twblnovel 10月

ハウリル @how_howlite

「普段家にいるばっかりで着ないんだから、今日は着て！俺への誕生日プレゼントだと思って！」などと必死に頼まれたので、今日のオレの服装はスーツに眼鏡。その姿で現れれば、奴は「ひゃああぁぁ！！」と奇声を上げて崩れ落ちていった。こういうのを腰砕けと言うのだろうか。　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

男手一つで俺を育ててくれた父が、本当は血が繋がってないことを知っていた。父が昔好きだった女が、何処かの誰かと作った子供。邪魔だからと、昔アプローチされた男に押しつけたのだ。そんな父は、俺を何一つ不自由することなくここまで育て上げてくれた。誇るべき親だ。　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

段々と、顔も知らぬ母親に似てきた俺。きっと父は、複雑な気持ちだったと思う。そして俺も、血の繋がらない父親に、複雑な思いを抱えていた。眠る父親に馬乗りになりながら、俺は思う。あなたがここまで育て上げてくれたのに、こんな親不孝者で申し訳ない、と。　 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

四則演算の内、引き算の答えを差という。そして、恋は重要なのは引き算だ。相手をどれだけ思いやっているかの差が大きければ大きいほど、それは恋ではなく独りよがりになっていく。　＜差＞ #同題ssTB 　「気をつけなさいよ、ハンサム？」

ハウリル @how_howlite

同い年の、双子の兄弟に同時に迫られ、身動きもとれないままあれよあれよと脱がされる。「俺の方が瑞貴を愛されてるし！」「いーや、オレの方が瑞貴を愛されてる！」俺を挟んで争うのはいいけど、俺を置いてけぼりにしないでほしい。どっちも等しく好きじゃダメなんだろうか？　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

虎徹さんが無事なら、僕の身体なんてどうなってもいいだなんて、そんな身も蓋も無いこと言わないで頂戴な。アンタ達、そういう他人を傷付ける自己犠牲精神は、ホンットそっくりね！アンたらが消えたら、誰がもう片方のバディを支えるのよ！アンタらは二人で一つでしょ！？　＜ふた＞ #同題ssTB

ハウリル @how_howlite

小説家という職業は良い。売れれば金など働かなくても入ってくる。労働時間に縛られないから、時間が空けばお前に会える。一人では持て余すような家を立てて、お前を家に誘い込める。そして、お前へのラブレターを、日本中に広められる。人には言えないお前への愛を、叫べる。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

マーベリックは、骨すら残らない程の高温の炎で焼き殺されたらしい。ルナティックが行った粛正は、今までのどの粛正よりも惨たらしく熱っぽいものだった。まるで、彼が親の怨敵であるかのような非情さだったが、マーベリックは自分の罪も状況もわからぬまま、死んでいった。　＜骨＞　#同題ssTB

ハウリル @how_howlite

女心と秋の空。変わりやすいものの喩えだそうだ。しかし昔は、男心と秋の空と言っていたらしい。どちらにせよ、アタシには関係の無い話ね、と、ネイサンは独りごちた。　＜秋の空＞ #同題ssTB 　アタシの気持ちは、そう簡単には変わらないわよ。

ハウリル @how_howlite

「野菜ってほら、殆どが根本から先端に向けて円錐形じゃん ？先端は細いから楽に入るけど、段々と太くなるから、自分がどれだけ拡張されてるかわかるんだよな。キュウリやゴーヤはイボイボがいい感じだし、茄子とかもアレに形が似てて気持ちいい」「今すぐ全国の農家に謝れ！」#twblnovel

ハウリル @how_howlite

「日本の漫画文化には“爆発オチ”という伝統があります！全て吹き飛ばしてうやむやにしてなんか物語が纏まったような雰囲気を醸し出す！結局何も解決なんてしてないのに！わかりますか！？普段は繊細なのに、ここぞという所で大雑把な日本の潔さが！」(帰りたい…) 　＜爆発＞　#同題ssTB

ハウリル @how_howlite

高校時代友達に遊びでマワされただけで、今も人を肉便器やら便所扱いしやがって。今日も、構内ですれ違いざまに肩を叩かれ、「よっ、便所くーん」などと憎々しい笑顔を向けてくる。でも知ってるか？アレ以来、あのメンバーで俺に関わろうとしてくるのはお前だけなんだぜ ？　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

お前は自分で気付いてないだろうけど、お前は俺に依存してるんだぜ。まあ、そんなことは教えてやらないし、気付かせてもやらない。最初っから狂った関係なんだ。今更清算なんかできないし、させてやらない。後悔することもできないくらい、どっぷりと沈めてやるよ。　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

子供の頃に出逢った初恋の女の子が、時を経て再会した時に、じつは男だったと知った時のショックといったら。しかも当時、「大きくなったらお嫁さんにしてあげる！」とか言ってたのも恥ずかしい。でも一番ショックなのは、男と知った後でもヤツを好きでいる自分だったりする。　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

内壁を押し拡げながら奥へ奥へと侵入してくる異物。その圧迫感に吐き気を催し、異物感に嫌悪を感じ、脈打つ鼓動に眩暈を覚えた。「全部、挿入ったよ…。だ、大丈夫…？」「大、丈夫だ…っ、から…っ！」嘘を吐いてでも、ようやく繋がることができた君の熱を放したくはなかった。　#twblnovel

ハウリル @how_howlite

マヨネーズって、多分ドラッグだと思うんですよ、僕。だってほら、見て下さいよ。虎徹さんがマヨネーズ直吸いしてるあの表情。完全にアレ、トリップしてるじゃないですか。意識あるんですかね…。…って、あのクソ親父！また勝手にマヨネーズ吸ってやがる！待てコラぁ！　＜とぶ＞ #同題ssTB

ハウリル @how_howlite

「『香り松茸、味シメジ』ということばがある。しかし、俺の股間に生えたこのキノコは、香りは松茸よりも芳しく味はシメジよりも味わい深い究極のキノコなのだ！さぁ、召し上がれ！」「キノコどころかポークピッツ風情が偉そうに」「やめて。せめてキノコとしてディスって」 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

カードを整理してたら、見覚えのないカードが一枚混じってた。「なんだ？このカード」俺のヒーローデッキではあまり使わない用なカードだ。でも、見覚えのないカードなのに、どこか懐かしい。きっと、俺はコイツを知っている。「なあ、お前は誰なんだ？」カードは応えなかった。　#twnovel2

ハウリル @how_howlite

あの人がいつも握っている。あの人の手が触れている。あの人の温もりだけを知っている。あの人だけが。キースさんだけが。ああ、いけないことだとわかってる。気持ち悪い行為だとも思ってる。それでも食みたい。舐めたい。味わいたい。ふるふると舌を出して、触れる。　＜ドアノブ＞ #同題ssTB

ハウリル @how_howlite

眠りに就く瞬間、毎回人の声を聞く。でも、いつも僕を呼んでいるのその声に、僕は応えることもできずに眠りに落ちる。「どう思う？」「さあ？よくわからねぇ」でも、その声はとても君に似ているんだ。ねえ、どっちだと思う？君が僕を呼んでいるのか、僕が君を求めているのか。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

狼少年は狼に食べられました。赤頭巾も狼に食べられました。仔山羊も狼に食べられました。腹を満たした狼は、満足して眠ってしまいました。さてさて。狼に食べられた三人は、眠りこけた狼に鎖で拘束します。自分たちを食べた狼を、食べてしまうために。 #twblnovel 　全部性的な意味で。

ハウリル @how_howlite

「こちとら、命をかけてヒーローやってんだよ！！」　＜かける＞ #同題ssTB

ハウリル @how_howlite

日本の諺に、「仏作って魂入れず」というものがある。意味はこの際置いておく。しかし、目の前にいるアンドロイドには、何故だろう、魂が入っているではないか。…ヤツが作った時は、ただの人形だった筈だろうに。誰がコイツに魂を入れたのだろうか。「どうした、コテツ？」　＜魂＞ #同題ssTB

ハウリル @how_howlite

勿忘草を見つけた少年が死ななかったら、どんな名前が付けられていたのだろう。俺の親友だった二人は、勿忘草に囲まれて身を寄せ合うように事切れていた。心中だ。彼らの道ならぬ純愛を、人はしめやかに讃える。死んでしまったから美談にしようだなんて、全く反吐が出る話だ。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

幼い頃、テレビや漫画で見た天蓋付きのベッドという存在に憧れていたことがある。そして今、どうだ。俺は、その憧れた天蓋付きベッドで寝ているではないか！…裸で。「お目覚めかい？お姫様」「誰が姫だ！」俺を連れ去ったハーレム男を見ぬように、俺は天蓋を眺めていた。 #twblnovel