[スクープ]みずほの次期システムはマルチベンダー、4社に分割発注 http://t.co/9rkYkBv7 @nikkeibpITproさんから
2012-11-20 18:41:58正直言って、驚いた。漏れ聞こえていた話よりも相当アグレッシブなシステム構築計画で、正直これだけのマルチベンダー構成でプロジェクトマネジメントがうまくいくのかという不安はあるが、現行のSTEPSやITISを前面刷新するにはこれくらいの大鉈をふるわないとダメというのはよくわかる
2012-11-20 18:43:49現行システムをおさらいしてみると、基本的に合併4行の保有していた3システムを若干改良してそのまま使っていて、銀行(BK)が旧第一勧銀のSTEPS(プライマリは富士通)、コーポ(CB)が旧興銀のITIS(プライマリは製作所)、信託がIBMとなっている
2012-11-20 18:51:31このうち、BKのシステムは合併時に情報系は刷新されていて、情報系と基盤の一部がIBMに切り替わっている。まぁどこの銀行も情報系や基盤はIBMとなっているのでこれ自体は一般的。一方、CBの基盤はIBMのミドルは使ってるがプライマリは製作所。TBはIBMのまま
2012-11-20 18:53:28それぞれの勘定系が稼動しているハードウェアも、BKが富士通、CBが製作所、TBがIBM製のメインフレームで稼動している。BK、CB、TBの3勘定系は、構成自体は単純だが非常に複雑な基盤システムで相互接続され基本的な構成は合併前とあまり変わらない。これがトラブルの要因となってきた
2012-11-20 18:57:09特に、STEPSは1980年代後半に構築されている。80年代に、大手銀行は第三次オンラインシステム(三オン)としてシステムの一斉更新を行っているが、DKBは70年代に構築された二オンを引きずったままのシステムとしてSTEPSを構築した。そのため相対的に古臭いシステムになっている
2012-11-20 18:59:51たとえばSMBCやBTMUは、勘定系が単一のシステムで構成されているのではなく、一定の営業店をグループ化したミニ勘定系を多数並列化された店群別構成や、24時間稼動のため勘定系をオンライン系と更新系の相互交代構成としていて、モノリシックな三オン時代をベースにしているとはいえ別次元
2012-11-20 19:12:29勘定系のOSやミドルウェアといった基盤も新世代のものだが、みずほの場合は古いままで、特に勘定系はハードとしては高速だが、OSや基盤としては進化が止まってしまった富士通製メインフレームなので、保守も結構大変じゃないかと思ったりする
2012-11-20 19:15:33なんだかんだで、古臭いハードとはいえ36bit OSを64bit化しといてNECは大正解だと思うわけだが。いったんはNOAH系捨ててIPFに移行したけど、NOAHに戻ったのも大正解。NECは、メインフレームとやるんだ、お客さんを守るんだを、ってメッセージがひしひしと伝わってくる
2012-11-20 19:21:29話を戻すが、現行システムが3行バラバラの構成になっているものが、勘定系が1個にまとめられる。これ自体は周知の話なのだが、基盤系がIBMが担当して、アプリケーションは富士通が継続する。これだけでも大変な話だと思う
2012-11-20 19:28:22異なるシステムにアプリケーションを移植するだけでも大変で、いくら一番規模のでかいBKの勘定系を担当している富士通でも、現行勘定系をほとんど新たに書き直すくらいの勢いだと思う。311から逆算したとしても、要件定義はおそらくまだ完了していないのではないかと思う
2012-11-20 19:32:04流動性預金勘定系と基盤系をIBM system zと富士通部隊を使うとして、それ以外のシステムではオープン系システムを大胆に使う。富士通と製作所が基盤系を担当して、アプリケーション開発は現在の担当ベンダーを継続させる。担当区分自体はごく全うな割り振りだと思う
2012-11-20 19:34:44ただし、基盤系をLinuxとAIXで再構成するというのは、プロジェクトマネジメントと基盤系の企画を担当するみずほ情報総研(MHIR)が相当に完成され貫徹したアーキテクチャ設計がないとできない話で、勘定系だけでもヘビーだけど周辺系のシステムでも難易度が高いプロジェクトだと思う
2012-11-20 19:37:43注目したいのは、処理フロー制御の部分で、この部分は非常に規模がでかく、各行とも力を入れている部分だ。SMBCもBTMUも、IBMが担当しているが、00年代半ばのCBのシステム改良のときには、ITISの前面刷新を狙って、かなりの攻撃的な提案で製作所が獲得していた部分になる
2012-11-20 19:40:25製作所は、CBでの基盤系担当を足がかりに、ITISを自社のNEXT CAPでの刷新を狙っていたが、すでにその頃には共通基盤で三行システムの刷新計画が動き出していたので、単なる安値受注で終わってしまった感があるのだが。。。
2012-11-20 19:42:53ITProの記事では、勘定系に含められてしまっているが、制御系を新規に開発することで、みずほもりそなも含めた他の大手3グループと同じように、ようやく現代的なハブ・アンド・スポーク・アーキテクチャのシステムに刷新されることになる
2012-11-20 19:51:09それだけでなく、基盤とアーキテクチャが現行システムとは違い切り離されていることから、おそらくアプリケーション部分はJ2EEベースで書き換えられ、たとえは非常に悪いがプログラミングモデルもPaaS的なものになるんじゃないかと思う。じゃなないとこんなマルチベンダー体制は無理
2012-11-20 19:55:39まさしく一発逆転的なすごい構成になる予感がするんだけど、まぁ世の中そんなにうまくいくわけもない、というのが外部者としての今のところの感想
2012-11-20 19:57:29@hakurei_am いやー、ベンダー的には儲からないと思いますよ。マルチベンダー構成というと、伝説と化してる住友とさくらの合併のときも、当時としては技術的にはすごい構成だったけど、ベンダーは爪に火を点すような収益でしたから・・・。
2012-11-20 20:00:25@hakurei_am あのときは、(技術的に)さくらがにんじんをぶらさげ、(コストとプロジェクトマネジメント的には)住友が鞭を振るったと恐れられたので・・・。
2012-11-20 20:01:33まぁ景気がよくなって、各種の刷新案件でアホみたいに人増やしてた金融系ITベンダーが、リーマンショック以来の案件の奪い合いって状態も、なんか明るい兆しが見えてきた感じもしたりしますね。
2012-11-20 20:05:07SMBCの案件も走ってるし、果てしない状態に陥ってるゆうちょの話は別と、あと某メガ信託の統合もあるし、ちょっと明るい感じがしてきますね! 儲からないけど!
2012-11-20 20:05:33