研究紹介15 偽りの笑顔は嘘つきの検出を阻害する Journal of Nonverbal Behavior, 2012

研究紹介のまとめです。
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欺瞞的コミュニケーション研究会(考え中) @D_research_team

研究紹介です。 「偽りの笑顔は嘘つきの検出を阻害する」 【A fake smile thwarts cheater detection】 goo.gl/NIuQsP

2014-07-04 19:34:09
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この研究では、社会的に協力しない人(cheater)と協力してくれる人(cooperator)の笑顔か怒り顔の写真を見せて、 その人の信頼性(trustworthiness)を評価させています。

2014-07-04 19:34:22
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その結果、怒り顔のときは社会的に協力しない人の信頼性が低く評価されていましたが、笑顔のときには社会的協力しない人と協力する人の信頼性の評価に有意な差が見られなくなりました。

2014-07-04 19:34:40
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この研究では社会的に協力しない人と協力してくれる人を実際のゲーム課題の結果から分類しています。 ゲーム課題は先行研究で使用された信頼ゲーム(trust game)です。囚人のジレンマゲームに似てます。

2014-07-04 19:34:52
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詳しい方法は本文か先行研究をご覧ください。 「協力と信頼に対する妥当な顔の手掛かり:男性の顔の幅の広さと信頼性」 goo.gl/eR7V35

2014-07-04 19:36:09
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英文は"Valid facial cues to cooperation and trust: Male facial width and trustworthiness"です。

2014-07-04 19:36:41
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ゲーム課題の結果、実際に協力しない人の平均スコアは最大25点中、24.25点でした。協力する人は、7.92点でした。 得点からも明らかに協力しない人ですね…。

2014-07-04 19:36:52
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ゲームの後に、笑顔と怒り顔とニュートラルな表情を作ってもらい写真にとった画像を本実験で使用しています。 このときゲームの参加者は出来る限り感情を強く表出した表情になるように教示されていました。

2014-07-04 19:37:05
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本実験では、上記の表情の写真について感情の強さと信頼性について評価させています。 写真の表情(笑顔・怒り顔)は参加者間要因、写真の人の特性(協力・非協力)は参加者内要因でした。

2014-07-04 19:37:15
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また、感情の強さの評定を容易にするために、協力と非協力が半々くらいな人のニュートラル画像も評価させていました。

2014-07-04 19:37:34
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実験の結果、先行研究と同様に怒り顔よりも笑顔のときに信頼性が高く評価されていました。また、最初にまとめた結果が得られています。

2014-07-04 19:37:45
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感情の強さに関しても写真の人の特性(協力・非協力)の影響が見られ、笑顔・怒り顔ともに社会的に協力しない人の方が強く評価されていました。

2014-07-04 19:37:53
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実験の結果から社会的に協力しない人は笑顔の感情を強く表出することで、他者から社会的に協力しない人として検出されないようにしている可能性について考察されていました。

2014-07-04 19:38:05
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今回の研究のfake smileは表情を作ってもらったことを意味します。実際に本当の笑顔(目尻が下がる+口角が上がる)と嘘の笑顔(口角が上がる)になっていたかの言及はありませんでした。 もしかしたらcheaterの人は笑顔の作り方がcooperatorと違うのかもしれません。

2014-07-04 19:38:25
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ちなみに本当の笑顔と嘘の笑顔に関する研究紹介のまとめはこちらです。 goo.gl/Vn01uT

2014-07-04 19:38:42
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今回の研究の続きがBrain and Cognition (2013)に掲載されています。そちらは次回紹介させていただきます。

2014-07-04 19:38:53
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この研究は専修大学の大久保街亜先生の研究グループで行われたものです。大久保先生というと「伝えるための心理統計」の執筆者としても有名ですね。 論文では信頼区間や効果量の記述があり、それらの結果からの考察も行われており大変参考になりました。

2014-07-04 19:39:10
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全然関係ありませんが、大久保先生のお名前は"まちあ"とお読みになるのですね。勝手にがいあ先生だと思ってました…。 ローマ字表記ではmatiaでしたので、最初文献を見つけたときは海外の方かなーと思ってしまいました。

2014-07-04 19:39:39