師、曰わく。

渡邊芳之 @ynabe39

飲み屋の姉ちゃんに「私の気持ちなんかお見通しでしょう」と言われて「もちろんさ」と答えられるのが成熟した心理学者である。

渡邊芳之 @ynabe39

酒の席で「心理学者だからといって人の心を読めるわけじゃないんですよ」などと本当のことを言って誰得？ということです。

渡邊芳之 @ynabe39

私の恩師は「心理学者って手相も見れるんでしょう」と言われて「もちろんさ」と姉ちゃんの手を握りまくった。これが成熟した心理学者である。

渡邊芳之 @ynabe39

恩師に「今日はぼく占い師になるから，たのむよ」といわれて奄美の飲み屋で延々と「占い師の弟子」を演じさせられたことがある。恩師が「ぼくたちなんの仕事だと思う？」と飲み屋の姉ちゃんに聞いたら「来たっ！」と思う。

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくん」「はい先生」「大学の裏のベンケーという喫茶店に行くとこれこれこういう女の人がいるから、この封筒を渡してきてくれる」「ずいぶん重い封筒ですね」「中は見ちゃ駄目だよ～」。

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくん」「はい先生」「あの店のおばさんはかわいそうな人なんだよ、だから飲みに行ってあげてよ」「わかりました」「じゃあ今から行こうか」

渡邊芳之 @ynabe39

「もしもし先生」「あ～ワタナベくんか」「就職が決まりました」「え～ダメだよお、僕がいいとこ見つけてあげるつもりだったのに」「どうもすいません」

渡邊芳之 @ynabe39

「先生」「あ～ワタナベくん、修論書けた？」「はい、これです」パラパラパラ「ワタナベくん？」「はい」「これ～、急いで書いたでしょ！」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくんはテニスしないの？」「はい」「釣りにも行かないの？」「はい」「じゃあこの缶一杯にバッタ捕まえといてくれる？」「わかりました先生」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくんねえ」「はい先生」「人生、はたちすぎたら良いことなんかないんだよ」「そうでしょうか」「そうです！」

渡邊芳之 @ynabe39

「あなたの先生、5万円くらいで講演してるらしいね」「はあ、いくらでやってるかは知りませんが」「ダメだよ。大学教授は10万円以下の講演はやっちゃダメ。先生に言っといて！」「はあ....」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくん」「はい先生」「心理学界の３大天才って知ってる，T先生，S先生，A先生」「はあ，でどんな研究を？」「T先生は頭の体操で高額収入，S先生は渋谷でスナック経営，A旦那は肝臓病」「はあ....」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくんの先生さあ，あの人は昔は天才だったんだよ」「そうですか」「いまは酒飲んでオチャラケてるだけだけど，若い時はほんとにすごかったんだよ」「先生は今でも天才ですよ」「そうか，近くにいればちゃんとわかるのかもな」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくんはクラシックが好きなの？ ぼくも大好きなんだよお」「そうですか」「ぼくはアイネクライネが好きだなあ，いい曲だよねえ」「他にはどんなのがお好きですか」「いや，アイネクライネだけ。他はよく知りません！」「先生....」

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくん」「はい先生」「学者たるもの，専門外のことには意見を言ったらダメ」「どうしてですか」「学者は専門外のことでは素人以下のバカです。学者バカっていうでしょ。でも世の中の人は大学教授が言ってるといえば本気にするもんねえ」「わかりました」

渡邊芳之 @ynabe39

この20年で一番うれしかったのは恩師の十三回忌で先生の奥様から「ワタナベさんはだんだん主人に似てきた」と言われたことだ。ホテルに帰って泣いた。

渡邊芳之 @ynabe39

「ワタナベくんはちっともわかってないじゃないか」と先生が草葉の陰から笑っておられる。

渡邊芳之 @ynabe39

虚空に叫びたいことがあれば続ければいい。そうでなければやめればいい。

ぎゃおおお @gyaooo

……などと意味不明の供述をしており動機は未だ不明。