140字SSまとめ

ちゃらなお140字SS
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れいお🍇 @r_inumura

「冥界がどんなところかなんてさ、キミには縁のないことなんだからもっと楽しい話をしようよ」炬燵で暖を取りながら直哉の剥いた蜜柑を次々に頬張りながらロキは悪びれもなく笑って見せた。「最もだが、興味位は持っても良いだろう?」「ククク…欲張りでいいね。嫌いじゃないよ、人間のそういうとこ」

2014-04-22 03:36:33
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラナオで『愛してるも役不足』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-04-23 01:40:41
れいお🍇 @r_inumura

キミが愛されたいと願った神様は、弟と変わりなくその神を慕っていたにも関わらずあの時のキミの気持ちを利用して見世物にした。ボクは確かに嘘吐きだけど不平等な神なんかよりもずっとキミを愛してあげる。だけど少し伝えるのが遅すぎたみたいだね。ボク一人じゃキミの寂しさを埋めてあげるにはもう-

2014-04-23 01:42:44
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラナオで『見ないふり、見えないふり』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-04-24 01:59:46
れいお🍇 @r_inumura

目を瞑れば何も見えないように、物理的にシャットアウトしてしまえたらどれだけ楽なことか。死して逃れようにもほんの一時でしか紛らわすことのできないこの体に、耳障りな程の「愛してる」を奴に囁かれるたび胸の奥が酷く痛んで。そんな言葉、また嘘に決まってる。言い聞かせるよう、静かに目を背けた

2014-04-24 02:13:31
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラ男×直哉で『自分だけ知ってればいい』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-04-25 12:35:16
れいお🍇 @r_inumura

赤銀を吐き咽ぶ姿。窮屈そうな息遣いとは裏腹に殺意を消さずにいる真紅の瞳はずっとボクを睨み続け、隙があれば殺そうと企んでいるようだ。なんて無様で儚いんだろう。キミの心はずっと弟と神を視てばかりだけれど、そんな滑稽な彼の憎しみを宿した美しい瞳を、向けられた殺意を、どうかボクだけの物に

2014-04-25 12:35:45
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラナオで『反則だらけ』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-04-26 18:29:46
れいお🍇 @r_inumura

お互いに利益がなければ干渉する必要もない。散々そう言い聞かせたものの、ロキは損得に関係なく直哉の前に度々現れて悪戯に触れては去って行った。直哉にとって不意打ちでされる口付けも、不本意に半ば無理矢理抱かれる夜も、どれも相当腹立たしいものだったが、その日のロキはいつもと少しだけ違った

2014-04-26 18:30:12
れいお🍇 @r_inumura

「今の俺を助けても、何の利益も無い筈だ」残党に囲まれていた直哉を庇って出来た傷跡を撫でながら言う。「掠り傷だよ」「まだ俺が今生で何かを企てることを期待しての行為か」「違うよ、それにさっきのボクの行動がルール違反なら、キミが今ボクの頭を撫でたことだって、キミに何の得もないだろう?」

2014-04-26 18:33:02
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラナオで『一生のお願い』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-04-28 13:00:14
れいお🍇 @r_inumura

「お前の『一生のお願い』とやらは一体幾つあると言うんだ」深い溜め息を吐きながら心底呆れた冷たい眼差しを向け、いつも通り話を流してしまう直哉にロキは小さく肩を落とす。本気なのだと伝えたところで日頃、いや生きてきた分と変わらない程重ねてきた嘘偽りが彼の言葉の意味を薄っぺらにしていく。

2014-04-28 13:00:51
れいお🍇 @r_inumura

「聞く耳も持たない癖によく言うよ」直哉に聞こえるか聞こえないかの声量で拗ねた風に零した言葉には普段の嘘めいた余裕は何一つ無かった。それが紛れもないロキの今の気持ちなのだから。このままでは直哉の呪いが解けるか、自分の寿命が先に来てこの気持ちを彼に伝えられないまま終わってしまう---

2014-04-28 13:01:34
れいお🍇 @r_inumura

彼に想いを伝える度に恐れている何れかの未来を想起し、ロキ自身にもそれが何なのかわからない不安と衝動に胸を締め付けられていたが、その日はとうとう用を終えて背中を向けて帰ろうとした直哉の腕を咄嗟に捕まえてそのまま無理矢理自分の腕の中へと収めてしまった。「…!おいっ、何のつもりだ!!」

2014-04-28 13:02:08
れいお🍇 @r_inumura

無論、腕の中で暴れ出す直哉だったがロキはといえば何を言うでもなく暫く無言で直哉を抱きしめる腕を強めるばかり。訳もわからず暴れていたものの、それも無駄だと気付いてようやく大人しくなった直哉の耳に入ってきたのは、何時になく情けないロキの声。「ねぇ、信じてよ。キミのことが好きなんだ」

2014-04-28 13:02:46
れいお🍇 @r_inumura

「ボクの一生を幾つあげたら、キミはボクの願いを聞いてくれるのかな?」未だ情けなく震えるロキの言葉に、何を言われても冷徹な表情を崩すことのなかった直哉が、はじめて困ったような顔をする。いつもは余所事のように何処か別の場所を見つめている赤い瞳に、今はハッキリとロキの姿だけを映していた

2014-04-28 13:03:16
れいお🍇 @r_inumura

貴方はチャラナオで『手だけつないで』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://t.co/QwdoCQAM4w

2014-05-02 18:34:11
れいお🍇 @r_inumura

電池が切れたようにソファで眠る彼を起こさないようにそっと手を取り、自分の指を深く絡めた。眠っている時ばかりは無防備になる氷の心。人にしては冷たい体温を掌から感じながら、ぼんやりとその寝顔を見つめてみる。この手のように、心も簡単に繋がることができればいいのに。願わくばキミと、ずっと

2014-05-02 18:34:42