3DCGをやってる人が手描きアニメに学ぶ必然性とは

3DCGと手描きアニメは全く違うものなのでしょうか?手描きに学ぶメリットとは?手描きの表現を再現する技術を開発する必然性とは?みたいなことを連投してみました。
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榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

3Dの研究は手描きアニメ技術の再評価につながる気がしている。3Dが苦手としているのは、引き算された表現。情報を足していくのは得意だけど、引くのが苦手。たとえば、線割は、手描きでは単純作業だが、3DCGではとても難しい。すべてが正確な立体になると見た目と動きで情報量の齟齬が生じる。

2014-01-04 15:17:37
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

ロングでは使えるけど、アップでは3Dはまだつかえないね。という話がでるときに問題になっているのは、3DCGが線割が苦手だからという意味だと考えて間違いないと思う。とくに小さい動きやゆっくりした動きがぎこちなくなる。

2014-01-04 15:19:26
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

セルルック3Dと手描きアニメの中割りが違うといっても、信じない人がいるので描いてみました。 http://t.co/U1eZKymS4l

2013-12-29 18:24:31
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榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

http://t.co/xiES1lmeyO レンダリング後の3DCG画像にこのソフトを適用すると線割と同じ効果が得られる。ただ、この手の後処理の自動中割りは、回り込むときの裏側に消えていく線を補間できない。完全な手描き効果を得るには、3Dの状態で線割に修正できる技術が必要。

2014-01-04 15:22:52
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

3Dを手描きに見せる為に努力しているというと、無駄な努力みたいに言う人がいるんだけど、そうじゃなくて、見た目のディフォルメされた情報量と動きの情報量を統一するための取り組み。これは慣れの問題ではなく、やらなければならない必須の取り組み。コマ数を減らすだけでなく次元も減らさないと。

2014-01-04 15:27:45
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

手描き表現のいくつかは、手描きの限界や作業の効率化を目的とした表現です。しかし、実はその省力化表現も長い年月をかけて、見る側の好みの映像になる様に取捨選択が繰り返されて今の形になっているのです。単なる省力化ではありません。それを学ばないで、3Dの操作だけ勉強していて良いのかと。

2014-01-04 15:42:19
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

http://t.co/g1aDhNCjGW 「現在では洗練されアニメの手法として発展している。」50万枚動画をつかってるかぐや姫の物語も芝居のシーンは3コマ(8FPS)です。省力化だけが理由でコマを減らしたり動きを平面的にしてるのでは無いのです。

2014-01-04 15:45:31
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

海外ではすでにpapermanで莫大な資本を投入してこの分野を研究しているわけですが、日本のCG業界もそろそろこの分野に着手すべきかと思います。3Dのメリットはそのあたりの問題がクリアされればより発揮されるかと。ガルパンやアルペジオが大ヒットしているのですでに需要は高いですよ!

2014-01-04 15:51:36
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

手描きの表現を3Dに…という話のいきつくところは、表現力の向上です。手描きの洗練された技術にもいくつか弱点はあります。奥に進む背景動画や模様の入った衣服などは、描けなくはないですがとても面倒で難しい表現です。これらは逆に3Dの得意分野です。

2014-01-04 15:54:09
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

ガルパンの主観視点表現や、アルペジオのエフェクト効果とのマッチングの良さなど、3Dの利点が生かされた表現が作品の表現として機能してるのを観ると、キャラクター3Dの時代には、より複雑な表現も可能になりそうです。ただ、そのためには足下の線割問題などの課題を超える必要があると思います。

2014-01-04 15:56:51
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

そもそも手で書いたかどうかという話ではなく、記号的表現を人間の脳が好んでいるのだから仕方ないのです。その記号的表現の発明で人類の文明が発展してきたのだから。現実とはことなる二次元の世界を好むのは異常なことではありません。表現として魅力があるからみんなアニメに惹かれる。

2014-01-04 15:32:13
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

そう考えると、3DCGがセルルックを目指すのは、マイナーな表現ではなく、メジャーな表現と思って間違いないでしょう。商売として言えば、それは”売れる”という事です。商売として大きく成立する可能性がある分野を避ける必要はないと思います。

2014-01-04 15:36:12
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

ちなみに、誤解の無いように補足しておくと、なんでもかんでも線割やタップ割りだけで、中割りすると、引きずったような中割りと言われて怒られるのですが、その辺りの原画と中割りのバランスが重要なのです。動画マンも単に機械的な中割りじゃないから人間がやらないと無理な事がたくさんあります。

2014-01-04 16:36:24
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

3DCGで線割的な中割りを再現する技術は単純な自動化ではなく、アニメーターがそのバランスを調整可能な技術が好ましいです。そのあたりは、モーションブラーみたいな完全自動化とちょっと違うところですね。半自動化が目標です。

2014-01-04 16:38:06