【ドボク鎮守府】審判の日　ウォー・デイ　～青葉が見た地獄～　【三回目】

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

貴方の艦これの世界では、どのような戦争が繰り広げられているだろうか…？ 日本だけが戦っている世界？ 沿岸の街が襲撃されているだろうか…？ この世界では… #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

ドボク・ワールドの地球では深海棲艦との戦争と呼ぶには 余りに悲惨過ぎる核戦争が偶発的に起きた。（と言われている） これからの物語は重巡青葉と衣笠が地獄と化した北米での体験談である…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

ドボク鎮守府　審判の日　シリーズ 　　　ウォー・デイ はじまります… ※残酷な描写があります。不快に思われる方はフォローをレッコかミュートして下るようお願いします。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

旧世界最後の日 1999年10月27日――――― #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

我々はたとえいかなる境遇にあろうと、どこにいようと 人は決して死ぬものではないという気持ちで生きなければならない。 ナジム・ヒクメット「生きる事について」より #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

アメリカ東部標準時間 15時30分、核戦争が始まった。 宇宙にまで進出した深海棲艦の攻撃衛星。 それからのEMP攻撃を狼煙に、北米とロシアが業火に包まれた。 そして15時間後、最後の一発が炸裂して世界は沈黙した…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

その日、反応兵器が宇宙から降ってきたニューヨーク…。 司令官、青葉、見ちゃいました… 地獄を… #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

1999年10月27日　アメリカ・ニューヨーク 青葉は”審判の日”に日米艦娘交流事業でまさにそこにいたのだ。 お互いの過去の因縁や恩讐を乗り越えて艦娘達が国際交流で親善を深める…。 青葉はNYのとある船娘の家庭にホームステイしていた。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

1999年10月27日　 青葉はダラスにいる親友の衣笠に電話して彼女の誕生日10月24日にお祝いの連絡を遅れた事を詫びなければいけないと思っていた。 衣笠も日米艦娘交流事業でアメリカ・ダラスに滞在していたのだ。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

1999年10月27日　よく晴れ渡った午後5時ちょっと前くらいだろうか、ミント　飴をしゃぶりながらニューヨーク・ポスト紙を読んでいる時に世界はバラバラに砕けた…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

青葉はメトロノース鉄道の高架電車に乗ってハーレム125丁目駅辺りに差し掛かった辺りだったのを覚えています。新聞社への社会科見学に誘われたんです。 突然、車内が白亜質…真っ白で明るくなりました。 あらゆるものに染み透ってくる、奇妙な不愉快までに熱い光でした…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

続いて、いきなり暗くなりました。 そして先頭車両に乗っていたので運転士の絶叫が聞こえました。 「クソ！！何てことだ！！」 警笛、急制動、第三軌条の軋むような悲鳴…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

その時、爆発が起こった。 突然の凄まじい轟音と突風。高架電車の車体は脱線しかけたのか激しく揺さぶられ、あらゆるモノが車内に飛び交った。乳母車に人…。 建物の破片やガラスが降ってくるドスンドスンにバリバリ言う音…。 しまいにはこの騒音は決して止まないのではと…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

青葉は電車の床に目を固く閉じてうずくまっていた。 サボ島沖海戦の時の悪夢が蘇る。しかしこれも現実なのだ。目の前で起きているのだと。 ほかの乗客さん達はホームに差し掛かっていたドアから非常コックを使いドアを開けて降りているようだった。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

その時の青葉はテロリストの襲撃かマンハッタンのイーストサイドにあるコンソリデイティド・エディソン火力発電所が爆発でもしたのかと思ってたんです。 騒音が消えて、視界が正常に戻るまでは反応兵器の事などちらりとも頭をかすめませんでした。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

マンハッタンのイーストサイドにあるコンソリデイティド・エディソン火力発電所とは4本煙突で有名な発電所。 よく災害時の停電でニュースになる老朽化した発電所だが。美しい建物だと思う。 （参考画像リンク） jjvandecker.photoshelter.com/image/I0000cI2… #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

なんとか電車を降りホームを見ると酷い有様だった。電車の車体にはホームへ揺さらぶられた衝撃で激しい傷跡が車体のコルゲートに付き、窓ガラスも半分以上が割れていた。人々はフラフラと歩き、駆け回る人もいれば、床に横たわって動かない人もいた。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

運転士と車掌に駅員がホームに集まり話していた。 運転士「クソ！目が焼けて見えねぇ！」 車掌「○○さん、大丈夫ですか？一体何が…」 駅員「運転指令と連絡は？」 運転士「ダメだ！機械みんなイカレちまってウンともスンとも言わねぇんだ」 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

車掌「とにかく消防に通報を」 駅員「電話もみんなダメだよ。改札機も…停電でもここまで酷くならんわ」 運転士「とにかく爆発事故なのは確かだ、誰か助けを呼ばんと…」 車掌「まさか…反応弾が墜ちたんじゃ！？」 青葉はまさかと思いながら駅の外へ出た。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

青葉はホームステイしていた船娘の家族達の事が気になりマンハッタン島の南北を貫くマディソン通りを南に駆け出したのです。 ニューヨーク　東24丁目ペンシルベニア駅近くの高層アパートへ…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

セントラルパークよりやや北にある高架鉄道の駅から、ニューヨーク東24丁目まで、人間の徒歩なら一時間半は掛かりますが、青葉は艦娘です。 足に艤装は市街地艤装規制で出してはいけませんが非常時です、ダッシュで行けば30分でつけるはず。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

マディソン通りを南へ駆け出した青葉。 南へ行くにつれ段々と何か酷い間違いが起きたのだと確信するようになった。 通りには色んな人々が横たわっており血塗れになっていた。強烈な閃光で肌が青黒くなっている人も…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

青葉も血を流していた、赤黒いオイルだ。頭の皮膚が一部剥がれ落ちていたのに気がつくのは避難所に着いてからだった。 途中、商店から品物を手にとった少年らが飛び出してきた。 ラジオを抱えたその一人が商店主にショットガンで撃たれ、頭が半分になって吹き飛ぶのを目撃した。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

青葉は頭がまだぼんやりとしていました。 まさか反応兵器攻撃…？ そんな馬鹿な事など起きるわけが無いと思ってました…。 #ドボク鎮守府

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

1995年　カリブ海に浮かぶかつてのキューバが深海棲艦のハイヴと化し約30年。ソ連製の反応弾を入手した”地上棲艦”は塔のような巨大な地表構造物を複数建設。 そこから宇宙へ飛翔体を撃ち上げ続けていた。 その時は誰もが攻撃衛星だとは考えていなかった。 一部を除いて…。 #ドボク鎮守府