デスブログは「笑えるネタ」であり「いじめの温床」でもある
今から【デスブログは「笑えるネタ」であり「いじめの温床」でもある】というテーマで連続ツイートします。後でtogetterにまとめますので、ご意見ご感想はコメント欄にお寄せ下さい。合計27ツイートあります。TLを占拠してしまうと思いますが、たまになので許していただきたいです。
2013-01-27 17:08:441)「デスブログ」といういじめ http://t.co/Fnm4kzQC という記事が話題だ。今回はこれについて考えてみる。
2013-01-27 17:08:512)記事を要約すると「あるタレントのブログに書かれた人物や企業の多くが不幸になることから、ネット上でデスブログと呼ばれている。その根拠は科学的でも客観的でもない。このタレントが悪いことをしたわけでもない。この騒ぎは学校でのいじめと同様に悪質なものだ。」といった内容。
2013-01-27 17:08:583)この記事に対して、ツイッターやFacebookコメントでたくさん意見が集まっている。「大学教授のくせにネタにマジレスするな」から「前々から私もそんな風に思ってた。こういう意見を言ってくれる人がいて良かった」まで様々。まさに賛否両論。
2013-01-27 17:09:064)しかし僕と同じ意見を言っている人が見当たらなかった(見逃してるだけかもしれないが)ので、今回の連続ツイートで僕の意見を表明しておきたい。僕は「デスブログ騒動は笑えるネタであり、かつ、いじめの温床でもある」と思っている。
2013-01-27 17:09:145)言葉の意味を確認しておこう。はてなキーワードによると、ネタは「現実であるかのように演出された虚構」「演出されパッケージングされた話」。いじめは「自分より弱い立場にある者を、肉体的・精神的に苦しめること。継続的な嫌がらせ行為、威圧行為。」だそうだ。
2013-01-27 17:09:236)「ネタ」と「いじめ」は相反する言葉ではない。現実であるかのように演出された虚構や、演出されパッケージングされた話によって、自分より弱い立場にある者を苦しめることは十分に考えられる。「葬式ごっこ」という虚構によっていじめられ、自殺するという痛ましい事件もあった。
2013-01-27 17:09:307)デスブログ騒動は、科学的でも客観的でもなく、事実を極端に演出し、笑うことを目的としたネタである。デスブログ騒動がネタであることは、疑いようのないことだと思われる。
2013-01-27 17:09:408)一方、デスブログ騒動がいじめかどうか、ということは、人によって意見が分かれる所だと思う。タレントは弱い立場か?デスブログ騒動でタレントは精神的に苦しめられているか?という2点が判断基準になるだろう。
2013-01-27 17:09:489)一人一人の「強さ」で考えると、一般人よりタレントの方が、たくさんの人にメッセージが伝わるので、発言力があり「強い」と言えるだろう。ただ、デスブログ騒動を起こしているのは複数人いるので、なかなかタレント一人では対抗できなさそうだ。その点では「弱い」。
2013-01-27 17:09:5610)「タレントは弱い立場か?」という問いの答えは「強いか弱いか一概には言えない」となりそうだ。では「デスブログ騒動でタレントは精神的に苦しめられているか?」の方はどのような答えになるだろうか。
2013-01-27 17:10:1411)タレントにとって、たとえネガティブな騒動だとしても、芸能人としては話題になって「オイシイ」のでは?確かにネガティブな騒動によりワイドショーの話題に上がり、露出が増えるタレントは多い。
2013-01-27 17:10:2012)デスブログ騒動はワイドショーでは扱っていないようだが、ネットで話題になるのも同様の効果はあるだろう。オイシイと思っているかどうかは本人に聞いてみないと分からないことなので、これ以上考えても結論は出そうにない。
2013-01-27 17:10:2713)ここまでをまとめると「デスブログ騒動は、間違いなくネタである。また、いじめであるとも言えそうだし、いじめではないとも言えそうである。どちらかは微妙。」となる。
2013-01-27 17:10:3914)もう一度、元の記事を見てみよう。【「デスブログ」を見て人々が笑う構造こそが、いじめの温床そのものだからだ。】という言葉でしめくくられている。デスブログ騒動はいじめそのものではなく、いじめの温床だ、という主張のようだ。
2013-01-27 17:10:4915)いじめがどうか微妙であり、ボーダーライン上に近いので「いじめの温床」ではありそうだ。タレント本人は強い立場であり、騒動をオイシイと思っているかもしれないが、同様の行為を学校のクラスメイトに行う生徒もいるかもしれない。
2013-01-27 17:10:5516)これと同様の問題は、テレビ業界で過去何度も問われ続けてきた。めちゃイケのしりとり侍というコーナーは、罰ゲームの袋叩きがいじめを助長するとBPOに指摘され、コーナーが中止された。
2013-01-27 17:11:0117)「笑い」か「いじめ」か。上島竜兵の服を脱がしたり、アツアツの風呂に入れるのは?ダウンタウンを24時間監禁して、笑ったら尻を叩くのは?とんねるずが後輩芸人に高額な時計やスーツを買わせるのは?
2013-01-27 17:11:0918)お笑い番組の暴力性に厳しい人は、芸能人本人がオイシイと思っているかどうかは気にしていない。論点は番組を見た子供がどう思うか、だ。デスブログ騒動でも、タレント本人がオイシイと思うかどうかは、結論と関係ないだろう。
2013-01-27 17:11:1619)暴力性のある「お笑い」は、社会にユーモアをもたらし大衆のストレスを緩和させるというメリットもあれば、子供がマネしていじめを助長するというデメリットもあるだろう。これはトレードオフなので一概にどっちが正しいとは言えない。
2013-01-27 17:11:3020)結局は需要と供給の関係で決まっていくものだと思う。「暴力性がある笑い」を見たい人は見ればいいし、見たくない人は見なければいい。見たい人が増えれば継続して放送されるし、見たくない人が増えれば打ち切られる。
2013-01-27 17:11:3621)デスブログ騒動に関しても「暴力性がある笑い」と同様だ。許せる人は笑えるネタとして楽しめばいいし、許さない人は批判し続けて、楽しむ人を少なくしようと努力すればいい。どちらを選ぶかは個人の自由。
2013-01-27 17:11:4322)許せる人が許せない人に対して「ネタにマジレスなんて分かってない」というのも、許せない人が許せる人に対して「いじめっぽいもので笑うなんて人格を疑う」というのも、どちらも不正解だと思う。許せる許せないは自由。好みによって分かれるだけ。
2013-01-27 17:11:5023)どちらにしろ、デスブログ騒動を「笑えるネタ」か「いじめの温床」かのどちらか一方だけに属すると考えるのは無理がある。「笑えるネタ」だとしか見ていないと、ネタにマジレスするのはカッコ悪い。笑いは感性でつかむべきものであり、理屈は判断基準にならない。
2013-01-27 17:12:0124)しかし「いじめの温床」と見ると、倫理や道徳の話になってくる。これは事実を調べ上げ、理屈で語り合い、価値観を戦わせて、良質な世論を形成する必要がある。「マジレスするな」派と「語るべきだ」派は、そもそもそういう根本的な視点の違いがある。
2013-01-27 17:12:09