ドボク鎮守府 起重機船と駆逐艦のこどもチャレンジ事業 其の五 見学のお客様

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

工事予告 【ご迷惑をお掛けします】 子供を造船する工事を行っております。 CODE2014 神無月　～　CODE2016 弥生月 艦これ×ドボクのSS　#ドボク鎮守府　の工事区間がまもなく始まります。 pic.twitter.com/OpCiQkDUls

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「起重機船と駆逐艦のこどもチャレンジ事業」今までのあらすじ 駆逐艦大潮と潜水艦おおしお 船魂としての縁を振返りつつ船舶遺伝子の相互直通が全面開通。 無事に第一次工事が竣工。 しかしその作業光景は一般見学が可能だった。 それを見学していた由良と鹿島の身に提督が迫る！ #ドボク鎮守府

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大潮と提督とのまぐわい…いや造船工事をドックの上のキャットウォークからマジマジと見学していた由良と鹿島。 「すごい…。これがドボク式なんですね…」 「フフフ…、びっくりしました？」 由良は目の間の工事作業に思わず、記録装置を内蔵したバイザーを落としそうになった。 #ドボク鎮守府

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鹿島の隣にいた由良。 しかしその雰囲気はやや違っていた。 「私どもの提督と鳳翔さんの共同工事を覗き見されたお礼で来ましたが、いやはや…。流石、ドボクさんは凄い。こんな艦船同士の結合なんて一世紀に数度でしょうね」 由良は設営隊の艦娘ではない。 来客であった。 #ドボク鎮守府

鳳σιοφάγος Wárspitης Αιγιδάλλης από 筍 @TakeDazai

お礼っていうかお礼参り(ry #ドボ鎮

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彼女の眼に掛けられた記録バイザーは動作確認ランプが点滅し、目の前の起重機船が 連結ピンを伸縮させるのをしっかりと●RECしていた。 「…ドボクの提督さん、いわゆるフタナリという両性具有船なのですか？」 「起重機は雄、台船は雌と聞いていますわ」 鹿島が応える。 #ドボク鎮守府

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【おしらせ】 ただいま18歳未満車両規制中です。 路面がエロい状態です。 大変恐れ入りますが迂回路をご利用ください。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/awGk0pEc4E

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「私の提督さんは特殊船です。100年近く現役なのに見た目は40歳代の麗しい熟女。リベットもりもりトラス構造マシマシのマッチョウーメン…。ふふ…不思議でしょ？」 鹿島の提督自慢が始まったが由良は目の前の現場に集中する。 #ドボク鎮守府

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鹿島の説明を受けるのは、リンガ泊地の新時代鎮守府から来た「ゆら」。 軽巡洋艦としての由良から汎用護衛艦（DD）ゆらへの現代艦改造を受けている。 彼女の肩にはフェーズドアレイレーダーが装着された肩当てが存在感を示していた。 #ドボク鎮守府

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ゆらのフェーズドアレイレーダーには、腕に装着されたタブレットを介して二隻の相互直通運転が映し出されている。 本来なら用途は違うのだが、ドボクの鹿島から造艦工事見学に誘われた事もあり 己の現代艦としての機能を最大限に生かしつつ現場記録を録る。 #ドボク鎮守府

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「私の所の明石が見たらいろんな意味で興奮するでしょうね。艦同士の結合はそれほどレアケースではありませんが、船というより産業機械と艦娘との結合は造艦技術…、いや全てのマザーマシン技術の神秘です。泊地に帰ったら詳しく解析したいですね」 #ドボク鎮守府

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そして造船工事は終わり二隻が結合を解き、ベッド代わりの艀の上で息を弾ませている時に鹿島にアイコンタクト。 二隻とともに提督へ声をかけた。 「「提督さん❤︎作業お疲れ様です❤︎」」 その声に思わず提督は裸のまま飛び上がった。 #ドボク鎮守府

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「由良シマァ！貴様ら！見ていたな！？」 提督の怒号がドックに反響しキャットウォークにまで響く。 重厚長大な近代化産業遺産級の連結ピンが怒髪を突くようにそそり立つのが見えた。 その凄さに、ゆらは思わずたじろぐ。 遥遥と本土まで産業見学しに来た甲斐があった。 #ドボク鎮守府

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「あの…私。一般見学で招待されたリンガ泊地の…」 自分の身分を証明しようと胸ポケットから艦娘手帳を取り出そうとしていると ガシャガシャと激しい金属音が下のドックから聞こえてきた。 ゆらは何かと下を覗くと…。 #ドボク鎮守府

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「見ぃたぁなぁああああああああ！！？？」 「ひぃいいっっ！？」 提督が起重機艤装を展開させ、ワイヤーをキャットウォークの手摺にフックで引っ掛けて、ゆら達がいる上へ登ってきた。 髪を振り乱し、まるで井戸の底から這い上がるお岩さんであった。 四谷怪談ならぬ土木怪談！ #ドボク鎮守府

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「ゆらゆらぁああ！！」 振り乱した髪は起重機のトラスに絡み付こうとも、お構いなしにキャットウォークへ、のし上がって奇声をあげる起重機船。 「わ、わたし新時代鎮守府から見学しにきました『ゆら』です！『ゆら』ぁ！」 ゆらの顔が青ざめる。 汎用護衛艦に迫る起重機船！ #ドボク鎮守府

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「落ち着き給え。いにしえの海上起重機殿。貴方はとても尊い事をなされたのです。どうか主機の動揺をお治め下さい」 ゆらの前に進み出て鹿島が提督へ説得…をする。 既視感がある光景だなと感じていたが、まるで王蟲とナウシカだとゆらは思った。 #ドボク鎮守府

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鹿島は提督へ向けて声を続ける。 練習巡洋艦娘鹿島。この艦娘は、非常に素直で癖がない性格であり、提督へ向ける 艦ミュニケーションは寧ろ好意さえ感じさせるものであった。 提督電子網では提督LOVE勢との評価さえ出されているのは有名である。 #ドボク鎮守府

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しかしドボクの鹿島が提督に寄せる感情は、かの大戦以来のエニシ…エンともいうべき思いからでもあった。 鹿島は己が帝国海軍の艦として提督が呉工廠にいた時から、提督を見ていたのだ。 #ドボク鎮守府

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「帝国海軍がなぜ滅びたのか、鹿島よくわかります。呉工廠の所歌にあるもの。桟橋に錨を降ろし　曳船達と共に生きよう　鋲打ち機と共に鋼板を打ち据え　お昼のサイレンと共に飯を食べよう…」 #ドボク鎮守府

Wombat Ｍｋ2 @wombatmk2kai2

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まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

「どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想な妖精を操っても…。 港に聳える起重機から離れては生きられないのです！お願いです。ご安全に！」 その願いが通じたのかキャットウォークの上で、四つん這いになり起重機を振りかざしていた提督が静かになった。 #ドボク