ぐみょう)=梵語(ヤシャス・カーマ)、すなわち名声望みのアホ扱いにしている。これは西から西北インドへ渡来したミトラス神に起源する弥勒信仰が盛んで、釈迦への尊崇の念が妨げられることを、法華経の作者が危惧したためだろう。

2010-05-21 13:52:21
坂八岳 @sakahachigaku

公開講座・松山俊太郎 『法華経講義』次回は6月10日。懇親会もあるので皆さんどうぞ。松山さん、同じ会場で開催される「日蓮上人御遺文講義」には聴講生として欠かさず出席して研究を続けておられるのだとか。 http://www.kanshin.com/keyword/1747931

2010-05-21 14:00:59
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」の蛇足。昔、新宿ゴールデン街で飲んで歩いてたら、日本史学者の井上光貞が吉川弘文館の編集者を連れて歩いていたのに遭遇。出会いがしらに殴り倒したとのこと・・・。ちなみに松山さん大学では空手部。

2010-05-21 14:11:56
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さん「法華経講義」より。思想とは、現実の中の不満の解消を図るもの。そこで「神」が発明された。しかし法華経は、人による人の救済を至高の文学で表した。

2010-05-21 18:55:20
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。adhi-mukti(信解)とは現在の場所から高い所へ行くという意味。すなわち「志」(仏教以外では使われない梵語)。法華経は、釈尊の言われたことを信じ、理解しようと努める姿勢の二つを求める。半分自力で半分他力の内容。

2010-05-21 20:38:24
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。多くの学者が大乗は般若波羅蜜を主眼としていると言うがこれは誤り。法華経は、難解かつ意味不明の般若波羅蜜を否定した。

2010-05-22 17:19:51
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。般若経では般若波羅蜜(直観的智慧の完成)を大事にするが具体的な説明や方法は書いてない。梵本「法華経」では般若波羅蜜は3回しか出てこない。般若~のような難解な事でした悟れないことへの反発から、般若波羅蜜を否定し、誰もが悟れるとの「法華経」が成立した。

2010-05-22 17:24:33
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。善巧方便はパーリ仏典では浅い意味しか与えられていないが、般若経は菩薩の方便として重要な意味を与えた。阿羅漢止まりではなく、誰もが悟り如来になれると。でも肝心の説明がなく経典自体も出来が悪い。法華経は如来の方便と格上げした。実に論理的な巧みさがある。

2010-05-22 17:30:13
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎さんや宗教学者の島田裕巳氏も聴講生として欠かさず主席している講座がこれ。立正大学の教学の先生が講師とな。興味のある方はどうぞ。まさに寺小屋復活!!。公開講義「日蓮聖人の御遺文を読む」 http://www.kanshin.com/keyword/1748711

2010-05-22 22:42:25
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。梵語法華経は方便品から法師品(化城喩品を除く)までが「アグラ=ダルマ」と題して最初に成立した。鳩摩羅什はこの切れ目をわからないよう訳したが、実はこの切れ目、法華経の構造を日蓮は見抜いていたことが、彼の遺文を読むとわかる。

2010-05-23 18:55:30
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」では、毎回静岡から駆けつける上杉清文師が(主催者だから当然ではありますが)松山さんと丁々発止のやり取りを展開。もっと他の宗派のお坊さんや大学の教学・宗教学者も来ればいいのに。新宿西口からすぐの場所なのにもったいない。

2010-05-23 19:09:48
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。「仁」と「慈悲」の違い。中国(松山さんは頑として支那の語を使いますが・・・)では自分が一番大事。仁は自分を中心に近いところから遠くへ及ぼしていくもの。慈悲(マイトリー・カルナー)は他人に対する愛情、思いやり。大慈大悲という使い方は仏教にしかない。

2010-05-23 23:02:29
坂八岳 @sakahachigaku

松山俊太郎「法華経講義」より。提婆達多品が後世の追加とする説は誤り。提婆達多品の思想の基本は、宝塔品の成立なくしてはできない。サーガラ竜王の娘のエピソードは、在家信者の力が大きく、女性に希望を持たす必要があったことを暗示している。

2010-05-24 21:04:40