不知火に落ち度はない その14

@yamoto 氏の #不知火に落ち度はない をまとめました。 以下本家より抜粋 【不知火に落ち度はない】 続きを読む
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yamoto @yamoto

いってえ。めっちゃいってえ。 不知火お前な。俺のヒゲを抜くのやめろよ。 つーんとすました顔で、珈琲飲んでるなよ。 「それでは次の本音告白です」 「何事もなく返しやがったな」 千切ったヒゲを返せ。 「では──『司令は薄毛だと思う』」 「誰だ!?」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 01:56:52
yamoto @yamoto

「匿名ですのでわかりません。ただ……」 「ただ、何だ?」 「ロシア語でした」 「響か!!」 そいやあいつロシアだしな。元国籍。 クマヒゲ天国からみりゃ、薄毛だよちくしょうめ。 「返答はどうしましょうか」 「ウォッカの似合うイケメン探してこい、で」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 01:59:24
yamoto @yamoto

「さて、次ですが──差出人に心当たりがあるので後で個人的に制裁しておきます」 「ああ。存分にやれ」 多分黒潮か陽炎だろう。 あいつらこの手の質問にえげつないこと書いてそうだし。 「『粗チン』と書いてました」 「二度と嫁に行けなくしてやろうか、おい」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 02:51:48
yamoto @yamoto

「やはり相当屈辱的なことだったのですね、これは」 「知らずに言ったのかよ、お前」 「ええ。特徴的な筆跡であり、あきらかにそれが罵倒だと感じましたので」 「それは正解だ」 紙を見ると、まるまるした文字にイラスト入り。 なるほど、これ黒潮の字なのな。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 02:59:00
yamoto @yamoto

「次も差出人に心当たりがあるのですが──司令。お答えをいただけますか?」 「俺は無実だと先に言わせろ。で?」 「『夜道には気をつけやがれでち』と『よくもやってくれたのね』です」 うん。どう見ても19と58の潜水艦組じゃねえか。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:05:52
yamoto @yamoto

「てか、あいつら仲良く二人で書いてたん?」 「状況まで想像はできませんが、一枚の紙に書いてあったのは事実です」 目に浮かぶ。 あいつらが食堂で顔付き合わせて書いてた姿を。 というかそこまで恨まれることしたっけ。 理不尽すぎじゃね? #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:13:27
yamoto @yamoto

「で、司令。なにかやらかしたのですか?」 「したと言えばしたが……不知火、こう返答返しておけ」 「何でしょうか」 「『お目当ての人物は、ビキニに弱い』、と」 「あまり良くないことのような気がしますが」 「いいのいいの」 困るのはどうせモグリの野郎だ。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:19:41
yamoto @yamoto

「しかし、趣旨を間違えてる内容が多いな。普段言えないこととかじゃねーぞ、全然」 「ええ。あまりに内容が低俗なものは省いてますので」 「……例えば?」 「『おちんぎんもっとほちいのぉ♥』等でしょうか」 うっわ、引く。 誰だ書いた奴。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:30:25
yamoto @yamoto

「さすがに司令に、真面目に回答して欲しいとは思いませんでしたので」 「ちなみにどんぐらいあるの、それ」 「これぐらいでしょうか」 ばさっと置かれる紙束。超分厚い。 「内容は、賃金に関するもの、待遇に関するものがメインです」 「聞いてやりたい話だな」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:36:35
yamoto @yamoto

「匿名の状態ではなく、それは正式な書類として出して貰う方が良いでしょう」 「その分厚い紙束あとでよこせ。全部書いとくから」 「甘い顔をしすぎるのは良くないかと」 小さい不満点を握り潰すのは良くないと思います。 「では、不知火が仕分けておきます」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:39:53
yamoto @yamoto

「頼むわ」 「任されました。──ので、余ったこちらへの対処をお願いします」 「読み上げよろしく」 了解です。そう言うと、また不知火は紙を拾い上げて言う。 「『アレだけはやめてって言ったじゃん』、だそうですが、司令?」 「暗黒物質みたいな顔すんな」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:47:52
yamoto @yamoto

「明らかに問題があるとしか思えませんが、弁明があればどうぞ」 「待て。誰かもわからないような案件に弁明できん」 なんだ。誰だ。 やめてって言ったじゃんって……? いや待て思い出せ。 こんな口調の奴居たはずだ──ってああ。 「これ北上だ」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 03:52:53
yamoto @yamoto

「なるほど。──で?」 その言い訳は地獄で聞く、みたいな顔やめない? 「俺、紅ショウガ好きなんだけどな」 「……はあ」 「北上はどうも苦手らしくてな」 こないだの屋台の時である。 手が足りずに焼きそばの手伝いなんかをしていて、うっかり入れたのだ。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:07:53
yamoto @yamoto

事前にあれは苦手とぼへーと言ってたのを、いまさら思い出したがもう遅い。 おそらく、仕方なくよけて食べたのだろうが、食べ物の恨みがここに現れたのだ。 「では回答はどうしますか」 「『次から気をつけます』ってかいといて」 「……。了解です司令」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:12:22
yamoto @yamoto

「では次を読みます。──『さいきんしれいから、おちばみたいなにおいがします』」 うわ。死にたい。 気遣っててくれたんだよな。 なあ。雪風。 見ると不知火も少し味わい深い顔をしている。 ブルータス、お前もか。 神も仏もねえ。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:25:00
yamoto @yamoto

「男性用の香水、買ってきましょうか」 「モテそうな奴で頼む」 「納豆みたいな匂いのにしますね」 笑顔だった。 お願いやめて。 「『そのうちしなくなるから、大丈夫だ』と伝えてくれ」 「わりと好きですけど、不知火は」 「言われる方は凹むんだ」 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:29:08
yamoto @yamoto

「では、残り一枚です」 「おう。ちゃっちゃと読んでくれ」 「『気づいてないと思ったら大間違いですからね』」 「……お?」 「『ちゃんと話してくれるまで待っています』」 「不知火?」 問い返すと、何でしょうか、と言い返してくる。 おいおい。お前ね。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:38:05
yamoto @yamoto

「身に覚えがございません。そう伝えてくれ」 「──うそつき」 「さてね」 半目で睨む不知火を尻目に、残った問題を片付けるとしよう。 部下の待遇改善はちゃんとしとかないとな。 今はそっちを最優先で片付けよう。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:42:45
yamoto @yamoto

そんなわけで、今日はソレでお終い。 今日はそんな日。 たくさんの本音を見たような気分になった日。 埋まった地雷をとりあえず避けた日。 目の前の秘書艦殿の機嫌が急下降した日。 そんな1日だった。 ああ、とりあえず香水だけは付けてみようかね。 #不知火に落ち度はない

2014-07-31 04:46:12
yamoto @yamoto

そうして時間は夜──不知火が仕分けした、本当に必要な本音報告を見ている。 トイレのメンテが必要だとか、輸送機の調子が悪いだとか。 一人だけ食堂に顔を見せない奴が居るだとか。 艦娘間でのちょっとした仲違いを臭わせるものには、どうしたもんか。 #不知火に落ち度はない #おまけ

2014-07-31 04:50:11
yamoto @yamoto

「直接介入ってのは難しいからなぁ」 都合良く、介入してくれる奴はいないもんか。 そんなことを考えつつめくり。 一枚おかしなものが紛れ込んでいたのに気づく。 それは赤黒いインクで描かれた文字であり。 指で書いたような筆跡がある。 #不知火に落ち度はない #おまけ

2014-07-31 04:51:57
yamoto @yamoto

はい。そんなわけでぐだぐだアンケート回は終了です。 ながながしっけーしましたり。 お楽しみ頂ければ幸いです。 神通さんのターンは、もうちょっと 先になるんじゃよってことでひとつ。 (今回がそれだったとはとても言えないパンドゥ。) #落ちぬい

2014-07-31 05:00:57

番外編

yamoto @yamoto

落ちぬい、嘘をついて騙したらおっかないことになるランキング 1位、神通 #落ちぬい

2014-07-31 06:54:37
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