(私家版)『マイレージ、マイライフ』の一解釈をめぐる映画評論家町山智浩(@TomoMachi)と@my_yoursの議論
『マイレージ・マイライフ』は『ファイトクラブ』を思い起こさせたんだけど、それよりはるかに軽い。それは作者の問題意識の違いかもしれんけど、より一般的に、時代の雰囲気を反映している気がする。
2010-10-07 16:26:36あと町山さんは最後クルーニーは「俺にはこれしかないから」と仕事に帰っていくんだ、と言ってたけど、違くない? 仕事に帰ってないと思うんだけどなあ。
2010-10-07 16:45:21「マイレージマイライフ」は彼がリストラ屋を続ける決意をして終わります。普通の娯楽映画の筋書きがわからないとは…もしかして福本次郎さんですか? RT @my_yours: 町山さんは最後クルーニーは(中略)仕事に帰っていくんだ、と言ってたけど、違くない? 仕事に帰ってないと思う
2010-10-07 17:07:09よいラストカットだったなー。うん。RT @TomoMachi 「マイレージマイライフ」は彼がリストラ屋を続ける決意をして終わります。普通の娯楽映画の筋書きがわからないとは…もしかして福本次郎さんですか?
2010-10-07 18:23:10キャリー・バッグのハンドルから手が離れるショットとその後のジョージ・クルーニーのナレーションとが矛盾してませんか? RT @TomoMachi: 「マイレージマイライフ」は彼がリストラ屋を続ける決意をして終わります。
2010-10-07 17:20:58@TomoMachi: 最後のセリフの日本語訳はどうなってますか? 詳細には覚えてないのですが、「リストラ屋を続ける」旨のナレーションです。しかし、その直前の「キャリー・バッグのハンドルから手が離れるショット」は「辞める」事を暗示してないでしょうか?だから???
2010-10-07 18:07:13手の件は覚えてませんが、あのセリフは「空が俺の帰る場所だ」という意味ですね。 RT @HajimeYamamoto: 「リストラ屋を続ける」旨のナレーションです。しかし、その直前の「キャリー・バッグのハンドルから手が離れるショット」は「辞める」事を暗示してないでしょうか?
2010-10-07 18:17:52思い出しました、そのとおりです。私のmisreadでしょう。 RT @TomoMachi: 手の件は覚えてませんが、あのセリフは「空が俺の帰る場所だ」という意味ですね。
2010-10-07 18:29:02@TomoMachi いや福山さんは知りませんが笑 まあぼくはわかりもしない英語字幕で観てたので誤解があるかもしれません。そのうえでの感想として。序盤でナタリーがマイルを使おうとしないライアンに次の様に言いますね?
2010-10-07 18:04:17@TomoMachi "if I had that many miles, I'll show up at an airport and look up the destination board and pick place to go." うろ覚えですが。
2010-10-07 18:06:29最後のシーンでライアンは飛行機の発着掲示板を見上げてます。もし仕事だったらその必要はないでしょう。つまり彼はナタリーの影響で旅に出るんですよね。彼の表情ははじめて海外旅行に出るひとのそれです。未知への希望に溢れている。
2010-10-07 18:11:20仕事を辞めまではしないでしょう、しかしナタリーの再雇用への紹介状を書いたことに明らかなように、彼は死の天使としての自己に唯一の誇りを見いだすのをやめ、もっと豊かな自らの生を生きることを決意している。そうは思えないでしょうか?
2010-10-07 18:15:18上司が彼に「いつまでも空にいてくれ、絵葉書でも送れよな」と言う時の彼の憮然とした表情は何を意味しているでしょうか? これら映画の「表層」にこだわれば、「リストラ屋を続ける決意をして終わる」という総括はあまりに不適切だと思います。
2010-10-07 18:17:43@TomoMachi あんまリプライ飛ばしまくるのも気持ち悪いので途中はリプライなしで呟きました。よければご確認をば。以上が俺の反論です。
2010-10-07 18:20:32もちろん彼女のセリフがラストの伏線です。でも主人公の最後の独白は「普通の人々には帰るべき家がある。空にひときわ輝く星が僕の翼端灯になる」というもので、空こそが自分の帰る場所だと決意する言葉になっています。@my_yours
2010-10-07 18:29:07確かにそれは重要なポイントですが、空に生きることが必ずしも仕事に生きることを意味するわけではありません。なにより、destination boardを見上げる彼の、「言葉にならない人の感情」を、町山さんはどう解釈されるんでしょう? @TomoMachi
2010-10-07 18:35:01実は「マイレージ・マイライフ」の主人公は死の天使と重ねて描かれています。西欧では人が死ぬときに天使が訪れて運命を受け入れなさいと話すと言われています。リストラ代行屋は企業社会の死の天使です(続く)@my_yours
2010-10-07 18:35:01(続き)彼は最初、空を飛び続ける天使生活を楽しんでいますが、地上に降りて家庭的幸福を持つことにあこがれ始めます。このへんは「ベルリン天使の詩」に似てます。(続く)@my_yours
2010-10-07 18:37:17(続き)ところが彼には普通の生活はつかめませんでした。そんな時、100万マイルを達成して機長から表彰されます。あの機長は神のイメージです。@my_yours
2010-10-07 18:39:00(続き)いっぽう、リストラの機能化が人々を傷つけるのを見た主人公はリストラを希望として受け入れるよう人を説得する自分の仕事が人々の役に立っていることを知ります(続く)。@my_yours
2010-10-07 18:42:12(続き)残酷な仕事だが自分は誰よりも人を傷つけずにそれができる、つまりこれが天に与えられた仕事なんだと自覚します。景気は悪化し、リストラは非人間化していくので、彼にはやるべきことがまだあるのです。(続く)@my_yours
2010-10-07 18:45:19(続き)そして彼は行き先版の前に立ちます。自分にはどこへ行く自由もある。地に足をつけて家庭の幸福を求めるか? でも彼は天使であることを選んだようです。それが彼のThe Callingだから。最後の独白は飛び続けることを意味しています。映画は雲の上で終わります。@my_yours
2010-10-07 18:50:39