マトモな経済理論も政策も知らない人間が日本経済の苦境と貧困を招いた
- mtcedar1972
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私については twilog.org/genkuroki と genkuroki.github.io と github.com/genkuroki と github.com/genkuroki/publ… を見て下さい。
d.hatena.ne.jp/optical_frog/2… 【クルーグマン「日本に謝罪」発言の断片的引用にはうんざりですよ】にupdate 2014.11.01が追加されていた。こういうまとめは本当に助かります。感謝。
2014-11-02 23:35:51GDPデフレータで見て、1994年頃から始まる日本のデフレ不況の主原因は経済政策の失敗。GDPデフレータの下落は同一の質量の仕事で得られるお金の金額の下落を意味しています。これを逆転させることが決定的に重要だとする立場がリフレ派の立場。
2014-11-02 23:38:5810年以上前から、このリフレ派の立場をどのように宣伝するべきかを考えて来た。「物価上昇率をプラ転させる」と言うと「物価だけ上昇して賃金が上昇しないようにする」とちょっと考えればありえない誤解をしてしまう可能性を心配して、私は「同じ仕事で得られるお金を増やす」と言えば良いと思った。
2014-11-02 23:41:56原油輸入価格の上昇はGDPデフレータ(物価水準の指標の一つ)の下落要因である。「原油価格が上昇するのに物価水準の指標が下落するのはなぜ?」と思った人はまず最初に教科書を読むべきだ。答は教科書にしっかり書いてある。教科書を探す所から勉強は始まる。続く
2014-11-02 23:44:32続き。原油価格に限らず、一般に、原材料価格が上昇したときに、製品の取引価格に価格転嫁し切れなければ、同じ製品を同じ数量売っても、儲けは減ってしまう。すなわち、GDPデフレータは下落してしまうのである。続く
2014-11-02 23:47:41続き。さて、第一次オイルショックのときにGDPデフレータはどのように推移しただろうか?これも適切に教科書を選べば書いてあることのはずだが、なんと原油輸入価格が上昇したにもかかわらず、GDPデフレータも上昇していたのである。続く
2014-11-02 23:49:13続き。原油輸入価格の上昇とともにGDPデフレータも上昇していたということは、原油価格上昇分を価格転嫁する以上に製品価格を値上げしても売れまくっていたということである。そのときの値上げラッシュの原因は原油輸入価格上昇だけではなかったのである。続く
2014-11-02 23:51:54続き。第一次オイルショックのときに、日銀はマネーサプライのコントロールに失敗している。そのことが原因で原油価格の上昇を超える物価水準の上昇が引き起こされたのである。持続性のないインフレの加速は金融引締めで止めなければいけない。しかし、金融引締は不況の原因になる。続く
2014-11-02 23:53:35続く。実際、第一次オイルショックのときには、名目賃金も持続性がまったく無さそうな水準でものすごく上昇している。 日銀はマネーサプライの増加率のコントロールに失敗して高インフレを引き起こし、それを止めるための金融引締でひどい不況を引き起こしたのである。続く
2014-11-02 23:55:35続き。以上の見方と、1970年代のオイルショックを若いときに経験した年寄(でしかも金融政策と物価水準の関係を理解できない人達)の感想はまったく異なるはずである。若い世代は、馬鹿な年寄達の言うことは馬鹿にし、金融政策と物価水準と景気の関係について正しく学ぶべきだと思う。
2014-11-02 23:58:01続き。第二次オイルショックのときに、日銀は第一次オイルショックのときの失敗の経験を活かして、マネーサプライの増加率が上がり過ぎないように上手にコントロールすることに成功した。そのおかげで、1980年代に高インフレを防ぐための無用な金融引締(不況の原因になる)をしなくてすみ、続く
2014-11-03 00:01:22続き~、日本経済はうまく成長できたのである。しかし、日銀は1980年代の終わりの方でマネーサプライの制御にひどく失敗することになる。その結果が1980年代の終わりから1990年代に始めにかけての所謂「バブル」である。続く
2014-11-03 00:03:45続き。そしてバブルは崩壊し、株価は暴落した。経済がこのような状態に陥ったときに中央銀行がするべきことはハト派の政策である。ところが、日銀はバブル退治と称して、ベースマネーを減らした!!!増やす量が足りないだけ金融引締めになるのに、減らしたのだ!続く
2014-11-03 00:07:07続き。かくして、バブル崩壊の被害は増幅拡大された。あるべき経済政策はバブル崩壊の被害を縮小させることだったはずなのに、日銀は被害を拡大させたのだ。その結果、GDPデフレータで見て、日本の物価水準は1994年頃から下落し始めることになる。デフレ不況の到来である。続く
2014-11-03 00:09:05続き。過去の経済統計を眺めれば1994年頃からデフレは始まっている。デフレを終わらせるにはデフレを終わらせるに十分な金融緩和を行なうしかない。しかし、日銀はそうしなかった。そして、そこに1997年の消費税率引き上げが実施される。続く
2014-11-03 00:10:33続き。日本にとって1997~1998年頃は悪夢の時代である。ものすごい不況がやって来た。自殺者数も急増した。そして、消費税率引き上げの影響で物価水準の推移は見え難くなっていた。私も日本でデフレが進行していることを認識していなかった。続く
2014-11-03 00:12:48続き。1997年の3%から5%への消費税率引き上げはおそらくデフレを悪化させる方向に作用したに違いありません。ちなみにある種の人達が信仰している「財政再建」のためにも消費税率引き上げはまったく役に立ちませんでした。むしろ悪化させている。続く
2014-11-03 00:17:40続き。以上のような経験をふまえれば、政策としてまともなものは、デフレを完全に終わらせるための金融緩和を含むもの以外に考えられません。そして、消費税率引き上げのために悪くなってしまった景気悪化の穴を埋めるために財政赤字を増やす政策が必要だと思われます。続く
2014-11-03 00:21:09続く。タイミングを間違えた増税によって税収が減るだけではなく、財政赤字まで急増してしまう理由は、景気が悪化してしまうからです。本気で財政再建を目指したければ、完全雇用状態できちんと経済成長するような政策を実施しなければいけません。馬鹿な連中は逆を行なおうとする。続く
2014-11-03 00:23:15続き。問題は、馬鹿な連中が引き起こした政策の失敗の悪影響を馬鹿じゃない人達も被らなければいけないことです。馬鹿な連中だけが馬鹿な政策で破滅してくれるのであれば良いことだと思うのですが、日本全体が巻き込まれてしまっている。
2014-11-03 00:24:52続き。で、以上のような見方をする人が増えると困るのは、過去にひどい失敗(日本全体を巻き込む失敗)をしでかした人達です。まあ、そういう人達にはきちんと困ってもらえばいいんじゃないでしょうか?ちなみに日銀には日銀の立場を守るための独自の金融政策に関する理論がある(日銀理論)。続く
2014-11-03 00:29:23続き。日銀理論によれば、中央銀行はデフレを終わらせることはできないらしいし、金融政策が景気変動の原因なのではなく、金融政策は景気変動の結果であるらしい。まあ、この手の類の話はトンデモなので相手にしない方がよい。
2014-11-03 00:31:07続き。もう一つ述べておくかな。オイルショックを若いときにリアルタイムで経験した世代の年寄達は、リアルタイムで「くたばれ、GNP」的な(「くたばれ、経済成長」的な)考え方に染まっている人達が多いと思う。少ないなら幸運なことですが、反「経済成長」な人はたぶんかなり多い。続く
2014-11-03 00:33:29