『インテリジェンスの2つの側面』とインテリジェンス・サイクル
まあ、インテリジェンスについての理論や歴史等と、地域研究は別物ですから、インテリジェンスの専門家だからといって、(無条件に)中東情勢に詳しいわけでも、北朝鮮事情に通じているわけでもない、というのは当たり前ですね。
2014-01-29 12:37:01政界だと、民主党・大野元裕氏が中東事情とインテリジェンス、双方に通じていたりもしますが。
大野氏は、民主党の「インテリジェンス・NSC ワーキングチーム」の座長を務めていました。
「元旦ブログの続き・・・ 日本のために」(http://t.co/1y1fyRevpe)“現在、日本の主な情報機関の職員合計数は約1万5000人です。” 15000人は、少し数を多く見積もりすぎじゃないかな(具体的には1万人ほど多いかも)? 特に、外務省ですね。
2014-01-29 12:47:26井上太郎氏と称する方が、何でも「これが日本の諜報活動だ!」という煽り文句の元、本を出したらしいですが、井上太郎氏のことを「インテリジェンスの専門家」等と持ち上げられると、一インテリジェンス趣味者としては、やや困惑せざるを得ません。
2014-01-29 12:51:48いえ、私がたまに見ている右寄りのブログで、井上太郎氏のことを「インテリジェンスの専門家」と言っていたので、この評価はどの程度の人たちに定着しているのだろうか? と、ググってみましたが、そこまで確固たる評判というわけではなさそうで、少し安心しました。
2014-01-29 12:54:38ツイッター界の有名人「井上太郎」の正体を推理してみました 美しい国への旅立ち
別に上記ブログを積極的に支持しているわけではありませんが、まあ、読んではいるので。
「広義の専門家」という意味なのかもしれませんが、「専門家」という表現を軽い気持ちで使いすぎなのではありませんか? 「インテリジェンスの専門家」と称して問題ないのは、北岡元氏や小林良樹氏、小谷賢氏等のレベルの方々ですよ?
2014-01-29 12:58:55北岡元氏は、『インテリジェンス入門』『インテリジェンスの歴史』慶應義塾大学出版会 などの著書があります。
小林良樹氏も、『インテリジェンスの基礎理論』立花書房 他、
「米国インテリジェンス・コミュニティの改編─ 国家情報長官(DNI)制度の創設とその効果 ─ 」『国際政治』第158号
「大学等におけるインテリジェンスに関する学術研究及び教育の充実」『国際安全保障』第39巻第3号
「インテリジェンス・コミュニティに対する民主的統制の制度─ 政治的、歴史的、社会的文化の影響 ─ 」 『国際政治』第167号
「政治とインテリジェンスの関係-我が国の制度の在り方に関する考察」『国際安全保障』第41巻第2号
などの論文があります。
小谷賢氏は、『インテリジェンス』ちくま学芸文庫、『日本軍のインテリジェンス』講談社選書メチエ 他、
「イギリス情報部の対日イメージ 1937-1941――情報分析と現実とのギャップ」『国際政治』129号
などの論文があります。
いずれも日本でインテリジェンスに関心があるならば、知っていて当然の方ばかりですが。
緊急ブログ「田母神氏支援、選挙戦分析」は明日にはアップされると思います。諜報機関的分析しました、田母神氏陣営に参考にしてもらいたく応援する皆さんへの一助となれば幸いです。ネットでの圧倒的支援を現実に繋げましょう。是非一読を!http://t.co/2pbroKhU7V
2014-01-26 18:37:14普段とんでもないデタラメを撒き散らかしている井上太郎氏が“諜報機関的”とは滑稽である。本物の諜報機関の仕事をこれ程馬鹿にした話もあるまい。 @kaminoishi 緊急ブログ「田母神氏支援、選挙戦分析」は明日にはアップされると思います。諜報機関的分析しました
2014-01-26 20:50:28前提条件として、「インテリジェンス」という言葉には、複数の側面があります。 最低限、確からしいこととしては、知識としての側面と、プロセスとしての側面があります(他にも、カウンターインテリジェンス・防諜や、秘密工作活動等を指すこともあります)。
2014-01-29 13:45:39マーク・M・ローエンタール著 茂田宏監訳『インテリジェンス 機密から政策へ』慶應義塾大学出版会 は、合衆国で最も一般的なインテリジェンスの教科書とされていますが、(※)このテキストの11ページで、「インテリジェンスの実用的な概念」に触れています。
曰く、
①(インテリジェンス生産の)プロセス
②プロセスの結果の生産物
③カウンターインテリジェンス
④秘密工作活動(オペレーション)
※ 情報史研究会編『名著で学ぶインテリジェンス』日経ビジネス人文庫、p.74
米CIAで情報分析に携わったSherman Kentは、その著『Strategic Intelligence for American World Policy(アメリカの世界政策のための戦略インテリジェンス)』に於いて、インテリジェンスを、知識・組織・活動の3つに分類しました。
2014-01-29 13:57:56『Strategic Intelligence for American World Policy』は、現在では、インテリジェンス研究の古典とされています。
2014-01-29 13:59:02情報史研究会編『前掲書』p.35
インテリジェンス研究家の北岡元氏は、自身のサイト(http://www006.upp.so-net.ne.jp/hk-inteljpn/index.html)で、『Strategic Intelligence for American World Policy』を、以下のように評しています。
(以下引用)
インテリジェンスの教科書の古典中の古典。「ケントなんて古い!」という人もいるが、インテリジェンスの研究を志すなら必携、必読。インテリジェンスを知識、組織及び活動の3つの観点から定義するなど、第二次大戦後のインテリジェンス研究の基礎となった本。現代にも通用する鋭い指摘が数多くなされている。(後略)
(引用終了)
Sherman Kentが提示した枠組みはともかく、最低でも、「インテリジェンス」は、知識としての側面と、プロセス、つまり知識としてのインテリジェンスを生産する過程としての側面の、2つがあることは、ほぼ間違いありません。
2014-01-29 14:01:48「インテリジェンスとは、知識である」とした場合、それは具体的にどのような知識でしょうか? 日本語のインテリジェンスの入門書である、北岡元著『インテリジェンス入門』慶應義塾大学出版会 では、「判断・行動するために必要な知識」としています(p.10)。
2014-01-29 14:06:33では、「知識としてのインテリジェンス」は、どのようなプロセスを経て生産されるのでしょうか? 簡単にいえば、インフォメーションを分析することによって、インテリジェンスにする(つまり、インテリジェンスとインフォメーションは別物)わけですが、(続く)
2014-01-29 14:29:46シンプルなインテリジェンス・サイクルのイメージです(http://t.co/edco0xIaqv)。 「カスタマー」とは、意思決定を行なう者のことを指し、「情報サイド」とは、インテリジェンスを生産し、カスタマーに配布する者を指します。(続く)
2014-01-29 14:42:17