『文化系統学への招待』をめぐる川端裕人-三中信宏ダイアログ

中尾央・三中信宏(編著)『文化系統学への招待:文化の進化パターンを探る』(2012年5月刊行,勁草書房) http://tinyurl.com/7he9pfa の朝日新聞書評(2012年7月15日)に関するダイアログ.
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好書好日(こうしょこうじつ) @BOOK_asahi_com

【書評】 文化系統学への招待―文化の進化パターンを探る [編著]中尾央・三中信宏: ■絵巻伝本や社会組織の研究も... http://t.co/uD0lNOdW #bookasa

2012-07-17 10:49:34
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

三中さんたちの本の書評が全文公開されました。もっと書きたいことあるんだけど800字ではこれが限度。またあとでツイートするかなあ──文化系統学への招待―文化の進化パターンを探る [編著]中尾央・三中信宏 - 川端裕人(作家) http://t.co/NOEro0IR

2012-07-17 14:59:41
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

( ´ ▽ ` )ノ RT @rsider: 三中さんたちの本の書評が全文公開されました。もっと書きたいことあるんだけど800字ではこれが限度。またあとでツイートするかなあ──文化系統学への招待.中尾央・三中信宏編著 - 川端裕人(作家) http://t.co/nqvJgZZG

2012-07-17 15:08:19
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

1)文化系統学への招待.中尾央・三中信宏編著 - 川端裕人(作家) http://t.co/NOEro0IR 書評が全文公開されました。これは、とても面白い本で800字にまとめるのに苦労したので、追加ツイート。まず800字に書けたこととして、文理の壁、樹形図の一般系はネットワーク

2012-07-17 15:11:39
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

2)このあたりはとても大切に思えます。前者は、統学の歴史が身をもって証明しているというのが面白いところで、後者は数学的にグラフ理論につながっていくこと。三中さんたちが「ネットワーク」を問題にする時、常に人間がものごとをどのように認識するかという点とすり合わせる意識を持っていること

2012-07-17 15:13:25
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

3)実際、どれだけ複雑でも、ネットワーク構造を図示することはできるわけで、ただし、人間がそれをうまく認識のツールとして使えるような形ではなかなか困難という部分。この辺は、文献学やっている人が、いきなり数学者とコラボすることが当たり前みたいな研究分野になりますよ。

2012-07-17 15:15:06
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

4)途中でなんですが、このツイートはTwitterというカジュアルなメディアの特性上、目の前に本を出さずに書いてます。用語が不正確だったり、概念のつかみかたがあまりに杜撰だったら、ごめんですぢゃ。

2012-07-17 15:16:02
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

5)決定的に書けなくて悔しいのが、この本を読むと、分類学と系統学、分類することと系統を考えること、これらがどう違うのか意識せざるをえないこと。三中さんはナチュラルヒストリーを和訳した時に、自然誌と自然史と2種類あるとどこかで注意喚起していたと思います。分類と系統。これもポイント

2012-07-17 15:18:16
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

6)むかし、三中さんの新書を読んでこんな感想を書いたことがあるのだ。 http://t.co/04VXTp8D このときはアブダクションのこととかはすっとばして、本の内容からも少しずれて、物事を理解するときに、歴史的な理解、みたいなのが有効な時があるよねという部分だけで興奮してた

2012-07-17 15:20:33
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

7)だから、今回の朝日のではアブダクションに一段落を費やしたのだけど、まあそれはそれ。この新書も、今回の編著の背景にあるものとして、読むといいことありますよ。

2012-07-17 15:21:20
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

8)あと、恐竜好きで分岐分析とかに馴染んでいる人で、やっぱり、分岐分析ででてくる分岐図と、分類学的な分類が、葛藤していた頃(今もあるのかな)を知る人にとっても目から鱗だと思う。Paupとか、知っている人は知ってる系統を最節約原理で弾き出すソフトなんかもばんばん出てくるし。

2012-07-17 15:23:14
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

9)とりとめもないのでこんなとこにしときますがもう一点。本書の中で、百鬼夜行絵巻について書かれた山田さんの論文は、http://202.231.40.34/jpub/pdf/js/IN4004.pdf ここで読めるのでよい試し読みになるんじゃないかな。雑駁ながらとりあえずおしまい

2012-07-17 15:25:26
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

[欹耳袋] @Rsider さん,どうもありがとうございました.では,次はワタクシの出番ということで……. #文化系統学

2012-07-17 15:28:52
川端裕人 『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追』『「色のふしぎ」と不思議な社会』 @Rsider

おまちしてます。しかし、山田さんの論文カラーでみると、ますます塩基配列みてるぽくみえますね。RT @leeswijzer: [欹耳袋] @Rsider さん,どうもありがとうございました.では,次はワタクシの出番ということで……. #文化系統学

2012-07-17 15:30:09
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 学問分野を隔てる「見かけの文理の壁」に関しては,研究者・一般人の別なく,子供の頃から刷り込まれてきた先入観なので,消しゴムで消すわけにはいかないですね.文系・理系のちがいなんかに幻であって,もともとないよというのがこの本の通奏低音.

2012-07-17 15:34:30
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 チェインからツリーへ,さらにネットワークへというビジョンは,「存在の連鎖」から「生命の樹」への観念の歴史の延長線にあるものですね.とくにネットワークはツリーと対決させるべき概念ではなく,ツリーの一般形とみなされるべきです.

2012-07-17 15:37:55
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 ですから,現代フランス思想の「リゾーム」なんていうのは,概念史的に見れば話にならない与太話.チェインやツリーはネットワークの部分構造として捉えるべきでしょう.

2012-07-17 15:39:50
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 リチャード・アレクサンダーのセミラティス論やジョージ・クブラーのシーケンス論は,構造ネットワークの論議がチェインやツリーの基盤の上に初めて成立しているわけで,ネットワーク論が自らの根元を切り倒すはずがない.

2012-07-17 15:41:47
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 系統ネットワークがわれわれヒトにとって挑戦的であるのは,包含的・階層的構造によってオブジェクト多様性を理解する生得的認知傾向と矛盾する非階層的・重複的構造をはたして「見る」ことがそもそも可能なのかという点にあります.

2012-07-17 15:44:32
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 系統ネットワークを推定する方法論は,生物系統学や写本系統学の数理がアルゴリズムを開発しているので,適用事例はどんどん増えるでしょう.あとは,それを「読むすべ」をデータ可視化とグラフィクスの理論がどれくらい与えてくれるか.

2012-07-17 15:46:31
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 ワタクシも『文化系統学への招待』はいま手元にないので〈文化系統学の正体〉についてつぶやいています.

2012-07-17 15:47:38
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 「分類と系統」に関する論議は,ワタクシの過去の悪行を詮索していただくのが手っ取り早いですね.とくに,共時的な分類と通時的な系統に関する関心はこの論文集にとってのライトモチーフで,どの著者も言及しています.

2012-07-17 15:50:20
鈴木クニエ @kuniesuzuki

〈文化系統学の正体〉はいい言葉だなぁ。今度はこれで作りましょかw 正体、もっと徹底的に知りたす。 RT @leeswijzer: @rsider #文化系統学 ワタクシも『文化系統学への招待』はいま手元にないので〈文化系統学の正体〉についてつぶやいています.

2012-07-17 15:52:02
Minaka Nobuhiro 『読む・打つ・書く』の人 @leeswijzer

@rsider #文化系統学 分類と系統はオブジェクト多様性の理解を深めるためのふたつの車輪.両方ないとダメなんですね.だからといって,両者は同一ではない.その意味で「系統分類学」という訳語は概念的に破綻しています.

2012-07-17 15:52:37