ねこまたやさんによるカラーテレビのフレームレートのお話【よもやま話3】
- windaria28
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どっこいしょ。よもやま話の続きだよ。 もうアニメとはあまり関係ないけど カラーテレビのフレームレートのお話をしましょう
2010-12-10 00:05:44昔々、 カラー写真は普及して 映画はカラーフィルムになり 総天然映画が劇場にかかるようになった頃 日本でやっとこ黒白テレビの本放送が始まったあたりのお話ダヨダヨ
2010-12-10 00:06:27実は日本でNHKの白黒放送が始まった1953年はアメリカでカラーテレビの規格が制定された年なのだ。 うん、そうなの。すっかり10年遅れてるんだけどね、それはまぁそれでおいといて
2010-12-10 00:07:12NTSC(1953) この規格にカラーテレビのいろいろな決まりごとが書いてあります。 フレームレートのお話なのでこの中で決まっている水平同期と垂直同期とを引用しますと 水平 15.73426kHz/垂直 59.94Hz となっております。
2010-12-10 00:08:59フレームレートのお話なので細かいトコは省いちゃうけど 「黒白テレビに気づかれないようにカラー成分をこっそり混入したら混ぜた分だけ重く(遅く)なった」と思ってもらうと「当たらずとも遠からず」です。
2010-12-10 00:10:27巧妙に混ぜることに成功したので、カラー放送は黒白テレビでも受信できるし、黒白放送をカラーテレビで楽しむこともできて、みんながテレビを買いなおさなくてもすみました。
2010-12-10 00:10:55ま、なんだかんだで現在のカラーテレビのフレームレートは、 インターレース 59.94Hz (=プログレス 29.97fps)です。
2010-12-10 00:11:34実は小数点以下の端数が結構扱いにくいこのフレームレート 毎秒のフレームを素直に勘定すると30fps の1001フレームおきに1000フレーム進むので フレーム開始時間で見ると約33秒おきに29フレームしかない秒が発生します。
2010-12-10 00:11:590:33:27 00:33:28 00:34:00 … 約33秒おきだと結構勘定しづらいので、うるう年の様に決まったフレームを数え飛ばすルールになりました。
2010-12-10 00:14:29約30秒で1フレーム差なので (30x2=)1分おきに最初の第0フレームと第1フレームの2コマを読み落として抜く 00:59:28 00:59:29 ( 01:01:00 01:01:01 ) 01:00;02 01:00:03
2010-12-10 00:15:10より正確には、33秒10フレームおきなので 毎分すべてでこれをやると落としすぎちゃいますので 10分おきに読み飛ばさないポイントを置いて微調整します。
2010-12-10 00:15:50つまり 00分 10分 20分 30分 40分 50分 の各分では00-01フレームを読み飛ばさないでカウントします。
2010-12-10 00:16:09やっぱりうるう年っぽいよね… 読み落とすコマが「わかりやすい」数え方になりました。 これを「30fpsドロップフレーム」方式と言います。 ネットを検索してみるともっと詳しい解説も読めますので気が向いた方はどうぞです
2010-12-10 00:18:19あ、ちなみにカラーの混入方式が違うのでヨーロッパのテレビでは黒白とカラーテレビのフレームレートは同じ 50i(25fps) です。
2010-12-10 00:18:47アニメーター的には、仮にこのフレームレートで仕事をしたとしても最初のドロップカウントが「1分0秒0コマ」なのでタイムシート上でお目にかかることは…まず無いと思います。 とっぴんぱらりのぷ
2010-12-10 00:19:36