東浩紀・市川真人・安藤礼二「日本2.0——『思想地図』の切り拓くもの』」 #tauazm

多摩美術大学大学院芸術学専攻オープンキャンパスイベント http://tau-geigaku.tumblr.com/#26486311641
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倉津拓也🐵 @columbus20

@ktgwtky もはや我々は憲法勉強会1.0から2.0へと突入しつつある……

2012-07-22 20:09:26
Kitagawa Takuya @ktgwtky

つーか、ゲンロン憲法は完全に教会法。身体を規定する法的教会の根拠はなにか、それは権力(Potestas)だ。これが住民院に対応する。ああああ!車降りたら連投する。ツイッターとしての教皇、ストックとしてのカノンコレクション、その構造化。

2012-07-22 20:36:00
Kitagawa Takuya @ktgwtky

帰宅!つか、高速下りてから家まで10分なのでさっきの備忘録的呟きは無意味だった。 何を言いたいかというと、ゲンロン憲法は日本の特殊性によって作られた異形の化物ではなく、西欧の源流とも根底した共通点をもつ(ヴァナキュラーなものに通底する普遍性を持つ)政体を提案しているという事だ。

2012-07-22 20:43:57
Kitagawa Takuya @ktgwtky

今日の講演会で、東先生は「フローが降り積もってごみためとなり、それが降り積もって意味をなす」と仰っていたが、それは別に日本独自ではないのだ。この解釈は、全くゲンロン憲法のオリジナリティを貶めるものではない。むしろ、近代の前提たるキリスト教会の達成と共通する普遍性を強調するものだ。

2012-07-22 20:45:58
Kitagawa Takuya @ktgwtky

教会法が法学として確立する以前、それは神学と未分化であった。そこで教皇、ローマ司教は何をしていたか。それは各地の司教区から送られてくる上訴に対し、最高裁として判決を下していたのである。これが「教皇令」だ。だが、当然教皇によってその判断は異なる。矛盾した内容も含み降り積もって行く。

2012-07-22 20:51:18
Kitagawa Takuya @ktgwtky

教皇はいわば、日々異なる問題に対して脊髄反射的に教皇令を呟き続け、そのごみためとしてカノンコレクションができあがっていくのである。これはフローとしての教皇令、ストックとしてのカノンコレクションに対応する。教皇というアカウントは、中の人が変わりながらツイッターをやり続けるのである。

2012-07-22 20:53:46
Kitagawa Takuya @ktgwtky

当然そうすると、データベースとしてのカノンコレクションの集積が意味を持ち始める。だが、そこには矛盾が存在するのである。当然だ。中の人が違うんだから。そうして、矛盾した教皇令、教令、普遍公会議の決議、教父の言葉なんかが適当に援用されるようになる。そこに秩序はなかった。

2012-07-22 20:55:59
Kitagawa Takuya @ktgwtky

そこで問題になったのが、アウグスティヌスとかの超偉い教父と、今の教皇の言ってる事どっちが上なの?という事だ。さすがに教皇は最高裁判官なので、それがひっくり返るのはすげーまずい。そもそも、キリスト教というのは真理(VERITAS)を追求する人達。良い事言ってりゃそいつが偉いのだ。

2012-07-22 20:58:42
Kitagawa Takuya @ktgwtky

そこで、ローマ司教座の首位権の確立と同期して教令のヒエラルキー化が進む。その達成がグラーティアーヌス教令集(矛盾教令調和集)である。 この構造化で何が起こったか。 霊的教会と法的教会の分離である。教会は、ローマ帝国が崩壊して以来、唯一の永続性をもつ機関であった。(続く

2012-07-22 21:02:52
Kitagawa Takuya @ktgwtky

その永続性は真理によって支えられているのだが、ここに到達するのは知恵( scientia)の原理である。これは良い事言ったヤツが偉いという話で、教父の著作などが入る。一方、永続する精神を規定する霊的教会と異なり、法的教会を分離するためには異なるロジックが用いられた。

2012-07-22 21:05:42
Kitagawa Takuya @ktgwtky

身体を統治する法的教会の問題を解決するには、権力( potestas)が必要であると言ったのである。ここでついに霊的教会と法的教会、罪と犯罪が分離する。精神の問題(神学)が身体の問題(法学)に侵犯して来ないように、scientiaとpotestasという二元論を導入したのだ。

2012-07-22 21:08:15
Kitagawa Takuya @ktgwtky

これは、ゲンロン憲法に対応している。住民院は身体を、法的国家を代表する。選挙で決めるのは「権力」の配分原理だ。そして、国民院は精神を、霊的国家を代表する。そこで参照されるのは「知恵」の原理だ。 総理と天皇も同様。つまり、ゲンロン憲法は教会法が12世紀に行った構造化をしているのだ。

2012-07-22 21:12:50
Kitagawa Takuya @ktgwtky

フローが降り積もりストックになり、データベースとしての重みを持っちゃうのは日本独自ではない。西欧は、12世紀にそれをやっちゃったからこそ、身体と精神の分離という構造の上に封建制を超越する国家を、その社会が社会契約論を作り上げることができた。我々はそれを追っている。

2012-07-22 21:14:59
Kitagawa Takuya @ktgwtky

ちょっとすっきり。まだ書きたい事あるけど出かけるので連投はこれで終わり。 ポイントは神学から分離しようとした教会法のpotestasとscientiaが法的国家と霊的国家に対応している事、それが住民と国民院をはじめとしたゲンロン憲法の二元論と対応している…という普遍性を持つ事だ。

2012-07-22 21:18:09
Kitagawa Takuya @ktgwtky

エクリチュールとしての憲法についてはもうちょいクリアになってから。フローが降り積もった蓄積としての一般意志2.0、それをエクリチュールとして熟議が勘違い=参照することによっての正統性の構築ルートについても考える必要があるが、ゲンロン憲法ではその要素は「付録」のため、まあいいか。

2012-07-22 21:22:31
Kitagawa Takuya @ktgwtky

なんか思いつきの備忘録的に呟いたので、議論が粗いのは承知です。 ちなみに、一般意志2.0は当然フロー(動物)ですが、それが降り積もったものとしての可視化、という意味でストックと書いています。フローの中のストック的な意味ですね。

2012-07-22 21:29:29
Kitagawa Takuya @ktgwtky

なんかこう、「フローが降り積もったもののストック、その勘違い=参照」という回路とそのフラクタル的な構造で、全てがクリアに見えないかなー、という思考でした。教皇令とその蓄積たるカノンコレクションの参照がもたらしたのは、法的教会と霊的教会の分離だった。それは必然なのではないかと。

2012-07-22 21:32:03
東浩紀 Hiroki Azuma @hazuma

ゴミというのは不要物の蓄積という意味で、価値の話ではありません。 RT @millet_nm: 今日の東浩紀さんの講義では、フローとしてのゴミ(個々としては価値のないもの)が大量にストックされたところに人間が意味を錯覚してしまったもの(星座のようなもの)が文化だ、という話があった

2012-07-22 20:59:28
tokada @tokada

ゴミと言うと価値判断が入ってくるので余剰物といえばよかったのかもしれないけど、でも漂流したがれきというモチーフは、それはそれで3.11が露わにした文化のモチーフとして意味がある。

2012-07-22 21:06:30
tokada @tokada

個別の小さな欲望(日常生活に必需ではない余剰物としての)が、価値判断によらず蓄積してしまうもの。システム、あるいはビジネスモデルとして否応なく(価値判断なく)支えてしまうということ。文化はもともとそのような自生的なものであり、オタク文化はそれがすごく洗練されているという話ですね。

2012-07-22 21:12:37
yahagi_takashi @yahagi_takashi

「日本2.0―『思想地図』の切り拓くもの」(東浩紀先生の講演)にいってきました。言葉を届けるために新しく回路を開くこと(ベースとしてのビジネスモデルの話)とか、量(蓄積、ビッグデータ)から立ち現れてきたなにものかが"文化"であるとか。今はそういう時代なのですね。

2012-07-22 16:52:56
徳久倫康 @tokuhisan

きょうの多摩美講演はとても充実してました。主要概念について丁寧に追っていたので、新憲法入門としてもよかったです。しかしそれにしてもキャンパスがよかった……(ちょっと遠いけど)。戸山は狭すぎですよね。安藤さん、学生のみなさん、ありがとうございました。

2012-07-22 23:20:43
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