実は、軍師は存在しなかったんだよ、という会話
また軍師に関する誤解が増える…。信長・秀吉・家康にからむから話を作りやすいんだろうけど。 RT @NHK_PR: 再来年2014年の大河ドラマが発表になりました。「軍師官兵衛」。主演は岡田准一さんです。詳しくは→ http://t.co/JjQaKvmD (2号)
2012-10-10 17:10:43たしか一連のツイートはまとめが作られていなかった思うから、念のため再ツイート。戦国時代に軍師はいません。江戸時代の講談の類が生み出した架空の役職です。この点、誤解なきよう。一般に知られる黒田官兵衛の逸話も大半が創作されたもののはずです。専門外で、具体的な指摘はできませんが。
2012-10-10 18:04:31↑の「一連のツイート」のまとめはこちら。
「軍師」っていう存在は実際にはなかったという話。http://togetter.com/li/388010
へー軍師ってとうの昔に輸入されてたもんだと思ってたけど違うんだー。いやおそらく当時の人も武人は知ってたよね。大軍を動かすケースが少ない日本の事情によるのかなあ。
2012-10-10 22:46:30軍師ツイートの反応をみて思った。中国には三国時代から軍師はいるのに、日本には輸入されなかったの?という反応があるようだ。三国志のいわゆる軍師イメージが、三国志演義による架空の産物だというところから、説明が必要かもしれないなー。…と書いてもフォロワーの人じゃなかったから届かないか。
2012-10-10 23:13:37@jazzmas62 丸島先生と以前、軍師概念について議論したことがあるんですが、「中国にも軍師的な存在はいない。中国における幕僚の多種多様な仕事を1人でこなす理想のスーパーマン幕僚が講談の軍師だろう。それが日本に入って、知恵袋的な人間に当てはめられたのだ」という結論になりました
2012-10-10 22:59:54@jazzmas62 実際の諸葛亮の仕事と申しますと、劉備時代は人事や法務や兵站を統括する実務官僚のトップ。劉備の死後は行政に加えて軍事権も掌握した独裁者ですね
2012-10-10 23:05:43@jazzmas62 講談の軍師は戦略立案と、運用レベルから戦術レベルに至るまでの全権采配という感じですよね?しかし、それは管理職が大勢のスタッフを使って行う仕事なのです。諸葛亮の仕事は一貫して業務統括であって、スタッフ的な性格は弱い人物なのです
2012-10-10 23:18:29@jazzmas62 講談の軍師はスタッフの統括指揮の他に、マクロな戦略の立案や、ミクロレベルの作戦立案、伏兵をどこに配置するかまでの細々とした手配まで自分でやりますよね?しかし、実際はそれぞれ専門の幕僚が大勢で分担するのです
2012-10-10 23:31:16@jazzmas62 史実の軍隊が使うような大勢の幕僚を講談で出しても、実務の積み重ねなんて絵にならないですよね?だから、史実でスタッフの統括指揮や、マクロな戦略立案で活躍した高級幕僚を何でも屋のスーパー幕僚として、頭脳担当としてのキャラ立てをするわけです。これが講談の軍師です
2012-10-10 23:38:22@jazzmas62 軍師という名前の役職はありました。後漢時代から登場し、将軍の高級顧問や幕僚統括職、監察官などとして使われました。組織の性格や被任命者のキャリアなどで職務はだいぶ変わってきますが、参謀長格の高級幕僚と考えたら良いです
2012-10-10 23:46:11@jazzmas62 ええ。高級幕僚の代名詞であった軍師職が、創作の中の頭脳労働一切を担当するスーパー幕僚を呼称する際に当てはめられたのが、講談の軍師の由来ではないかと考えています
2012-10-10 23:59:05@sweets_street そこら辺になると適切なイメージを持つことが案外難しいですよね。あれはありえないだろーって思ってもどのくらいが適度なのかはわりと素人にはわからない。
2012-10-11 00:04:38@jazzmas62 皆が自明のものと思っているイメージでも、元をたどれば歴史的な実態が存在していなかったということは、そんなに珍しくないです。スーパー幕僚としての軍師イメージを丹念に積み重ねて定着させた過去の創作者たちがそれだけ優れていたと思います。素直に敬意を払いたいです
2012-10-11 00:07:55@sweets_street ああ、それは本当にそうですね。作家の創作としてもそれなりにクオリティが高いから耳目を引くわけですしね。しかしそれは事実を覆う作用もあるのかー。
2012-10-11 00:15:50@jazzmas62 現代ですら大臣や議員なんかの実際の仕事と、世間が抱くイメージは相当乖離していますよね?過去の組織の官職、それも当時においてすら職掌が曖昧だった職ならなおさらです。そうなると、明確な定義をしているかのように見える講談のイメージのほうが印象に残るわけです
2012-10-11 00:20:54@sweets_street それはもう、わかりやす過ぎるくらいわかりやすい、しかししっかり頭に入れておかないといけないお話ですね。
2012-10-11 00:22:16@jazzmas62 実のところ、専門の学者ですらあまりに職掌が曖昧なために軍師職の性格を定義するのに苦労しているほどですからね。現代の審議官のように、比較的所掌事務に融通がきくために便利遣いされるスタッフ職というのはそういうものなのですが
2012-10-11 00:26:57