「ことづけが見えない」関連イベント 齋藤陽道×百瀬文
齋藤「逆に、障害者にフォーカスしておくのは、なんでだろう?と思っていました。やっぱりぼくが障害者だから。めんどくさいなと思う。百瀬さんは女性であることでのめんどくささとか、感じませんか?」
2014-09-13 20:24:37百瀬「それは完全に同意です。自分が女性であることの歴史的なぶんみを背負っていることをどうしてもはらむ。そこを全否定することもできないから、女性であることを意識的に映像のなかに取り入れたりしている」
2014-09-13 20:26:02誤記 「歴史的なぶんみ」→「歴史的な文脈」
百瀬「眼科の先生を男性にしようとしたのは、作品の構造上必要だった。ふつう、やっぱり男女が見つめ合うのは特殊な状況なわけで医者と患者という対等ではない立場でない状況が同時に存在している」
2014-09-13 20:28:27百瀬「非対称の関係性のなかに同じ地平をみつけられるということは一貫して考えていることかもしれない。今回でいうと、先生と対等な関係性が生まれるのかということ。検査結果はどこにも結びつかず、空中を漂っている」
2014-09-13 20:31:24齋藤「どんどん積み重なっていくもので、ぼくらはうごいている。あの大きな作品もそういう感じ。」 これは、岩場をとったもの。
2014-09-13 20:32:32百瀬「逆光が多い気がしたので」 齋藤「みえづらいから、撮りやすくなるんです。みえないけれど、みようとするとき別の何かが立ちのぼる気がして」
2014-09-13 20:40:10百瀬「あえて、自分にとって不透明な状態を保つということ?」 齋藤「そうですね。欠けたりしていくなか、それでも立ちのぼってくるちからの源を知りたいと思う」
2014-09-13 20:41:58齋藤「百瀬さんは、ディスコミュニケーションをテーマにしているようだが、それはどうして?」 百瀬「この体から出られないという絶対的な孤独をどうしたらとずっと考えてきて。ただ、誰もがそうであることは信じられると。なので、わたしがやっていることは、ディスコミュニケーションにみえても…
2014-09-13 20:44:19齋藤「ここにくる電車の乗り換えで、道がわからなくなったのを駅員にたずねたら、あっちあっちと指で示され、そっちにいくといや、あっちと四回された」
2014-09-13 20:46:49齋藤「内在的に含んだコミュニケーションということは、時間はかかるしめんどくさいからいらつくけど、結果はあるということ?」
2014-09-13 20:48:34百瀬「絶対的なコミュニケーションがそもそもありえるのか、ということをお互いがまず自分のからだを通じて知ってみること。そのレクチャーとして、まずは自分のために実践している。いま、パソコンになったが、同じ筆談でも全然テンションがかわることに驚いている」
2014-09-13 20:50:50