do_dlingさん『逆光』をつぶやく

トマス・ピンチョン『逆光』(新潮社刊)からの引用など
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do_dling @do_dling

【逆光】99 小説が進むにつれ増えたのは、「お、こいつ新キャラだ」とメモ→あとになって、他のことを確認するのにノートをパラパラ→さっきの人名を、ずっと前の別の場面でメモしてたのに目がとまる、というパターン。目がとまってもいいのにとまらなかった例もきっと多くあったにちがいない。

2010-10-24 01:50:32
do_dling @do_dling

【逆光】100 これほど分量があり、無数の人物が登場して、複数の話が並行するんだから、「あの人間がここにも出てきた」的再登場は、気付けばうれしいけど気付かなくてもOK(、なので説明してもネタバレにあらず)と私は考えてきたんだけど、修正した方がいいかもしれない。面白いんだもの。

2010-10-24 01:53:02
do_dling @do_dling

【逆光】101 最たる例。上巻p492で別れた二人が、千ページ以上を経過した下巻p683で、間接的・かつ一方的な“再会”を果たす(たぶん果たしてる)場面の奇妙な感激は、小説、それもこういう変な小説でしか味わえない感激だと思った。ひとことで言えば「なんかすげえ・・・」なんだけど。

2010-10-24 01:54:44
do_dling @do_dling

【逆光】102 そこから広げて、たとえば、空電の音(下p622)から『V.』を、切手談義(下p668)から『競売』を、下p738の「窓の外」から『重力の虹』を思い出すのにも、少しは意味がある気がする。でもこれは、「だから過去作読んどくべき」ではないので誤解なきよう。読者サービス?

2010-10-24 01:55:28
do_dling @do_dling

【逆光】103 今作、「!」と思ったらあっちこっち読み返し、人物はなるべく見知っておくべきなのかなー(って、ものすごく普通のことだな)。自分的には下p679あたりから、何だろう、ある程度片付いたトランプの神経衰弱で、パパパパッとペアができていくかのような展開になるのがカタルシス。

2010-10-24 01:56:47
do_dling @do_dling

【逆光】104 そのカタルシスは、見方によってはもっと前から始まっていたとも言える。で、与太話につぐ与太話、たまにメロドラマ、演説、再び与太話、みたいな長篇を、第四部ラストでまたも与太話(ひみつ道具)で包み込もうとする姿勢と、包み切れなさが、「『逆光』らしさ」なのかも。

2010-10-24 01:58:04
do_dling @do_dling

【逆光】105 何言ってるかさっぱりでしょう。私もです。・・・って、まだ読み終えていないんだった。これからどうなるか、わからないんだけど知っている/知っているんだけどわからない。ああ、緊張してきたぞ・・・!

2010-10-24 01:58:37
do_dling @do_dling

【逆光】106 最後。《カメラのためにほほ笑んでいるばかりでなく、声に出して何かを笑っていた――彼女が何に笑っていたのか、彼は思い出そうとしたが、思い出せなかった。ひょっとすると彼が彼女めがけて投げた雪玉が、目に見えない空中にとどまっていたのかもしれない。》下p794

2010-10-24 01:59:30
do_dling @do_dling

【逆光】107 とうとう読み終えた。いやあ、うん。いやあ。

2010-10-25 02:03:16
do_dling @do_dling

【逆光】108 最初は「すごい厚いけど、10日もあれば読めるだろ(おれピンチョン好きだし!)」と考えていたものの、実際には20日以上かかったのでびっくり。そして、もっとゆっくり読んだほうがよかったのかもと思ってる。

2010-10-25 02:04:04
do_dling @do_dling

【逆光】109 読後感はきのう第四部を読み終えたときとあまり変わらないので(うわあ、と声が洩れる)、やはり長篇小説は、終わり方より途中途中の積み重ねがその姿を決めると思うことしきり。本作のような、一本のストーリーに収めない小説ではなおさらだ。

2010-10-25 02:05:20
do_dling @do_dling

【逆光】110 上下巻で計1686ページは文句なく長篇だけど、詰め込まれてる材料は3000ページ分くらいあった印象。圧縮された大量のエピソードがあっちこっちで花開く様子が、最後半に比喩でもって俯瞰的に語られていた(下p792)。我慢できずに自分で言っちゃう感じがしてよかった。

2010-10-25 02:06:24
do_dling @do_dling

【逆光】111 読みながら人名と出来事をメモしてただけなのに、3週間やってたら、ノートを1冊(30枚の薄いやつだけど)書き潰してしまった。貧乏性に発する、しかし贅沢な体験であると強弁したい。上巻・下巻に加えてもう1冊できたかのような。それは言い過ぎだ。

2010-10-25 02:07:35
do_dling @do_dling

【逆光】112 せっかくなんで(貧乏性)ノートから拾ってみる。「料理の失敗を熱力学的にフォロー」「13才で空中ブランコ乗りと結婚」「町の基幹産業は魂の処理」「容疑者22人!秘密組織!」「セフィロトの入れ墨してるキリスト教徒」「ビクトリア女王の本物は地下世界にいるのでは説」(続く)

2010-10-25 02:09:24
do_dling @do_dling

【逆光】113 (続き)「路上演劇、誘拐される←白人奴隷シミュレーション」「移動サロンで温泉めぐり」「2人、なぜか捕まった」「オウムに説教される(複屈折・方解石)」「二次元(地上)→三次元(空)、四次元へ」「結婚狂の治療で遅れた」「だれかが、ついにシャンバラを発見?」(続く)

2010-10-25 02:10:14
do_dling @do_dling

【逆光】115 (続き)「モンドラゴン半自動小銃(タンピコ→チアパス)」「氷州石:地球の速度を結晶化したもの」「1人で声と伴奏できる(ホーメイの一種)、同時に二つになる方法」「aginst the dayって書いてある!!」「“光”の暗号名」  もうやめよう。

2010-10-25 02:12:37
do_dling @do_dling

【逆光】116 なにしろこれだけ長いのに、終わりそうになったらまだ終わらないでほしいと思ったくらいなので、しばらく『逆光』から出てこれそうにない。というのも、第四部から五部への繋ぎがなあ・・・いや、なんでもない。あれはずるいよ。いやいや、なんでもない。

2010-10-25 02:13:47
do_dling @do_dling

【逆光】117 気に入った人物でいま思い浮かぶのは、リネット・ドーズと、「自分をベルリンの名物菓子だと信じてる男」(実際、焼きたての匂いがするという!)。そんな与太話の数かずを通じて、読者が勝手に想像することも作中に組み入れちゃっていいよ、という理路を開いてある小説・・・!

2010-10-25 02:15:56
do_dling @do_dling

【逆光】118 キリがないんで(いまさら・・・!)ここで終わり。ひとまず、私は読んだ。この上下巻を私にくれた友達(http://ow.ly/2Yu8p)には、ほんとありがとうでした。

2010-10-25 02:17:29
do_dling @do_dling

あ。誤字に気付いた。連投すると直しようがない。

2010-10-25 02:23:05
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