東方心綺楼ラスボス「秦こころ」の考察

東方心綺楼のラスボス「秦こころ」の種族「面霊気」と、「66の感情」についての考察のまとめです。 最後にWeb公開されている風姿花伝の原文を紹介しています。
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N氏の考察

N @N_write

ハッシュタグ作った、なにか指摘や質問あったら突っ込んでください #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:34:59
N @N_write

東方心綺楼のラスボス、秦(はたの)こころについて今のところ考察してることをのせていきます #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:36:34

面霊気について

N @N_write

まずはこころちゃんの種族名・面霊気について。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:38:44
N @N_write

面霊気(めんれいき)とは平たく言うと古くなって魂を宿したお面の付喪神。初出は「百器徒然袋」といっていわゆる百鬼夜行絵巻シリーズの最後、この絵巻の下の最初に出てくる。道具が化けたものとはいえ面霊気は他の付喪神とちがってわりと出処がはっきりしている。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:42:54
N @N_write

面霊気の出自は聖徳太子と深いつながりがある。太子のブレインであった秦河勝(はたのかわかつ)という人に太子が66のお面を与え、それをもとに河勝は猿楽の祖となる。秦こころという名前からも会話からも、彼女はまさにこのお面だったのだろう。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:45:44
  • 神楽から猿楽へ
N @N_write

さて秦こころといえばスペルでもあり、決め台詞にも入るモンキーポゼッション。これは妹紅のパゼストバイフェニックスと一緒、直訳で「猿憑依」。だけどそれじゃわけがわからないから「猿楽」と訳すのが恐らく一番正しい。原義的には「猿真似」でもいい。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:48:38
N @N_write

猿楽について考えるには「風姿花伝」という世阿弥が書した最初の能楽書をみるのがいい。猿楽の歴史についても述べられており、猿楽の由来は天竺(インド)の仏教と神道の神楽にある。なお、この世阿弥さんの本は出るのが遅いこともあって真実を語るものではない。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:54:06
N @N_write

さてまず神楽。神楽というのは神職が神を祀るためにおこなう歌舞。そこで一番有名なのは天照大神の岩戸隠れ。太陽神がひきこもって世界が真っ暗になってしまったので、岩戸の前で歌う踊るのどんちゃん騒ぎをしたら気になったアマテラスが出てきた話。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:56:32
N @N_write

ここは風姿花伝にて「申楽、神代の初まりといふは、天照大神、天の岩戸にこもりたまひし時、天下とこやみになりしに、八百万 の神達、天香具山に集まり、大神の御心をとらんとて、神楽を奏し、細男をはじめたまふ」にあたる。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 22:58:03
N @N_write

ここで鋭い人は気づいたかもしれない。猿楽は「申楽」ともかく。これは十二支で言うサルの字。そして最初に由来として出てきたのは神道の「神楽」。「申楽」は「神楽」から神からネの部分をとっただけなのである。こんなこと誰がしたの?というとそれが聖徳太子。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:00:55
  • 仏教説話~ブッダとダイバダッタのはなし~
N @N_write

さて聖徳太子は仏教の人であり、先ほど天竺の仏教と神楽が由来といったように当然ここで仏教の話が入ってくる。これは風姿花伝にて「須達長者、祇園精舎を建てて供養のとき、釈迦如来御説法ありしに、堤婆、一万人の外道をと もなひ~」にあたる。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:03:27
N @N_write

この話は簡単に言うとスダッタさんというかたがブッダに祇園精舎という場所をプレゼントした時の話。当時ブッダにはダイバダッタという元弟子だったけど「これからは私が天に立つ」的ノリでブッダの教団を潰してやろうとしてたこまった奴がいた。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:05:55
N @N_write

ブッダは祇園精舎で供養をしようとした、がその時ダイバダッタが1万人の異教徒を引き連れて妨害工作に出た。祇園精舎でめちゃめちゃに歌って騒いで暴れだしたのだ。これはさすがにブッダも困った。まあ官邸デモみたいなもん。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:08:14
N @N_write

そうしたところ3人の弟子、アナンダ・サーリプッタ・フルナが立ち上がり裏手のほうで盛大に芸事を始めた。それが六十六のものまねだった。するとダイバダッタが引き連れてきた奴らはみんなこっちのが面白いぞと移動してしまい、ブッダは無事供養を済ませたのだった #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:10:29
N @N_write

はい六十六でましたね。ようするにブッダが困った状況になった時、弟子たちが機転を利かせ六十六回のものまね芸をやることで仏敵を追い払ったというわけです。まさに芸は身を助けるですねー。一発芸六十六回は一発芸といっていいのかわからないけど。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:12:11
  • 聖徳太子と秦河勝、そして66のお面
N @N_write

・・・というものまね芸で苦難を乗り切るという仏教説話があったのです。さて聖徳太子に話を戻して、当時天下は乱れ(理由はかいてないので不明)こちらもこまってました。そこで太子は親しい秦河勝をよんでこう言いました。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:14:30
N @N_write

「神を祀るため歌舞する神楽、それに仏教で66の物真似で苦境を超えた説話がある。今天下の乱れをおさめるべく、これを元にした儀式を行なってはどうか」(創作ですがこんなかんじです)そして秦河勝に66のお面をあたえ66の物真似を覚えさせた。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:17:45
N @N_write

秦河勝はこんな流れで芸能人デビューしちゃったのだが、太子に貰った66のお面をつかって66の物真似芸をしてたら本当に天下は収まった。太子はこれを末代まで伝えようと「申楽」と名付けた。これは「神楽」の分解であり「楽しみを申す」というダブルミーニング #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:19:53
N @N_write

秦河勝らの秦氏は渡来系云々、秦の始皇帝の血族云々、ツボに入ってどんぶらこどんぶらこ流れてきた云々は割愛。だってこころちゃん秦という苗字は持ってるけど明らかに血族ではないからね。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:21:58
N @N_write

というわけで太子のプロデュースで晴れてアイドルデビューした秦河勝が太子謹製の66のお面をたまわり、これがずっと年月を経て付喪神として魂を持った、これが面霊気であり秦こころとなるわけです。 #秦こころと六十六の感情について

2013-06-05 23:25:20
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