ウィアード・ワンダラー・アンド・ワイアード・ウィッチ ＃５

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アマクダリのこと？」「棺桶に入った野郎だ」ジェノサイドは苛立たしげに言った。「俺を追い回してる」戦闘の後、ガレキの中にもはやエルドリッチの痕跡は無かった。ハッパ棺桶も、忽然と消えていた。ジェノサイドには感じ取れた。あの男がまだ生きており、一時的に遠ざかっただけである事を。　71

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「私も一緒に」ホリイは衝動的に言いかけて、堪えた。そして、20メートルほど離れて恐る恐るついてくる一団を振り返った。いま、ナカニ・ストリートには自分の力が必要だ。ギャングとヤクザの支配は終わったが、いずれまた、新たな災いがやってくるだろう。　72

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「まだ何も」ホリイはフードを上げて言った。涙は雨が隠してくれた。「あなたにしてあげてない」「…arrrrgh……なら、ホーリイ」死者はサルーンの灯りを認めて頷いた。「行く前に一杯だけ、付き合え。強いスピリットでも呷って、歯に詰まったクソみてえなスモーク臭を、洗い流すからな」　73

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【ウィアード・ワンダラー・アンド・ワイアード・ウィッチ】終わり