2014年7月26日

ツイッター小説「暗い箱」

思いついたネタが形になった＆漫画向けじゃなさそうなので、小説にしてみました。一部体験談

小説

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26・鬼の形相でダッチワイフに包丁を突き立てる吉美を、全裸のまま、呆然と見つめていたが、右腕が落ち、次に首が落ちた時、妻に殴りかかっていた。　#twinovel

2014-07-26 03:03:45

27・妻の死体と壊れたダッチワイフを前にして、一つのアイデアが浮かんだ。このダッチワイフはもう山下には返せない。なら、妻の死体を処理する際に、有効活用しよう。　#twinovel

2014-07-26 03:07:13

28・まず、妻の死体をバラし、断面を覆い、ビニールで包む。それをトランクの奥に置き、その手前にダミーの壁を置く（ダンボールを黒く着色しただけの、簡単な物だ）。更にその手前に、妻の死体と同様の処理をしたダッチワイフの残骸を置く。　#twinovel

2014-07-26 03:10:13

29・万一のトラブルが起き、トランクを人前で開ける事になったら、ある程度渋る。それで相手が引き下がればいいが、ダメでもダッチワイフを捨てたかったとなれば、渋ったのも納得してくれる。一瞬死体に見えれば、まさかその奥に本物があるとは思わないだろう。　#twinovel

2014-07-26 03:13:02

30・道理でトランクが狭かった訳だ――ディーラーは嘘をついてなかった。ボンヤリとそんな事を考えた。つまり俺は、”「見付かった場合のダミー」が見付からないように”、必死になり、墓穴を掘り、指まで切断したのだ。　#twinovel

2014-07-26 03:16:41

31・俺の口から笑い声が漏れた。笑い声は、パトカーのサイレンとともに、だんだん大きくなっていった。――了　#twinovel

2014-07-26 03:17:00

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