NHK四国羅針盤「四国南海地震の前兆をつかめ~在野の地震研究者の挑戦~」

2012年11月2日(金)19:30~ 四国限定。
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しまなみ @shimanamis

NHK四国羅針盤「南海地震の前兆をつかめ~在野の地震研究者の挑戦~」。 http://t.co/pgSpKd13 以下概要。再放送は明日、11月4日(土)10:35~(四国限定) 」

2012-11-02 20:27:40
しまなみ @shimanamis

四国羅針盤① 先月北海道で開かれた日本地震学会の大会。注目を集めたのは地震予知について。専門家が集まる会議に高知県から中村不二夫さん(69)が参加。普段はバスの運転手。手がかりは昭和南海地震を体験した人たちの話。独特のスタイルが注目される、在野の地震研究者だ。

2012-11-02 20:28:19
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四国羅針盤② 「地震を研究して、来る前に住民に『逃げろー!」というのが目標」という中村さん。人口およそ2万9千の土佐市。内閣府の南海地震予測で最大24mの津波に襲われるとされる。海沿いの宇佐地区。中村さんはここで病院の送迎バスの運転手を20年続けている。

2012-11-02 20:29:42
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四国羅針盤③ 中村さんはここで病院の送迎バスの運転手を20年続けている。日課にしているのは、乗客から昭和南海地震の体験を聞き出すこと。66年前の昭和南海地震。高知県では679人が亡くなった。沿岸部と病院を往復する中村さんが運転するバスには、この地震経験者が数多く乗る。

2012-11-02 20:30:56
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四国羅針盤④ 中村さんが特に聞き出そうとしているのは、地震が起きる直前の現象。なぜ学者でもない中村さんが地震について調べるようになったのか。きっかけは10年前に自治会長になったこと。この日は地区のブロック塀の点検。ほとんどの住民と顔見知りで、みんなを地震から守りたいと情熱を注いだ

2012-11-02 20:32:28
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四国羅針盤⑤ 特に力を入れたのが、高台に津波からの避難場所をつくること。中村さんの呼び掛けで住民が力を合わせて道をつくった。「毎日作業して、1週間かかった」。頂上には長期の避難に備えるための飲み水のタンクや食料の倉庫もつくった。

2012-11-02 20:33:33
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四国羅針盤⑥ しかし「地震が起きてから避難したのでは間に合わない高齢者がいるのではないか」と、前もっての避難が必要だと考えるようになった。中村さん「南海地震はとてつもない怪物。可能性のあることは何でもやる。その1点の可能性が命を守ることにつながるかもしれない」。

2012-11-02 20:34:21
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四国羅針盤⑦ 四国沿岸を歩き、聞き取り調査をした。話を聞いたのは400人以上。中には不思議な体験をした人が数多くいた。「井戸の水がなくなった」「寒いけど、裸足で海に入り潮を汲んだら、地震前日はうんと温かった」「前夜、南の空が真っ赤だった」

2012-11-02 20:35:35
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四国羅針盤⑧ 「地震の数十秒前に地鳴りでゴオオオッという凄い音がした」ーー。66年前の記憶の正確さを高めたい。中村さんは同じ人に時間をおいて何度も話を聞き、同じ話か確かめた。近所の人にも話を聞くなど地道な調査を続けている。繰り返し同じ話を聞きながら、残すべき記録を選んでいる。

2012-11-02 20:37:06
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四国羅針盤⑨ 特に多かったのが、地震前日、海の潮が異常に引いていたという証言。証言は高知から徳島にかけての17カ所におよび、船が座礁するほどだったという。

2012-11-02 20:38:26
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四国羅針盤⑩ 中村さんはこの記録を3年前『南海地震は予知できる』にまとめた。本は大賞に選ばれ、一躍脚光を浴びた。

2012-11-02 20:39:00
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四国羅針盤⑪ 研究を活用させてほしいと申し出る研究者もいる。梅田康弘・京都大学名誉教授。地震前に本当に異常現象が起きるかを研究している。梅田教授「中村さんの研究は地震学にも大いに貢献している。南海地震のメカニズムの解明、そして予知につながる可能性がある。」

2012-11-02 20:40:37
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四国羅針盤⑫ 去年、中村さんは地震学会では大会で発表することも認められた。さらに、中村さんは梅田さんたちのグループから共同研究を持ちかけられた。自宅の井戸を使って、井戸の水位の変化を監視しようという。名付けて「南海地震観測井戸」。1時間ごとの水位が携帯電話に送られてくる。

2012-11-02 20:42:16
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四国羅針盤⑬ 中村さんが通りかかった中学生たちに突然、井戸の説明を始めた。中村さん「おまんらは100%南海地震に遭う。どう逃げるか、知っちょかないけん」。

2012-11-02 20:43:02
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四国羅針盤⑭ 中村さんには忘れられない記憶がある。南海地震当時3歳だった中村さんは、姉に手を引かれ津波から逃げるため必死で走った。要所要所の言葉や情景を覚えている。「地震に備える大切さを我こととして考えて欲しい」。中村さんの願いだ。

2012-11-02 20:43:48
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四国羅針盤⑮ どうすれば南海地震の前兆をとらえることができるのか。中村さんははるか昔の南海地震の記録からもヒントを得ようとした。近所のお寺。調べたかったのは江戸時代の住職がつけていた日記。安政南海地震の前日、「潮位に異常があって、波がくるのは津波の先駆けだから油断してはいけない」

2012-11-02 20:44:32
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四国羅針盤⑯ 中村さん「この文章が全然伝わっていなかった。忘れられていた。これが問題」。そして安政の南海地震前日に住職が記した“鈴波”とは何か?これが分かれば予知に役立つ。その中村さんのもとに、鈴波らしいものを体験した人がいるとの話が舞い込んだ。

2012-11-02 20:45:22
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四国羅針盤⑰ 広島県県福山市に住む井上博さん(84)。当時、学生として土佐市に住んでいた。「夜10時過ぎに、松岡に向かって船をこいでいた。」穏やかな天候だった地震前夜。井上さんは対岸へ荷物を受け取りに伝馬船で向かった。その帰り道、船の横をたたく異常な波を体験した。

2012-11-02 20:46:17
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四国羅針盤⑱ 井上さん「小さな波が船の横をたたく。おっかない。そんなに風も吹いていない。ぺちゃぺちゃと、湾全体にそういう波が、海面の騒ぎがあった。」ぺちゃぺちゃとたたく波は、りんりんとなる鈴に似ている、鈴波の正体ではないかと中村さんは考えた。

2012-11-02 20:47:40
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四国羅針盤⑲ 多くの人に知ってほしいと考え、中村さんは今年の地震学会で鈴波について発表することにした。中村さん「中学出の素人が地震学会で発表するのはおかしいけど、伝えるべきだとの信念が湧いてきた。先生に認めらえるか分からないが、記録として残しておいてほしい」。

2012-11-02 20:48:17
しまなみ @shimanamis

四国羅針盤20 10月、函館。日本で地震予知研究が始まって50年の記念すべき学会。東日本大震災、阪神淡路大震災を予知できず、今後の研究の在り方が話し合われた。第一線の研究者からは、現状では予知が難しいという意見が相次いだ。

2012-11-02 20:48:42
しまなみ @shimanamis

四国羅針盤21 それでも予知はできると固く信じて発表に臨む中村さん。梅田さんとスライドを確認しながら順番を待つ。鈴波のイメージのイラストも自分で書いた。「伝馬船をたたいた波が鈴波と一番近い。次の南海地震でも鈴波が発生する可能性は極めて高く、直前予知につながる可能性が高い」。

2012-11-02 20:49:25
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四国羅針盤22 発表後、研究者からは中村さんの仮説に対する疑問が相次いだ。「本当に地震の前だけなのか?普段ある現象が見逃されている可能性がある」「船をたたいた波と鈴波との連結は難しいと思う」。

2012-11-02 20:52:26
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四国羅針盤23 一方で、重要な意味があると声をかけてくれた研究者もいる。日野亮太東北大准教授。「みんなが納得するのは難しい。でもこういう予兆があって、それがめったにないことなら(前兆の可能性がある)。何が起こっているかを明らかにするためには、事実関係を押さえることが大事」

2012-11-02 20:53:19
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四国羅針盤24 日野亮太東北大准教授「中村さんは事実を確認し、積み上げてきた。これはまさに科学者が行っている普通のこと。仮説も理にかなったものが非常に多い。科学者としてのセンスを非常に持っている」。より多くの現象を持っていれば予知に役立つかもしれない、中村さんは、そう励まされた。

2012-11-02 20:54:11