EARLのインフルエンザ講演ダイジェスト版

2012年11月~12月に数箇所でインフルエンザ講演を行いました.1時間講演のダイジェスト版です.
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⅃ЯAƎ⊿せかんどらいふすたあと @DrMagicianEARL

【講演会Rev】しかしながらインフルエンザに関してはうがいでは予防できない可能性が高い.極めて感染力が強く,インフルエンザウイルスが咽頭に付着するとわずか15秒で浸潤してしまう.このため,うがいでインフルエンザを予防するなら15秒おきにしなければならず現実的に不可能

2012-12-10 13:27:33
⅃ЯAƎ⊿せかんどらいふすたあと @DrMagicianEARL

【講演会Rev】それでもうがいは行うべきである.インフルエンザは防げなくても他の上気道炎やインフルエンザに続発する感染症を防ぐことはできる.また,うがいは体調管理の動機付けであり,保健に対する意識変容を促すメリットがある

2012-12-10 13:29:25
⅃ЯAƎ⊿せかんどらいふすたあと @DrMagicianEARL

【講演会Rev】フィッティング,マスクの種類の問題,24時間つけているわけではないこと,手指衛生とマスクがセットでの予防効果検証の報告が多いことなどから,マスクでのインフルエンザ予防効果は論文上は不明確である.物理的シャットダウンのため効果はおそらくあると推察されるが…

2012-12-10 13:33:19
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【講演会Rev】446名のナースでサージカルマスク群とN95マスク群でインフルエンザ予防効果を比較したRCT:インフルエンザ発症率は23.6%vs22.9%,p=0.86で有意差なし(JAMA 2009;302:1865-71)病院外で感染した可能性はあるが,このような結果

2012-12-10 13:35:11
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【講演会Rev】インフルエンザ予防戦略は小児の欠席・学級閉鎖(学校はインフルエンザ増幅環境),手洗い,マスク,ワクチン,適応あればノイラミニダーゼ阻害薬予防内服である.カバーできない世代はあるがワクチンのみならずあらゆる予防が他者へのindirect protectionとなる.

2012-12-10 13:38:41
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【講演会Rev】マクロライド系抗菌薬における,抗菌作用以外の新作用(novel action)が注目されており,インフルエンザにおいても効果を発揮しうる可能性があるとして,マクロライド新作用研究会などで研究が進められている.現時点では実臨床で使用できるほどのエビデンスはまだない

2012-12-10 13:41:41
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【講演会Rev】インフルエンザでのマクロライド効果:発熱抑制効果(日胸 2003;62:819-27),肺炎抑制効果(日胸 2003;62:829-35),咳の減少効果(Jpn J Antibiot 2006;59:49-53)

2012-12-10 13:46:26
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【講演会Rev】IL-12生成亢進による抗ウイルス効果(日胸 2003;62:804-11)IFN-γ/フリーラジカル制御作用(AJRCCM 1998;157:853-7)ウイルス脱殻阻害作用(J Pharmacol Exp Ther 2010;333:81-90)

2012-12-10 13:49:16
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【講演会Rev】インフルエンザウイルス感染モデルマウスをエリスロマイシン3mg/kg投与群,1mg/kg投与群,対照群に割り付けたRCT:エリスロマイシン投与群で有意に死亡率が改善し,また,濃度依存的に改善がみられた(AJRCCM 1998;157:853-7)

2012-12-10 13:52:10
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【講演会Rev】インフルエンザ患者にノイラミニダーゼ阻害薬を投与するとインフルエンザに対する抗体ができないことが知られているが,クラリスロマイシン併用で抗体産生が有意に亢進することが分かっている(臨床と微生物 2012;39:331-9)

2012-12-10 13:54:21
⅃ЯAƎ⊿せかんどらいふすたあと @DrMagicianEARL

【講演会Rev】インフルエンザに対するマクロライドの効果はヒトではエビデンスがまだまだ不十分である.また,安易な使用は耐性菌を生み出す可能性もある.現在抗菌活性のないマクロライドが日本で開発中である(Bioorg Med Chem Lett 2011;21:3373-6)

2012-12-10 13:59:39