おもちゃのぽいぬちゃん改: I needs you back

おもちゃの提督ちゃんシリーズスピンオフのおもちゃのぽいぬちゃん最終章。必ず私の元へ帰ってきてね。
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天宮ユウキ @amamiya1yuuki

その拳は非情にも長門の頬を強く抉りつけた。 「があああ!!」 長門の声にならない叫び声が執務室中に響く。その叫びは耳を塞がれた提督にも聞こえてしまった。 「高雄やめて!長門に酷い事しないで!」 「提督、安心してください。目を覚ましてるだけなので。それに・・・」

2014-10-21 05:27:42
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

高雄はうなされている長門をずっと見つめていた。苦痛を与えてもまだ醒める気配はないようだ。 「ねえ、長門。何されたか知らないけどあなたはそんなに弱いのですか?誰かに意識取られる程弱い存在だったのですか」 「がっ!あっ!」 長門は首を掴んでいる腕を離そうとするも痛みでできずにいた。

2014-10-21 06:04:33
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

「高雄・・・本当にそんな事して治るの?」 夕立は高雄がやることに信じられずにいた。 「・・・殴って治るものじゃないと思うけど殺すよりかはマシよ」 「そんな事したら提督は」 「もう傷つくのは私だけでいいの。提督に対して過ちを犯した私だけで・・・」 「高雄・・・」

2014-10-21 22:13:26
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

すると長門の様子がおかしい事に気づいた。 「高雄・・・?私は・・・なんで・・・首を・・・?」 「・・・無茶苦茶だったけど正気に戻ったのね」 正気に戻った事を確認すると絞首を緩めて休ませた。 「ゲホッ、ゲホッ。まるゆに気を失われた後、私は・・・提督大変だ!加賀がクーデターを始めた」

2014-10-22 00:23:02
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

「嘘・・・」 チカ提督は驚きが隠せなかった。艦娘が本当にクーデター始めるとは夢にも思わなかった。 「残念だがそのようだ。道中でまるゆに気を失われてそのあと提督達を襲いかかろうとしたみたいだ。済まない。意識はかすかにあったのだが勝てなかった。私の・・・力不足だ・・・」

2014-10-22 00:28:20
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

言葉の途中で長門は己の無力さに涙を流していた。故意ではないとはいえ提督の身の危険に晒した自分を強く責めていた。 「・・・泣くのは悔やむのはまだ早いですわ、戦艦長門」 「えっ・・・」 「その元凶の加賀をクーデターの勢力を潰すまで提督の守る為に戦わないと」 「長門、高雄・・・」

2014-10-22 00:32:41
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

二人は思わずチカ提督の方に向いた。 「出撃命令をします。重巡洋艦高雄、戦艦長門。クーデターの勢力を今すぐ制圧せよ」 「「はい!!」」 「それと・・・」 二人が立ち上がると同時にチカ提督は笑顔で 「成功報酬はみんなで甘めのアイスコーヒーを飲もうね」 「分かりました!」

2014-10-22 00:37:54
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

二人は戦意高揚で執務室を後にした。 「私は提督のそばでいいっぽい?」 「うん、夕立はわたしを守ってね。それに電もきっと助けてくれるから二人を向かわせたの」 「電なら青葉が助けに行ったっぽい」 チカ提督は夕立の報告を聞くとホッとした顔になった。 「よかった。電は助かるんだ」

2014-10-22 00:43:45
天宮ユウキ @amamiya1yuuki

「提督・・・」 「何?夕立?」 「提督は私が守るっぽい」 「ありがとうね。夕立もアイスコーヒーを飲もうね」 「やったっぽい!」 鎮守府内では大きな波乱が既に起きていたがそれは二人が知ることはないだろう。 おもちゃのぽいぬちゃん改:I needs you back 終了

2014-10-22 00:52:27