- matsui_shigeru
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90年代半ばの磯崎さんは言説でもバリバリの現役だったので、蔵書リストはその時点での思考(=著述する身体の運動)のスナップショットを撮る感覚だった。それが今は本格的なアーカイヴ化の対象になりつつあることを感じる。必要性は痛感するが何だか寂しい気もする・・・ 勿論今も現役だろうが。
2014-10-26 15:13:18「山師」という言葉をそもそもそれほどネガティヴに感じない。関わるフィールドの原理そのものが「山事」である以上、壮大な「山師」であってなぜいけないのか、と。
2014-10-26 11:37:05昨日はあまりに私的な感情なので言いよどんでしまったのだけれど、トリーハウスのある軽井沢の別荘で懐かしく思い出されるのは、むしろ今年お亡くなりになった愛子さんだった。初対面の日に食器の配置か何かで叱られたり、白砂糖の恐ろしさと「シュガー・ブルース」について教えられたこと・・・
2014-10-26 10:57:16磯崎さんの書斎調査のために学生たちと訪問した折、「黒い鳥のスープ」(烏骨鶏のスープ)をかき回している姿はまるで魔女のようで・・・ 「シェリー酒を入れると美味しいのよ」と仰るままに入れて食したり・・・
2014-10-26 11:05:43それはあまりに強烈な印象だったが、その後何度もお会いするなかで時折見せる、少女のように悪戯っぽい表情が忘れがたい・・・
2014-10-26 11:01:13「ムネモシュネ・アトラス」のパネルを再現 mnemosyne-ut.tumblr.com したのも、そんなふうに「なぞる」ため。 QT @matsui_shigeru: ・・・磯崎さんのフィジカルな思考の運動について、田中さんが本棚と机を往復するジェスチャーでなぞったとき・・・
2014-10-28 19:40:08「ムネモシュネ・アトラス」の解読を三人で十年近くかけて行なってきたからこそ、一冊の書物になった内容が記憶にあり、それがパネル同士を結びつける基盤になっていた。1996年のトリーハウス内の運動を再現するには、磯崎さんの当時の思考をそんな風に内面化する必要があるだろう。
2014-10-28 19:44:56それにしても、トリーハウスがもはや崩壊しかねず、したがってかなり以前から内部に書物が置かれていないと知ったのはショックだった。骸骨を幻に見たような。それはそれでオブジェとして魅力的なのだが。
2014-10-28 19:46:20磯崎さんは当初、ワタリウムの展示のために、トリーハウス全体をヘリコプターで運んでくることを提案したとか。なるほど、それが董其昌(とうきしょう)の書画船になぞらえられているからには、そんな具合に空を飛んでも不思議ではないのかもしれぬ。
2014-10-28 19:50:29松井茂さんの話によると、さすがにトリーハウス本体の移築が断念されたあとにも、現在の白木による写し以外に、漆塗りやトーマス・デマンド風のテクスチャーの模型化など、いくつか案があったらしいから、そんなヴァージョンを思い描くのも一興。
2014-10-28 19:54:09数度訪れただけなのに、トリーハウスに抱くこの懐かしさや、それが今は空っぽと知って過ぎる淋しさは、何故なのだろう。蔵書のリスト化を通じ、その空間がもっていた磁場のようなものをわが身に記憶してしまったからだろうか。
2014-10-28 19:58:34