テレメンタリー2014「“3.11”を忘れない45 隠蔽か黙殺か~封印された汚染マップ~」(2014.2.10放送)
- Sucha_Para
- 5753
- 0
- 2
- 13
田坂広志「実測の技術…航空機で実測していくという技術は、日本に比べて数段進んでいますね。ですから、これくらい迅速にデータをとるわけです。堂々と活用するという考え方を、本来ならとるべきだろうと思います」
2014-02-11 06:01:28〈なぜ地図は封印されたのか〉 情報を受け取っていた保安院は、こう弁明する… 「データを全部一元的に管理して公表するのは、文科省の役割…こういう海外のところについては、どうするかというのは、必ずしも明確でなかった」
2014-02-11 06:07:04一方の文科省は… 文科大臣(当時)「文科省の立場でいくと、地上でのモニタリング担当ということでありまして…保安院の方へ(モニタリング結果は)送られているということですから…」責任を押し付けあう、保安院と文科省。 官邸に助言をおこなう、原子力安全委員会にもデータが届けられたが…
2014-02-11 06:08:46Q.(原子力安全委員会の)委員長のお立場で、「なぜこの地図を使って避難しないんだ?」と、一言いうことは出来なかったのか? 班目「避難をするかしないかということに関しては、避難指示を出すのは政府の仕事で、安全委員会はそこまでは言えないというか…」
2014-02-11 06:13:19国会事故調査委員会は、縦割り行政の結果、情報が止まったと結論付けた。 “文科省は、このデータを自らが所管するモニタリングのデータでないとし、官邸に伝達しなかった”“保安院においても、官邸に送付した形跡は認められない”(国会事故調査報告書より)
2014-02-11 06:17:28〈官邸は本当に知らなかったのか〉 カート・キャンベル「私個人は、そのデータを駐米日本大使藤崎氏に渡しましたし、大使に渡された情報は、すべて総理に渡ったと思います」 実は、アメリカは測定直後から、ホームページで汚染マップを公開している。
2014-02-11 13:41:14ケビン・メア「おかしいでしょ。一番重要な問題があった時に、どういう情報があるか(官邸が)知らないという立場であるのは、ちょっとおかしいと思いますよね。菅政権のやり方、あんまりうまくいってなかったと、はっきり感じました」
2014-02-11 14:46:08しかし…(議会答弁)枝野「なぜ、官邸に報告があがらなかったのかについては、厳しく経産省内・保安院に問い正しているところで…」-完全否定する官邸サイド。
2014-02-11 13:49:13だが、国会事故調の元委員は… 野村修也「どう考えても、この情報というのはいろんなところから耳に届いていたんじゃないかと思われる。国というのは、そんなに情報にうといわけではなくて、やっぱり国家の中枢は、情報はきちっと取れなければいけない」
2014-02-11 13:49:47核特殊部隊のデータは、測定ををサポートした防衛省にも入っていた… Q.その話し(AMSの測定について)は、北澤元大臣のもとにも入っていましたか? 北澤俊美(元防衛大臣)「もちろん入っています。防衛省は(米軍と)一緒に仕事をしてたから、情報を早く入手できる」
2014-02-11 13:54:39Q.初めて(AMSの)結果をご覧になった時はどういう風に思いました? 北澤「大変な事態だってことは、我々もすぐ認識しました。活用したらどうかというのは、防衛省側の考えだった」 封印された汚染マップ…官邸サイドは、その情報が届かなかったと主張した。
2014-02-11 14:07:23だが、当時の菅政権の主要閣僚は、こう断言する。 Q.(AMSのデータを)活用したほうがいいと、官邸に伝えたか? 北澤「それは、情報として(官邸の)原子力災害本部へは、どんどん出してましたから…」
2014-02-11 14:07:58Q.モニタリングの結果を官邸が知らないということは… 北澤「ありえない。私はそれはないと思いますよ。」 (それは早い段階で?)北澤「うん」 (それくらい重要なデータということ?)北澤「そう。・・それは官邸が知らないことはないと思う…」
2014-02-11 14:08:40番組が情報開示請求をして入手した、日米首脳の電話会談の記録。 オバマ大統領「エネルギー省から専門家を派遣している。彼らはアメリカでもっともよい人材であり、日本の対策本部と協力している」 核特殊部隊の派遣は、オバマから菅へ直接伝えられていた。
2014-02-11 14:13:21公表されなかった背景を、関係者たちは… キャンベル「日本政府は、パニックを引き起こすことを恐れて、アメリカとは少し異なる立場をとったと思います」 北澤「特に放射能の高い所に避難指示を出すとなると、多分混乱を起こすと、その地域に過重な恐怖感を与えると…そういう考えがあったのでは…」
2014-02-11 14:18:29菅元総理とは、数ヶ月に渡り書面や電話で交渉したが、インタビューは実現しなかった。 しかし、官邸の原子力災害対策本部にいた福山は、汚染マップの存在を覚えている…
2014-02-11 14:26:27福山哲郎「3月20日前後だったと思いますが、アメリカの航空モニタリングで、こんな結果だというのをA3版の非常に大きな資料として、東北全体の地図があって、モニタリングで色分けされているような資料をもらった記憶があります」
2014-02-11 14:27:00Q.それは総理とも共有されていた? 福山「当然です。当時は官房長官と総理は、ずっと一緒にいたと言っても過言ではないくらい…まあ、官邸では共有しています」 Q.国内での公表は出来なかったのか? 福山「アメリカの測定値を日本が公表する…それはアメリカの持っているものですから…」
2014-02-11 14:28:40外務省の内部文書には、こんな記述(3月24日)が記されていた… “在京米国大使館から外務省に対し、本件モニタリング結果は公開されており、日本側での公開も可能である旨の連絡あり”
2014-02-11 14:33:15アメリカの測定で、高濃度汚染が確認された飯舘村に、5月末まで留まってしまったある親子… 母「後から子どもたちの部屋の線量を測ったら高かったんです…分からなくていてしまったので仕方ないです…」 娘の甲状腺に、2センチほどの のう胞がみつかった…
2014-02-11 14:42:15母「長女には結局言ってないです…『大丈夫だったよ』としか…(汚染マップが)どこで止まってしまったのか、止めたのは誰なのかって言いたいところです。悔しいというか、怒りというか、ちゃんとご存知の方はいたんですね」
2014-02-11 14:43:09政府が、汚染の激しい福島県北西部の一部を計画的避難区域に指定したのは、核特殊部隊の測定から1ヶ月以上が経った4月下旬。ほぼ全住民の退去が終ったのが、7月…時計の針は、もう巻き戻せない…
2014-02-11 14:44:09