弁護士紀藤正樹→検察制度改革の方向性‐特捜部解体論の是非・第三者検証機関の有効性等

弁護士紀藤正樹→検察制度改革の方向性は、可視化と起訴独占主義の問題が本質であり、また特捜部解体論・第三者検証機関の設置等について、最近のメディアの表面的論調が気になりましたので、法務省と検察庁との関係、警察の捜査権、司法の民主化、他国の制度等に踏み込んでまとめてみました。
7
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

だから可視化が必要です。リーク情報のチェックも可能となります。RT @yamajitoru 証拠改竄事件で前田容疑者の供述がちょこちょこ記事になっていますが最高検からの情報で要注意。他に何か隠したい事実が存在する可能性もありますし巧妙な事件の幕引きを画策している可能性もあります

2010-10-03 16:35:24
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

逮捕権を検察から全部奪うと、今度は警察の暴走への抑止と捜査謙抑性の問題が大問題となります。今回の問題は捜査段階の可視化と起訴独占の問題が重要です。可視化されたとしても、警察の暴走・謙抑性の問題はクリアできません。RT @Goodbye_mgr 特捜の全廃がベストと考えますが。

2010-10-03 18:38:36
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

特捜廃止論は、現状の病理現象への対処だけ考えて、警察と検察の役割、そして警察・検察と国民との三者関係、民主主義との関係など、高次元の視野がないと思います。

2010-10-03 18:42:51
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

現状、検察は、捜査、起訴、公判という三段階ができます。

2010-10-03 18:43:15
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

改革はすべてにおいて重要ですが、公判については、裁判員制度ができました。

2010-10-03 18:45:39
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

捜査においては、まだ可視化制度ができていません。

2010-10-03 18:46:01
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

裁判員制度は、立法、行政に対して民主化が遅れていた司法への民主化の制度を取り入れたものでした。、

2010-10-03 18:47:47
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

起訴においては、既にあった起訴制度に対する民主的統制手段であった検察審査会制度が検察官に義務的なものではなく空洞化していたという現実に目を向け、 義務的な制度として改正されたものでしたが、これは起訴されないときに発動されるもので起訴する際に発動されるものではない点で、不十分です。

2010-10-03 18:50:15
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

検察審査会制度は、一般市民から選ばれた審査会委員が判断するという米国の大陪審制度をモデルにしたものです。裁判段階(刑事では「公判」と言います。)の陪審制度をモデルにした裁判員制度が既にできていますので、最初から起訴するか否かを一般市民に委ねる法制すら可能となっています。

2010-10-03 18:53:38
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

ちなみにヨーロッパ大陸では、陪審制度ではなく、裁判官が起訴するか否かを判断する予審制度が普通です(国によって微妙に違いますが、)。いずれにせよ、検察官の起訴独占制度は、先進国では異常な制度です。

2010-10-03 19:03:55
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

刑事司法の民主化は、捜査、起訴、裁判の3つの段階で考えられなければなりませんが、とにかく、日本は、裁判だけがそれなりに実現しましたが(まだ対象犯罪が少なすぎます。)、起訴と捜査制度には改革が及んでいません。

2010-10-03 19:06:05
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

起訴は、検察の起訴独占主義の改革であり、捜査のやりすぎは、検察が自らの判断で起訴できることに由来します。仮にこの段階で第三者の判断(大陪審にしろ、予審判事にせよ)が入れば、今回の事件のような暴走は、できなかった可能性が高いです。その段階で、証拠が精査されるからです。

2010-10-03 19:07:41
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

そして捜査段階の民主化こそ、捜査段階の可視化です。捜査段階の可視化はテープでの録音録画などが協調されますが、方法としては、米国では弁護人立ち会い権もその一つで、既に1960代後半(今から約45年前です!)には採用されています。いわゆるミランダルールです。

2010-10-03 19:12:08
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

ミランダ警告:1.You have the right to remain silent.(あなたには黙秘権がある。)

2010-10-03 19:12:32
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

2.Anything you say can and will be used against you in a court of law. (供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられる事がある。)

2010-10-03 19:12:50
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

3.You have the right to have an attorney present during questioning.(あなたは弁護士の立会いを求める権利がある。)

2010-10-03 19:13:00
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

4.If you cannot afford an attorney, one will be provided for you.(もし自分で弁護士に依頼する経済力がなければ、公選弁護人を付けてもらう権利がある。)

2010-10-03 19:13:09
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

捜査段階の可視化として、非常に重要で、あまり触れなれないのですが、捜査段階の保釈制度もきわめて重要です。日本は起訴後保釈しか制度上許されていませんが、きわめて異常です。これが人質司法と自白誘導的捜査につながっています。

2010-10-03 19:14:46
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

捜査段階の可視化で、外から今行われているのは、唯一、弁護人の接見制度しかありません。これ自体が異常です。

2010-10-03 19:15:47
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

当番弁護が1990年に始まった時には、マスコミから、接見した弁護士を通じ、捜査側からでない情報がもたらされたということで、評価的報道があいつぎました。当番弁護士制度http://www.nichibenren.or.jp/ja/committee/list/keiben.html

2010-10-03 19:18:16
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

このような報道自体が異常です。そのころの報道については有料(^_^;)新聞記事検索をしていただけるとすぐにわかります。

2010-10-03 19:19:13
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

しかし保釈が捜査段階から許される制度が実現できるだけで、被疑者にメディアが直接取材ができることになるわけですから、捜査段階の可視化が実現できる面があります。

2010-10-03 19:20:28
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

「村木元局長の無罪判決に大きな力を発揮したのが、元係長の上村勉被告が「調書は作文」などと拘置所で記録し続けた「被疑者ノート」だった」http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100910/trl1009102022029-n1.htm

2010-10-03 19:42:03
紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

被疑者ノートの書式はhttp://www.nichibenren.or.jp/ja/legal_aid/format/data/higishanote.pdfです。日弁連が2004年から現状を打破するために始めたもので、村木事件で検察の暴走的現状を明らかにすることに寄与しました。

2010-10-03 19:46:24