『吉田調書』、とその後の、聴取記録の公開

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朝日◆福島第一の原発所員、命令違反し撤退　吉田調書で判明　asahi.com/articles/ASG5L…　「１５日朝、第一原発にいた所員の９割にあたる約６５０人が吉田氏の待機命令に違反し、１０キロ南の福島第二原発へ撤退」「東電はこの命令違反による現場離脱を３年以上伏せてきた。」

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①「東電が１２年に開示したテレビ会議の録画には、緊急時対策室で吉田氏の命令を聞く大勢の所員が映り、幹部社員の姿もあった。東電はこの場面を「録音していなかった」としており、吉田氏の命令内容はこれまで知ることができなかった。

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②「吉田氏の証言によると、所員の誰かが免震重要棟の前に用意されていたバスの運転手に「第二原発に行け」と指示し、午前７時ごろに出発」「道路は震災で傷んでいた上…防護服やマスクを着脱しなければならず、第一原発へ戻るにも時間がかかった。９割の所員がすぐに戻れない場所にいたのだ。

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③「その中には事故対応を指揮するはずのＧＭ（グループマネジャー）と呼ばれる部課長級の社員もいた。過酷事故発生時に原子炉の運転や制御を支援するＧＭらの役割を定めた東電の内規に違反する可能性がある。 　吉田氏は政府事故調の聴取でこう語っている。

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④「本当は私、２Ｆ（福島第二）に行けと言っていないんですよ。福島第一の近辺で、所内にかかわらず、線量が低いようなところに１回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんですが、２Ｆに着いた後、連絡をして、まずはＧＭから帰ってきてということになったわけです」

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《解説》吉田氏が死去した今、「吉田調書」は原発事故直後の現場指揮官が語る唯一の公式調書だ。肉声がそのまま書き残され、やりとりは録音されている。分量はＡ４判で４００ページ超。事故対応を検証し、今後の安全対策にいかす一級の歴史的資料だ。　facebook.com/sucha.para/pos…

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①「ところが、政府事故調は報告書に一部を紹介するだけで、多くの重要な事実を公表しなかった。中でも重要な「９割の所員が待機命令に違反して撤退した」という事実も伏せられた。

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②「事故の本質をつかむには一つひとつの場面を具体的な証言から再現・検証する必要がある。国は原発再稼働を急ぐ前に、政府事故調が集めた資料をすべて公表し、「福島の教訓」を安全対策や避難計画にいかすべきだろう。

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＜吉田調書＞　政府事故調が吉田氏を聴取した内容を一問一答方式で残した記録。聴取時間は２９時間１６分（休憩１時間８分を含む）。１１年７月２２日から１１月６日にかけ計１３回。そのうち事故原因や初期対応を巡る聴取は１１回で、事務局に出向していた検事が聴取役を務めた。

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続）「場所はサッカー施設Ｊヴィレッジと免震重要棟。政府事故調が聴取したのは７７２人で計１４７９時間。１人あたり約１・９時間。原本は内閣官房に保管されている。

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朝日◆葬られた命令違反　吉田調書から当時を再現　asahi.com/articles/ASG5M…　第１回聴取「お話しいただいた言葉はほぼそのままの形で公にされる可能性がある」「結構でございます」と即答したことが記録されている。吉田氏は自らの発言が公になることを覚悟していたのだ。」

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①　３月１４日午後６時２８分「吉田氏は免震重要棟の緊急時対策室にある円卓の自席で、２号機への注水に使っていた消防車が燃料切れで動かなくなったという報告を聞いた。」 　「廊下に出て誰もいないことを確認し、ＰＨＳの番号を押した。」「本店の頭越しにかけた電話の先は、細野豪志首相補佐官

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②　吉田氏「炉心が溶けてチャイナシンドロームになる」「水が入るか入らないか賭けるしかないですけども、やります。ただ、関係ない人は退避させる必要がある」「１号、３号と水がなくなる。同じようなプラントが三つでき、すさまじい惨事ですよ」 pic.twitter.com/bmG5uQyMCP

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③　細野氏「所長の言う緊急事態というのはよく分かりました。ただ、まだあきらめないで頑張って下さい」　吉田氏「退避を考えた方がいい」「東電本店にも電話で伝えた。　「２号機はこのままメルトする」「放射能が第二原発に流れ、作業できなくなる」　ameblo.jp/capitarup0123/…

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④「吉田氏は聴取で「清水社長が撤退させてくれと菅さんに言ったという話も聞いている」と証言」「吉田氏も事故対応とかかわりの少ない人の撤退には動いた。下請け作業員を帰らせ、第二原発に移動するバスを手配した。」 　「福島第二への撤退準備は着実に進んでいた。後はタイミングだった。

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⑤　翌１５日「事態は好転しなかった。２号機の核燃料が壊れているという試算も伝えられた。午前３時１２分には中央制御室の伊沢郁夫当直長から「炉への注水はできていないと推測している」と報告が届いた。 　「午前６時すぎ。衝撃音が緊急時対策室に響いた。吉田氏は白い防災ヘルメットをかぶった。

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⑥「２号機格納容器の爆発が疑われる事態だった」「吉田氏は一方で、構内や緊急時対策室内の放射線量はほとんど上昇していないという事実を重くみた」「現場へすぐに引き返せない第二原発への撤退ではなく、第一原発構内かその付近の比較的線量の低い場所に待機して様子を見ることを決断し、命令した」

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⑦「ところが、その待機命令に反して所員の９割が第二原発へ撤退した。吉田氏は「次の指示を待てと言ったつもりなんですが、２Ｆに行ってしまいましたと言うんで、しょうがないな」と思ったとも聴取で語っている。 　吉田氏が驚いたのは、第二原発に離れた中にＧＭと呼ばれる幹部社員がいたことだ。

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⑧「東電の社内規則は過酷事故発生時に原発の運転員を束ねる当直長に助言する支援組織を立ち上げ、部長級の所員やＧＭがメンバーに入るとしている。そのメンバーが離脱していれば規則違反だ。 　吉田氏は連絡を入れ、こう命じた。　「まずＧＭから帰ってきてくれ」

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⑨「吉田調書に基づく当時の再現は、東電の公式見解が都合の悪い事実に触れていないことを示している。」「東電は自らの事故調査報告書で…次のような公式見解を示した。 　《吉田氏が一部退避を決断→清水社長が確認・了解→約６５０人が第二原発へ退避し、約７０人が残留》

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⑩「これは、適正な手続きで第二原発へ撤退したという印象を与えるものだ。 　しかし、吉田氏が最終的に「すぐに現場に戻れる第一原発構内へ一時退避して待機する」よう命じたことを、東電は報告書に記さなかった。幹部社員を含む所員９割の「命令違反」の事実は葬られたのだ。

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⑪　東電広報部「撤退した中にＧＭがいたことを認めた上で、「一時退避した所員の具体的な内訳は集約していない」「吉田所長の指示は、構内に線量の低いエリアがなければ第二原発も視野に入れて退避せよというもので、第二原発への一時退避は指示に違反していない」とし、吉田調書と異なる回答をした。

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⑫「政府事故調の畑村洋太郎・元委員長は「外に出すべきものは報告書にみんな入れたつもりだ。報告書に載せたこと以外は口外しないのが約束だ」と取材に答えた。