消防団員だって家族もある

今の世の中、自分のことしか考えない人が増えた一方で、責務に忠実すぎて自分を犠牲にし、結局トータルでは大損害であるというケースも多く報告されている。しっかり考えたい。
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旅と歴史好きの戯れ言 @thepasttalks

消防団の幹部研修を受けた。その中で深く印象に残った講師の一言。乳児を含め3人の子持ちの39歳の消防団員が85歳の老婆を背負って逃げる途中、津波に巻き込まれ亡くなった。老い先短き老婆を助けようとして、今後何十年も生きなければならない子ども達を残して死ぬ選択は正義に適っていたかと。

2014-06-17 21:56:13
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@TakagiShirou  この一件を含め、消防団員の命がけの行動は一方で大いに賞賛されたが、消防団員を持つ家族の激しい同様と不安を誘い、年間5000人もの消防団員の退団という事態を招いた。消防職員、警察官、自衛官同様消防団員にも緊急避難を認めていなかったことが悲劇を誘引した。

2014-06-17 22:12:03
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@TakagiShirou  消防団新法が制定され、団員の確保と待遇改善を計ることになったが、より重要な問題は特別職の消防団員にまで緊急避難を認めないのはおかしいのではないかという議論だった。そして遂に自らの判断で危険を察知した場合は自主的に避難することが優先されることになった。

2014-06-17 22:20:20
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@TakagiShirou  85歳の老婆を背負って逃げる消防団員。危険が迫ってきたら「許せ。自分には守らなければならない妻子がある!」と背中から下ろし自分の命を最優先に逃げることが認められるようになった。東日本大震災の消防団員の殉職者は死して後輩団員達の命を守る道を開いたのだ。

2014-06-17 22:33:10
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介護保険は要介護者への介護支援を行う制度であるが、今日の重要な課題として介護する側の支援が不可欠であることが次第に明らかになってきた。現実には介護者は家族が担っている。だが高齢の配偶者の負担は重く、子供は親の介護のため自由を奪われ婚期を逃す。家族には介護の放棄という選択肢はない。

2014-06-18 06:24:20
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@TakagiShirou  人はなぜ年老いた親や病に倒れた家族の世話をするのか。法律で義務付けられているからか?それは人の持つ仁愛、慈愛の精神が根底にあるからだ。老いた親、病んだ家族を見捨て生きられない。それがどんなに自分の人生を束縛し負担となろうとも!だから支援が必要なのだ。

2014-06-18 06:32:12
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トリアージという用語がある。災害医療現場で、重篤な傷病者と軽傷者を選別し、重傷者に限り医療機関に搬送するというもの。傷病者の優先順位付け。85歳の老い先短い者と39歳の幼子を抱えた者の命の値段には差があることを認めること。これは命は平等という従来の常識を覆す画期的な発想だと思う。

2014-06-18 07:31:11
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@TakagiShirou  自力歩行できない老婆を置いて自分の命を守ろうとする行動。従来の倫理では許されることではなく、自分が助かっても自責の念に苛まれたことだろう。それを許す。あなたが生き延びることが、より重要なことなんだと最前線の消防団員に優しく諭す緊急避難容認。涙が出た。

2014-06-18 07:38:35