子どもたちの甲状腺異常:福島と長崎の差が著しい!というデータの見方
暗然。RT @irukatodouro: 子どもたちの甲状腺異常:福島と長崎の差が著しいhttp://t.co/ei1KXepV http://t.co/9nphp9yp
2012-05-01 18:41:44.@PKAnzug こんにちは。お時間のある時に教えてください。某岩上氏のRTで次のブログURLが送られてきました。■子どもたちの甲状腺異常:福島と長崎の差が著しい! http://t.co/nnD3DnyC この場合ののう胞率の違いはどのように考えればいいでしょうか?
2012-05-02 09:25:07. @cQ_Q では、問題になってる長崎の調査の論文( http://t.co/TSxsJchy )と福島の結果( http://t.co/A7MSzDoI )に基づいて書きますね。
2012-05-02 10:45:30. @cQ_Q まず、このたぐいの検討は「何をもって異常と見なすか」が非常に大切で、基準が変われば大きく数字が変化します。で、この長崎の基準は「Nodules more than 5mm in diameter were considered to be "positive"」。
2012-05-02 10:46:06. @cQ_Q つまり、5mm以下の病変は無視してるんですよ。なんでこんなことするかというと、あまりに小さい病変は多すぎていちいち取り上げたらキリがないからです。
2012-05-02 10:46:17. @cQ_Q 一方、福島で調べたものはどうだったかですが、先日のこれが参考になります。実際に娘さんが「異常あり」とされた方との対話。この中で私も「子供で3割はちょっと多いな」と書いていますが、見事にオチがつきます。 http://t.co/GFjyyHXf
2012-05-02 10:46:35. @cQ_Q まとめの続きのツイートですが、検査をした医大に確認したら、「一番大きいもので3.1mmの嚢胞」だったそうです。病変は小さいものほど多いので、そんな小さいのも陽性として拾ってたら、そりゃ3割陽性でも不思議じゃありません。 http://t.co/91t9iBYC
2012-05-02 10:46:59. @cQ_Q さらに付け加えると、エコーの機械は機種によってかなり見え方が違っていること(新しい機械の方が一般的に描画精度が高い)や、さっきのまとめで書いてる通り、甲状腺疾患にはある程度遺伝性があると言われているので、地域ごとにその遺伝子密度が違う可能性もあります。
2012-05-02 10:47:10. @cQ_Q いずれにせよ、この差の主因は「福島の検査ではよりありふれた小さい病変まで『病変』としてカウントしたこと」でしょう。陽性の基準が異なる検査同士で陽性の数を比較しても全く意味はありません。
2012-05-02 10:47:34. @cQ_Q ただ、1つだけ気になる点を書くと、長崎の方の検討では「5mmより大きいnoduleを陽性と見なす」としてるんですが、充実性臓器内の嚢胞をnoduleに含めるのはちょっと違和感があります。個人的にはnoduleは充実性のカタマリという印象なので。
2012-05-02 10:47:47. @cQ_Q で、論文の後の方を見ると、「甲状腺嚢胞は数例しかなかった」って書かれていて、もしかしたら嚢胞ははなから相手にしてない可能性もあります。ちなみに、私は小学生の甲状腺所見はあまり知りませんが、女子高生なら小嚢胞はゴロゴロ見つかるんで、数例しかないってことはないです。
2012-05-02 10:47:59. @cQ_Q 説明がごちゃごちゃしたんで、一目で分かるような図を書いてみました。フリーハンドで汚いですが、実際は差がなくても差が出るカラクリは一目瞭然だと思います。「Cyst」は嚢胞のこと。 http://t.co/5ZYsPXD3
2012-05-02 10:51:31.@PKAnzug ご丁寧にありがとうございます。なるほど「長崎の方」は特に気にするモノではないからカウントしなかった。ということでいいのですね。しかしなんだか「そう思いたい人」には格好のデータに見えますね。この辺の整理は科学でしか処理できない。
2012-05-02 10:54:01