福島県の死因別死亡数の推移 2011/11までの約4年分

国の人口動態統計(月報)を基に、2008年1月から2011年11月までの約4年間の、福島県の死因別死亡数をまとめたもの。震災や放射能との因果関係が注目されている一部の死因について抜粋してグラフ化してみた。今回は過去3年分と比較することで、震災後の死亡数が統計学的に有意に増加しているか評価しうるデータになっている。
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チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

4年分のまとめデータを作成したのでまもなく挙げます。 http://t.co/Jns2NJCW

2012-05-29 00:11:51
まとめ 福島県の死因別死亡数の推移 国の人口動態統計(月報)を基に、2011年11月までの2年間の福島県の死因別死亡数をまとめたもの。震災や放射能との因果関係が注目されている一部の死因について抜粋してグラフ化してみた。 9791 pv 73 8 users 6
チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

国の人口動態統計(月報)を基に、2011年11月までの約4年間の福島県の死因別死亡数をまとめたので、エクセルが使える人はいろんな死因で死亡数の変化を調べてみてください。悪用はしないでね。 http://t.co/Q62EfjT8 http://t.co/VF9Hu3BX

2012-05-29 00:14:36
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チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

今回のデータのまとめは4年分あるので、統計ができる人は2008~2010年の3カ年と、2011年とを特定の死因による死亡数が「統計学的に有意な差を持って」多いか少ないかを判断できます。その場合、単一月で1標本のt検定をしてみてください。 http://t.co/Q62EfjT8

2012-05-29 00:18:52
チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「不慮の事故によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/LbDF5E5W

2012-05-29 00:43:41
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津波による死者の多くは、被災から死亡までが短時間だったと推定されただろうから、死亡診断書・死体検案書の上では、医師は彼らを病死ではなく外因死(不慮の事故)に含んだと推定。5月に増加した理由は不明だが、行方不明者分をカウントしたためか。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「不慮の溺死及び溺水によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/lWYnOq12

2012-05-29 00:56:23
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例年10月~翌1月に不慮の溺死・溺水が多いのは、そもそも脳卒中・虚血性心疾患が冬期に多いのが、たまたま入浴中に発見されたケースだろう。2011年3月4月は溺れた人も多かったはずだが、津波に遭った人は全身に外傷も負うため、直接の死因は判定しにくい。しかも被災地&田舎という、死因究明困難な状況下で、溺死を診断するために剖検し気道内容物を確認するなんてできない。ゆえに統計上は溺死・溺水が多くならなかったものと推定。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「精神及び行動の障害によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/yZTnFF5g

2012-05-29 00:35:45
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精神及び行動の障害というのは解りにくい表現だ。もともと精神障害のあった人がその精神疾患に伴って自殺以外の方法で死亡したケースだと思うが、とはいえあまり思いつかない。強いて言えばこうした患者(荒廃状態の統合失調症、精神発達遅滞、認知症??)が震災被害で恐怖に囚われたためにどこかへ失踪してしまい、餓死・凍死など、自殺には到底見えない状態で発見された、とか?

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「自殺によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/PLJsC5h6

2012-05-29 00:45:56
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これがもっとも悲しいデータ。2011年5月の跳ね上がり具合が明らかだ。しかし2009年も高いような…。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「先天奇形,変形及び染色体異常によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/uEFXqj18

2012-05-29 00:23:54
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2011年11月に生まれた子供は、器官形成期を3-5月に母体内で過ごしたはず。
本データは死亡数であって奇形児の出生数ではない上に、奇形児が産後すぐ死ぬとは限らないので、これをもって影響が出たとか出ていないとか判断できるものではない。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「白血病によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/39m7T5YY

2012-05-29 00:31:51
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チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「貧血によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/qMBaWcHN

2012-05-29 00:33:49
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急性暴露に伴って骨髄機能の抑制が起きれば、1.貧血、2.易感染性、3.易出血性(消化管内、脳内だとすぐ致命的になる)というかたちで現れるはず。骨髄抑制の原因が放射線そのものでなく、被爆による白血病の発症だとしても症状は同様。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「皮膚の悪性新生物によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/cmxGtFNT

2012-05-29 00:30:26
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新生物とはすなわち腫瘍で、そのうちでも悪性ということは癌(上皮性細胞由来)または肉腫(非上皮性細胞由来)である。上はようするに皮膚癌のこと。現時点で明らかな死亡数の増加は確認できない。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「急性心筋梗塞によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/ImoZnJIo

2012-05-29 00:37:45
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チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「心不全によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/7AuiTkXe

2012-05-29 00:40:21
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チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「心筋症によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/86h38EIi

2012-05-29 00:39:01
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「セシウムが心筋につくから心不全が増えている」という噂があったので、調べてみたらこの通り、なるほど増えているように見える。では放射能が心不全死を増やしたと言うべきかについては、以下の理由から私は慎重な考えを抱いた。

まず心不全に限らず非常に多くの慢性疾患で、精神的ストレス、身体的ストレス(寒冷、食生活変化、水質悪化)により増悪するので、もともとの心不全の増悪が起きただけという推論を否定し得ない。さらに東北地方の製薬工場停止と物流停止により、薬の供給状態も不安定になったところへ、カルテの消失により内服薬の変更が偶発的になされた患者も多かろう。血圧はこの時期に変動したはずだ。血圧が上がれば心不全はたちまち増悪する。
加えて、剖検不能な地域では心不全はゴミ箱診断になりやすいという問題がある。すなわち詳細が分からないときに当てはまりやすい診断名なのである。たとえば、在宅で孤独死状態で発見された人がかつて心疾患(高血圧だけでも!)を抱えていた患者なら、そう診断されるだろう。不整脈があった者も心電モニター観察下でない限りは不整脈死という判断はしかねるから、孤独死なら心不全と診断するしかない。

では心原性死の大きな部分を占める急性心筋梗塞が、燃料不足で寒冷になった被災地の住環境でも増えていない理由はなぜか。救急体制が整っていないと心筋梗塞の診断を得られないため、これも在宅発症例の多くが同様に心不全に片付けられてしまったためではないだろうかと考える。

チヒロ・マデリーン @Access_to_CS

福島県の死因別死亡数「脳血管疾患によるもの」2008/1~2011/11 http://t.co/63ppdywh

2012-05-29 00:41:32
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脳血管疾患は、2011年4月に例年比で増加している。これもストレスにより増加したものの、きちんと診断し得なかったために他の死因に片付けられているのではなかろうか。たとえば脳血管疾患の人はほぼ高血圧を持っているから、死因は心不全にされてしまった、とか。しかし推定でしかない。
それと、4月より寒い3月に多くなかったことの理由がわからない。