→「優等生」な印象があるんだけど、実際のところどうなんでしょうか。京大はそんな阪大を横目に見て焦りつつ、GCOEに取り組んだりグローバル化対応したりしようとしてる印象があるんだけど、京大はそういう方面にあまり労力割かずに自由に研究・教育してたほうがいんじゃないかと個人的には思う。
2012-11-23 21:27:05阪大の積極果敢で実学的な取り組みはそれはそれとして評価されるべき。しかしすべての大学がその土俵にのる必要はないし、京大のような学風・組織の大学がそれに乗っかって「ミニ東大」を目指しそうとしてもあまり良い結果が出ないんじゃないかと思う。その路線ではすでに阪大に先を行かれてるのでは。
2012-11-23 21:29:31鷲田氏「学者は、知識をまとめ、対案をつくり、論理的に文章を再構成する、こういうことが皆より得意な人たちだ。生活者の代弁者に、社会の声の翻訳をしなければいけない。研究や大学生の話ばかりではならない」
2012-11-23 22:24:44鷲田氏「同時に、大学は色々な社会実験ができる場所、失敗が許される場所。例えば、これは語弊があるかもしれないが、現行の建築基準法には反するけれど新しい可能性を持った基準で建ててみるとか、先鋭的な就業形態に挑戦するとか、新しい教育の冒険をしてみるとか、そういうチャレンジができる」
2012-11-23 22:27:18鷲田氏「リスクはもちろんある。でも良いじゃないですか、失敗したら修正すれば。セーフティネットがあり、やり直しが効き、しかも一番の専門家が集まっている小さな場所である大学だからこそ、実験ができる。うまくいけば社会に広げていける」
2012-11-23 22:30:55鷲田氏「『教育は数値かできない』とかゴチャゴチャ言っていないで、全く新しい評価制度を開発してやってみれば良い。文科省の提案より良いものを作ればよい。大学が社会の実験場という役割を果たさずして、何が専門家集団か。これこそが大学のミッションであり、レスポンシビリティだ」
2012-11-23 22:32:53鷲田氏「日本語の『責任』という言葉はむしろ、カントの言う知性の私的使用を想起する。『法律家としてなすべきことは何か』といった考えに依拠している。一方で『レスポンシビリティ』はレスポンドするアビリティ、つまり社会の訴えにいつでも答える準備があるという事。知性の公共的使用である」
2012-11-23 22:35:38鷲田氏「阪神大震災で一番にかけつけたのはヤンキーの兄ちゃんだったという話を聞いた。彼に『責任を感じての行動か』と聞いたら鼻で笑うだろう。けれど『こんな自分でも何かできるかもしれないと感じたのか』と聞いたら、レスポンシビリティなんて言葉は知らないだろうけれど、同意してくれるだろう」
2012-11-23 22:43:08鷲田氏「『責任』を『レスポンシビリティ』という含蓄のある言葉に変えていけないかと思っている。代弁者としていつでも呼びかけに答えられる準備ができている、これが学問のレスポンシビリティ」
2012-11-23 22:46:44鷲田氏「誰かの言論を『受け入れる』には『理解できる』と『納得できる』の二側面がある。知性の私的使用から納得は生まれない。与えられた知性は、送り返すもの、送り継ぐもの、これからの専門家は、知性のパラレルキャリアを、専門家としての知性と市民的知性とをともに磨いていかねばならない」
2012-11-23 22:50:03以上です。繰り返しになりますが、事実誤認や解釈の間違いなどがあれば私の問題です。同講演会に参加したかたなど、お気づきの点があれば是非ご一報ください。
2012-11-23 22:51:24自分にあてがわれた社会的立場や属性に従った行動=知性の私的利用、自らの職務や集団的役割の外で、地球市民的な立場で、判断し行動するすること=知性の公共的利用なのですね。鷲田先生のお話は興味深いです
2012-11-23 23:08:39そう言えば、11月祭の鷲田清一先生の講演の冒頭でいきなり、今の(これからの)京都大学の体制について言いたいことはあるが、その話はしないし、その手の質問には一切答えないことにする、とバッサリだったのですが、気になった方いっぱいいらしたのでは。講演の内容が答え?という気もしましたが。
2012-11-27 00:23:30わっしーは入学式のときの講演も、とある授業での公演も、総長としての講演をしたからあんまりぐっと来なかったんだよな。こういう話を聞きたかった。
2012-12-01 13:30:30この話って昨日授業で講演された菱山豊さんの著書「ライフサイエンスの政策と現在」の中(僕は中村先生が抜粋して印刷してくださったものしか読んでないけど)にもこれに類することが書いてあった。
2012-12-01 13:34:16ざっくり一言で言えば社学連係なんだけど。でも菱山さんが意図していたのはおそらく社学産まで通した連携というところで、指摘するポイントも鷲田先生のとは異なってる。
2012-12-01 13:36:37大きな違いは菱山さんは研究者の仕事について焦点を当てているのに対して、鷲田先生は逆に研究の先にある社会との接続の方に焦点を当てている。
2012-12-01 13:38:35ただいずれにせよ研究者、というより専門家は専門の研究だけをすればよいというものではないと指摘する点については一致しているというか。
2012-12-01 13:39:46「発生確率0.01%のときどうするか?」というのはリスク管理の授業でも、対象は企業だが同じような質問があった。このように専門に考えている分野の力を借りるためのトランスサイエンスなのだろう / “鷲田清一講演会『知性の公共的利用について…” http://t.co/JMngnroq
2012-12-01 17:56:07