サメさんによる、東京大空襲の夜に起きたもう一つのこと

砂浜に1人でARIGATOの人こと、サメ(しゃーくさめさめ)さんによる渾身の調査。 東京大空襲の夜、蔵王山塊の不忘山で起きたB29墜落の真相。
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サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

69年前 午後10時33分 空襲警戒警報発令

2014-03-09 22:58:13
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

10時33分 南方海上ニ数目標アリ 警戒ヲ要ス

2014-03-09 23:00:13
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

10時50分 南方数目標ハ敵B29 数編隊ニシテ伊豆半島ヨリ侵入セリ

2014-03-09 23:02:11
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

11時15分 敵ハ二十数機三編隊ニシテ伊豆北部ニ侵入中ナリ

2014-03-09 23:15:15
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

11時30分 敵編隊ハ京浜西南部ニ進出セリ

2014-03-09 23:30:03
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

11時45分 敵編隊ハ京浜地区ニ進出シツツアリ

2014-03-09 23:45:02
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

午前零時 新ナル敵ノ数編隊ハ東方海上ヨリ鹿島灘ニ侵入シツツアリ

2014-03-10 00:00:12
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

午前零時7分(グリニッジ標準時1507時) 第21爆撃集団第314爆撃航空団第29爆撃群の先導機が初弾を投下。 東京大空襲が開始される。 米軍作戦任務報告書No.40より

2014-03-10 00:07:01
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

午前零時18分 空襲警報発令 以上「拝島村警防団 防空記録」昭和20年3月9日〜10日、東部軍情報より。

2014-03-10 00:18:07
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

そしてここからが、ワシがこの一年コツコツ調べて炙り出したもう一つの話。推測も多いけど、全て作戦任務報告書や日本側の記録、目撃証言等それなりの根拠に基づいての話になります。

2014-03-10 00:37:50
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

この日、強い西風に流されて航路を逸脱。本来の目標である東京から東に大幅にずれ、現在の成田空港や銚子、鹿島灘付近から日本本土に上陸した数機のB-29がいた。ある機は迷走の末に東京に到達し、ある機は臨機目標として銚子や水戸を爆撃した後に海上に離脱した。そして、北へ向かった機がいた。

2014-03-10 00:38:40
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

北へ向かった機のルートは二つ。一つは現在の東北新幹線や東北自動車道に沿った、東日本の内陸部を通るルート。もう一つは、銚子から鹿島灘、いわきと海岸線に沿って北上するルート。不忘山に墜落した1、2番機は前者の可能性が高く、3番機についてはまだ調べが必要ながら後者の可能性が高い。

2014-03-10 00:43:45
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

まず1番機、第314爆撃航空団第29群所属、シリアルナンバー42-63564から。予定の上陸地点を外し、成田空港から銚子にかけてのいずれかの地点に上陸した同機は、本来の攻撃目標である東京を発見できず、やむなく日本本土を北上し別の目標(臨機目標)を攻撃することにした。

2014-03-10 00:51:13
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

同機は現在の東北自動車道、東北新幹線のルートと似通ったコースを取りながら北上。臨機目標となる有望な目標(街の明かりとかね)を燃料の許す限り探しながら飛び続け…夜間、それに悪天候もあり蔵王山系の南、不忘山に激突した。

2014-03-10 00:56:23
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

1番機の墜落は前後の状況や目撃証言から考えて、完全な事故だった可能性が高い。少なくとも対空砲火を食らったとか、迎撃機に撃たれた形跡はない。墜落地点は現在の不忘の碑があるまさにその場所になります。

2014-03-10 00:59:28
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

そして墜落時刻は推定ながら10日午前1時〜1時半。遅くとも2時前で、ちょうど、69年前の今頃になる。

2014-03-10 01:02:00
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

そして2番機。第314爆撃航空団第19群所属42-65310も、ちょうど1番機の後を追うようなかたちで不忘山上空に到達した。同機は1番機と同じ基地から出撃し、同じ航路を飛行するよう指定されていた。

2014-03-10 01:06:44
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

つまり2番機も1番機と同じような航法ミスをやらかし、北へ向かうと決断したら自ずと似たコースになるわけだ。実際、当時の白石市での目撃証言もほぼ1番機と同じコースを辿っている。そして、墜落し炎上する1番機が、この機に悲劇を招いた。

2014-03-10 01:12:12
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

炎上する1番機を先に爆撃を受けた何らかの攻撃目標だと判断した2番機は、機首を真っ直ぐに1番機へ…不忘山へ向けてしまった。その炎が標高1500メートル付近にあると気づいた時には、すでに手遅れ、山への激突は避けられなかった。

2014-03-10 01:15:19
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

墜落は避けられないと判断した機長は、搭乗員に対し直ちに不時着手順の実施を指示する。爆撃手は積んでいた焼夷弾と燃料を捨て、照準器を破壊した。通信士は緊急伝を打った。手順のどこまでが出来たのかはわからない。はっきりしているのは、投下された焼夷弾が稜線に炸裂するのを目撃されていること。

2014-03-10 01:20:18
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

こうして2番機は不忘山のすぐ隣、南屏風岳の南側の崖に激突、爆発炎上した。 時刻は午前1時半から2時台。そして、この機が最後に発した緊急電が、最後の悲劇を呼ぶことになる。

2014-03-10 01:24:36
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

同時刻、沿岸ルートを北上し仙台上空付近を飛行していた3番機、第73爆撃航空団第498群所属44-69747は2番機が最後に発した無線を受信した。 墜落地点も近く、燃料にもまだ余裕がある。同機は墜落地点の確認に向かうことを決断する。

2014-03-10 01:29:28
サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

目撃証言によると、3番機だけは北から侵入し白石市の西側を通過し真っ直ぐ不忘山に向かうルートではなく、白石市上空を低空で通過し、不忘山へ向ったことがわかっている。また所属部隊も出撃基地も1、2番機とは違うんだよね。3番機だけは、別の理由、別の進路からこの日不忘の上空にやってきた。

2014-03-10 01:34:08

訂正。

サメ(しゃーくさめさめ) @same_desu

連ツイで訂正箇所。「目撃証言によると、3番機だけは北から侵入し白石市の西側を通過し真っ直ぐ不忘山に向かうルートではなく」ってとこ、北ではなく南です。訂正しお詫び申し上げます。

2014-03-10 02:05:30