ストリートアートにおけるバンクシーの位置づけについて
さっきRTしたバンクシーの絵の上に描いて起訴っていうのは、本末転倒ではなかろうか。既に有名性を十分に獲得しきってしまったバンクシーがどう出るかが、このニュースのポイントかと。
2014-04-07 19:04:24バンクシーにグラフィティを描かれた壁の持ち主が、自分の所有する壁に市場価値があると判断することに批判を向けるのは的外れだろう。かといって、バンクシーの絵の上に描いたノル氏を責めることは、グラフィティという特質上、原理的に不可能。
2014-04-07 19:09:48だとすると、バンクシーがどう出るかによって、ここでの批評性が試されるだろう。要するに、ここでバンクシーが何のアクションも起こさなかったら、結構がっかりだ、ということ。
2014-04-07 19:11:10以前、バンクシーの絵が壁から何者かに持ち去られ(どうやって?)後日オークションに登場なんて話もあるけど(http://t.co/sK3v7qmWKj)、他方でバンクシーを巡る上書きを巡っては当事者間のヒートアップした事例としてこれも(http://t.co/tQhm50LY5S)
2014-04-08 23:42:44とは言え、バンクシーが(主に敵対者から)単に「上書きされる」という現象はよくあることで、昨年あたりNYに来ていた時もローカルのライターにかなりやられていました。http://t.co/Jd0RPTNrlu
2014-04-08 23:47:22大山氏がRTしてくれたので、逆に大山氏の興味深いツイートをRTしたのだが、ツイッター自体もグラフィティ対決みたいなところあるなw。
2014-04-08 23:53:39ちなみに土屋氏は「グラフィティなので上からかかれるのはやむを得ない」と申していますが、これはやや不正確。というのも、ある時期以降の「グラフィティ」は確かにゴーイング・オーバー(上書き合戦)が不可避なのだけど、実は「ストリートアート」(というそれなりに異なった規定を持つ領域)では続
2014-04-08 23:52:52承前)必ずしも「ゴーイング・オーバー」は必須の現象ではない。どちらかというと、ストリート・アーティスト同士はひとつの壁において相互に侵犯せず、共存する傾向も見られる(個体差はありますが)。ただし、グラフィティ・ライターがストリート・アーティストをオーバーすることはよくある。
2014-04-08 23:55:05まあそもそも「グラフィティとストリートアートの違いって何?」ということを認識していない方がほとんどだと思うので、土屋氏の発言は仕方ないところで、むしろそういう知識の普及のためにも、僕みたいな人間が(勝手に)頑張ろうと思っている次第です。
2014-04-08 23:57:39さっきの大山氏のツイートのRTについてだけど、彼から見たら私のにわか知識のバンクシーについてのツイートは、ちゃんちゃらおかしいんだろうな。私も逆の立場だったら、そう思うもん。しかし、こういう自らの不勉強を自省するためのコンテクスト闘争なら、むしろ歓迎。
2014-04-09 00:10:15@seiichitsuchiya 初めまして。突然の絡みですみませんでした。ノーマン・メイラーのエッセイ「Faith of Graffiti」にある通り、一言で言えば、グラフィティは基本的に「デザインされた名前」をかく行為です。名前が視覚的に肥大し、身体性を持ち始めたような状態。
2014-04-09 00:07:33@seiichitsuchiya ストリートアートは現在進行形で明確に定義しづらいところはありますが、まずは80年代の主にNYCで、アート業界とグラフィティ文化の接触面において出てきた、公共の場における実践の一部の流れがあります。そのほとんどが、正規の美術教育を受けた人たち。
2014-04-09 00:11:21@seiichitsuchiya Collaborative Project (Colab)というグループの「The Times Square Show」という展覧会などがそのひとつの指標になりそうです。http://t.co/Kujp1dIMZ7 ジェニー・ホルツァーなんかも。
2014-04-09 00:15:48@seiichitsuchiya それ以来、いわゆるグラフィティの「ネーム・ライティング」には回収し切れないもう少し広い意味でのストリートでの実践としての「ストリートアート」は継続していたと思うのですが、90s後半から2000s前後に、インターネットの登場にも平行しつつ 続
2014-04-09 00:18:23@seiichitsuchiya 承前)さらなる盛り上がりを見せた、そのような流れから、アート業界でも固有名として認知される作家性をもった存在が幾人か登場してきた。バンクシーやKAWS、バリー・マッギーなどがそういった存在です。長々と失礼しました!
2014-04-09 00:20:56@EnricoLetter ありがとうございます。啓蒙され切りましたw。The Faith Of Graffitiもポチりました。最初の話に戻りますが、そうするとバンクシーの場合は、ストリート・アートとして制度的に回収されちゃったから、もうあんまり面白くないという判断ですか?
2014-04-09 00:28:15@EnricoLetter というのも、さっきの大山さんのツイートの、「バンクシーはハーストみたいなもん」という言い方が気になったもので。そうすると、件のニュースも、もはや制度内ゲームに過ぎないから、大した話ではない、ということになるのかな、と。どうなんでしょう?
2014-04-09 00:30:50@seiichitsuchiya 応答ありがとうございます。何が面白いか問題は個人的なコンテクストによるので一般化できないですが、00s初頭からシーンを見ている身としては、彼以外にも論ずべき対象は沢山いると思います。さっきツイートしましたが、彼は本当にハーストみたいなものなので。
2014-04-09 00:35:01@seiichitsuchiya そう、そういう意味ではバンクシーはきわめて制度的です。とくに日本では彼自身がストリートアートというジャンルを代表する存在になっているので、回収されていると言うかそれを作っている側かも。ただしストリートアート自体が制度的かどうかというのは別問題。
2014-04-09 00:39:03まあ実際にバンクシーはハーストやサーチと仲良しという説もあるし、KAWSがカイカイキキで個展しているのと似た話。でもグラフィティやストリートアートのアクチュアルな現場はまた別というか。その現場にはそれはそれで、色んな作家も入れば制度性や流行もあったりなかったり。
2014-04-09 00:42:04